正解が正解ではない時代。

マーケティング(理詰めによるアプローチ)の時代はもう終わろうとしています。本当は既に終わっているのでしょうが、人間がついていってなくて、まだ理屈で結論づけるマーケティングは王道とされています。
しかし、真実はもうすでに象徴的に人々のよく知っている事実として明らかにされています。

「ニュータイプの時代」(山口周著)という本に紹介されていますが、初代iPhoneが発売された2007年に発売された日本の携帯電話のラインナップ。iPhone以外の携帯電話は各社どこも似たような形です。iPhoneだけが全く違います。その後の携帯電話市場は、ご存じのように、iPhoneの1人勝ちです。しかも、日本のメーカーはことごとく携帯電話から撤退してしまいました。

マーケティングを行った結果、各社とも同じ「正解」を得て、それを商品化した結果です。
マーケティングの世界では呪文のように差別化、差別化と言われるのに、皮肉なことに正解を求めると差別化できなくなったわけです。当たり前ですね。1+1=誰がやっても2なのです。理屈で詰めて行くと誰もが同じ答えを得るのです。

そういう理屈で組み立てていくアプローチは、実はもう役に立たない時代なのです。アップルは、マーケティング調査を行わないことで有名です。皮肉なことに正解がことごとく負け、正解かどうか分からないものが勝ち組になったのです。

従来もてはやされてきたMBA的マーケティングの落とし穴は、コモディティ化(同質化する)とうことです。大量消費の時代には、市場が大きいので同質な同業者が共存できたかも知れませんが、多様化の時代では、ひとつのマーケットが小さいので、同質化商品はあぶれてしまいます。
そのことに気づいていない企業は、とても多いことは、現状を見ても明らかです。未だにMBAを重視する傾向さえあります。
今が頭を変えるチャンスなのです。

吉本問題の売りの構図。

世間を騒がせている吉本興業の問題は、複数の物事がねじれてきて7月30日現在良く分からない状態になっています。

元々は所属芸人が行った直営業に反社会的組織が絡んでいた、その話にウソがあったというところからスタートしていますが、問題がよじれてきて、吉本興業の社内体制や考え方自体も問われるような自体となってしまっています。どちらも、モラル云々の話も問われてきたりと、マスコミ、大衆の野次馬騒ぎの餌食のような様相を呈してきています。

所属芸人と会社の戦いのような構図になってしまい、芸人がまるで吉本の社員のような位置づけで語られていますが、吉本芸人は吉本の社員ではありません。

基本的には、吉本芸人は吉本興業の商品なのです。この企業と商品という構図が忘れられて、社員や会社と一緒くたに語られているような印象です。
企業と商品。八百屋で言えば、野菜や果物、トヨタで言えば自動車、家電メーカーで言えば、冷蔵庫やテレビです。企業は、自社の商品を常に磨くし、大切に扱うし、また責任もあるのではないでしょうか。

一方、芸人は個人事業主であり、仕入れ商品であるから、吉本としては安く仕入れて高く売りたい。売れすじ商品なら入り値が高く、売れない商品なら入り値が安いのは当たり前です。入り値を高くしたいなら、売れる商品になることです。売れない商品をなんとか仕入れてもらうように頼むと安く叩かれるというのも世の常です。売れる商品なら会社はよろこんで仕入れるでしょうし、入り根交渉も芸人に有利でしょう。芸人の方が、ギャラ比率が公平でないというのは、この法則を理解していないのでは?と思います。

ただひとつ、世の会社と違うのは、吉本を始め芸能界というのは、その商品が人間であることです。感情も生活も健康もある普通の人間です。その点ではお客さんとも吉本の社員とも変わりません。
その人間である商品の人間としての扱い方によって、芸能事務所は、芸能人は、売れ行きが変わってくるのではないのでしょうか。

ユーザーは、何が欲しいのか自分では分かっていない。

毎日暮らしていると、慣習的になってしまっていることも多く、そうなると見過ごすことも多くなります。多くの人がそうなっているはずです。
だからといって、毎日が100%快適で楽しいかといえばそんなことはなく、むしろ頑張ってるのに、どこかもやもやした不便さを引きづりながら暮らしているというのが現実なのではないでしょうか。
しかし、多くの人が「こんなもなだろう」とそのままにしています。しかし、「そうではない」と言う人もいます。
「そうではない」と思って、不快なところを深く考え新しい商品や事を考え出したりします。そういうものは、多くの人がおざなりにしていたことなので大ヒットしたりします。

「ユーザーは、何が欲しいのか自分では分かっていない」と言ったのはアップル創業者のスティーブジョブスですが、iPhoneは、まさにそう言う物のひとつでしょう。iPodもそう、Macもそうです。
ジョブスは「市場調査には意味が無い」と言います。ユーザーは自分の欲しい物を自覚していないからです。見過ごしている毎日を注意深く点検して、深く考えてみるということが大切ですね。

糸井重里が社長を務める「ほぼ日」という会社がありますが、まさにそういった見過ごしているところを拾い上げて、みんなが気づかなかったことを商品にするということを具現化しています。

この会社は、会社の中味自体が従来の会社とは違ったやりかたです。それも、見過ごされていた部分を具現化したようにも見えます。しかも、面白いことという規準があります。
そんな理想のようなことをしていても、売上は上がり、上場しています。また、この会社には営業部員が居ません。
有名な「ほぼ日手帳」は、80万部売れたそうです。
水は低きに流れるごとく、多くの人が欲しい物をつくたら売れたということです。

これからの時代のヒントがたくさんあるような気がします。

清涼飲料水の自販機にミニ缶があれば。

缶ビールでミニ缶がありますが、炭酸飲料や他のドリンクの自販機でもミニ缶があれば良いと思います。贈答品ではジュースなどの詰め合わせではあるようですが、自販機ではなぜないのでしょうか。機械の事情かな。単価として小さすぎるのでしょうか。どこかにあるのかな。普段は見ませんね。

歳とともにそれほど量が必要ではなくなる。あるいは、ちょっと炭酸が欲しいけど1缶もいらない・・・そういう時があります。高齢化社会、こういう人が増えているのではないでしょうか。

コーラのミニ缶50円とか60円、70円?・・・「1缶もいらない」と思って買わなかった人は買うのでは? 90円なら買わないかな。そのあたりが分かれ目でしょうか。

商品企画の考え方。

商品企画といっても分野によってやりかたはさまざまです。
主に原則は、困ったこと不便なことがあって商品が生まれるワケですが、
嗜好品となるとそうではありません。

嗜好品は、商品の素になる何かの嗜好があり、それを欲しい思う気持ちから生まれます。厳密に言えばそれもニーズではありますが、困ったこと不便なことではありませんので、良く言われるシーズというものです。
必要だという受け身ではなく、積極的に欲するということです。

人間というのは常に何らか不便で困っている、
つまり欲があるので、商品企画の素になるネタが
切れることはないはずですが、なかなか気がつかないものです。

商品とマーケットの関係には、大きく分けて2つあります。
商品ありきで考えるプロダクトアウトと
マーケットありきで考えるマーケットインという考え方です。

しかし、前者にしてもマーケットのない商品をありきで考えると言うことは意味がないので、大きい意味でマーケットインではあります。持っている技術や資産からマーケットのあるものを考えるという提供側からの視点です。

新しい技術や素材などがあり、それで商品を作っていくということが、プロダクトアウト的ではありますが、最終商品を企画するには、マーケットがなければ売れません。

マーケットにまだまだ伸びしろがあった時代は、新しい商品があれば何らか売れたということが成立しましたが、現代は厳しくなっています。

新しい商品が、マーケットを開拓していくということは起こりますが、
それは潜在していたマーケットを掘り起こしたということで、ニーズは隠れていたということです。

モノが行き渡った消費成熟時代といわれる現代では、見に見える新しいマーケットはほとんどなく、新しいマーケットは隠れていると言えます。
隠れたマーケットを探し出して、そこへ向けて商品を考えるということが
現代の商品開発(事業開発)の主流であると言えます。

マーケットから逆算する発想ですね。
逆に言えば、そういうマーケットでなければ(つまり顕在化しているマーケットには)すでに先行商品があって競合が激しいとも言えます。
それは、そのマーケットの成熟状況にもよります。

商品企画の一番のポイントは、買った人にどんなメリットがあるかということです。これがお客さんの満足度にもつながります。そこをしっかりとらえて商品を作ると、販促の際の売り文句(訴求ポイント)も明確になります。
当たり前のことのようですが、このポイントが曖昧な商品は多いものです。

一度自社の商品ひとつひとつについて、買った人にどんなメリットが生まれるかを
点検してみてはどうでしょうか。

売れた商品(自社他社とわず)に追随するように商品が企画される場合、それとの棲み分けや差別化などばかりに目が行き、本来のお客さんのメリットが曖昧になる傾向があるように思います。

どんな場合も、お客さんにメリットがあってこそ、
初めて商品に値打ちが生まれます。それにお金を払ってくれるわけです。
売れない商品は、そこが崩れているのではないでしょうか。

<商品企画の手法>
この3つの視点は系統立っているわけではありません。
組み合わせんよって企画の枠組みになります。
(1)マイナスからの脱出
(2)感性商品
(3)TPOで考える

(1)マイナスからの脱出

困っていること(不便も含まれますね)を解決するという一番喜ばれる視点です。
人間は、現状からのプラス獲得より、マイナスからの脱出をより強く求めます。
当たり前の話です。プラスは、なくて元々。マイナスはゼロより後退しています。
人が困っていることを見つけ、それを簡単に解決する
という考え方が一番普遍性が高く、売りやすい商品になります。
反面、商品が世に出た瞬間、分かりやすいため、
よほどの技術や見えないノウハウがない限り
マネされて追随される可能性も高くなります。

いかに参入障壁を高くするかがポイントになって来ます。
それは、独自の技術だとか、売り方の仕組み等です。
こういうことは、秘密裏に進めなくてはいけません。

最近、SNSなどで事業の進行について、逐一アップする人などがいますが、
あれは、相手に手の内を見てまくっているようなものです。
PRと思っているのでしょうが、それより競合を増やす方に貢献します。
SNSにアップしている中からは強い商品は生まれないと言えるでしょう。
PRのためにアップするのは、もう手の内を見られても追随できないくらい、
体制ができてからです。
その際に戦略が必要なのはいうまでもありません。

話がそれましたが、「困っていることを解決する」は商品企画の王道です。

(2)感性商品

(1)に対して、分かりにくいのがこの分野です。
マーケットが成熟したカテゴリーが舞台になります。
端的な分野は、ファッション商品です。
アイテムそのものより、色やデザイン、テイストといった本来付加価値であるものが、主たる価値になって来ます。
それは、本来の商品機能が同質化する(コモディティ化するともいわれます)ためです。現代の商品は、ほとんどがこういった性質を持っています。

これは商品のライフサイクルによっても登場します。
分かりやすい例としてiPhoneでいえば、最初iPhone5が発売されます。
この時は容量による2タイプだけでした。それが市場に浸透するにつれ、機能をバージョンアップした5Sが追加され、さらに5Cという価格帯とカラーバリエーションのある商品が追加されていきます。

これは、マーケットにiPhoneが行き渡り、本来の機能だけでは新しい購買意欲を生み出せないから、細かい嗜好を追加し、お客さんを多様化させることで、他社の競合を退け、自社製品をも買い換えさせるという方法で売り広げていきました。

これらのカラーバリエーションが出だしたあたりからは、感性商品としての価値になっています。もともとデザインでも高い評価のiPhoneですが、
その魅力の柱は機能性やアイテムとしての斬新さです。
しかし、マーケットに商品が浸透するにつれ、それだけでは売れなくなっていきます。そこで、感性に訴えて売っていくわけです。

一般的に多様化時代を迎えた頃から、「感性消費」と言われるデザインやテイストに価値を置く消費のボリュームが増えています。現在でも、同じアイテムでも自分に合ったデザインやテイストを選ぶという買い方が、若い女性を中心に行われています。

こういった商品を企画するポイントは、デザインやテイスト(厳密に言えばすべてテイスト)について、世間にどのようなグループが存在するのかを精度高く整理して、それを元に考えていかなければなりません。

また、テイストのグループを体系的に捉えていくことも必要です。
それは、マーケットにおいて自社製品の棲み分けや存在を際立たせる戦略を考える上で、他のテイストを把握しておくことが必要だからです。

難しいのは、その整理の仕方に法則がないことです。まさに感性という主観で整理しないといけないわけです。ですから、そういう事をよく理解しているスタッフがいなければ無理だと言えます。より精度高く、効率良く商品企画するには、
これらのプランニングを行うキーマンの感性次第と言えます。

(3)TPOで考える

Time(時間) Place(場所) Ocasion(場面)で考えていくというのはオーソドックスな手法ですが、普遍的なものです。人間の暮らしには、必ず時と場所と場面があるからです。
同じアイテムでも、それぞれにTPOの切り口で考えてみると、よりその切り口にマッチした仕様があったりします。

言ってみれば携帯電話も、家にあるものであった電話が持ち運べるようになって便利になったもので、電話をTPOで異なる仕様にしたと言えます。
もちろんこれには技術の進歩が不可欠ですが。
今なら、iPhoneのカバーを遊びや仕事などのOcasionに合わせて替えるということもあるでしょう。単なる保護カバーにTPOで別の価値を付加するという流れです。

TPOでは、すでにある商品だけではなく、新たなアイテムも生まれます。
TPOで困っていることがないかを探してみると、まだまだ手つかずのマーケットがあったりします。

上記の(1)と(2)は、ニーズの特性ですが、(3)は切り口です。
何も枠組みのない状態での「企画手法」としては、(3)を切り口にして(1)と(2)を考えるというやり方が効率が良いと思います。

しかし、実際の商品企画では、企業の既存商品のバリエーションであったり、
ある場面が設定されていたり、営業現場からの要望であったりと、
すでに何らかの枠組みがあると思いますので、その枠に必要に応じて
3つを当てはめていくと効率良くアイデアが見えてくるかもしてません。

ネーミングの留意点。

ネーミングに関する話は山ほどありますので、
その重要さはよく知られていると思いますが、
活用されていないことも多いように感じます。

書いてあることの多くにが、本質が書かれていないからでしょうか。
ネーミングの方法や直接的な効果についてが、
一番分かりやすく、効く部分だからかもしれません。
しかし、その本質や特性を踏まえていないと間違った方向に行ってしまいます。

そもそもネーミングは、「名前をつける」ことです。
名前をつけるということは、「存在を定義する」ことです。

そしてその存在をある決まった人と「共有」することです。
ですから、いかに合理的に「共有」できるかが大事です。

なにかにつけ、名前をつけてあげると「共有」しやすくなります。

名前をつけるとイメージが伴います。
「人はイメージに基づいて行動する」といった哲学者がいますが、そうなんです、人はイメージがあると俄然意識が高まるんですね。行動計画をより具体的にと言われるのも、具体性があるとイメージが生まれるからです。

商品だけでなく、普段の行動や計画、集まり、遊びにも名前をつけると楽しくなります。
日々のまとまった行動や作業にも何らかの名前をつけてあげると、当たり前のことでもなんか楽しいことをするような気になります。

米軍は、作戦によく名前をつけますし、過去に台風などにも「ジェーン」とか女性の名前をつけていました。女性は怒ると恐ろしいというウィットも含まれていると思います。
名前には、認識しやすくなる効果もありますから、台風○○号というよりは、ジェーン台風という法が認識しやすく憶えやすくなります。ちょっとウィットがあるほうが、憶えてもらいやすいですね。

ですので、商品も品番だけでなくちゃんと名前をつけてあげるともっと楽しい感じになると思うのですが、アイテム名と味も素っ気もない品番だけしか与えられていない商品は山ほどあります。

多くの人に共有してもらうには、可愛がってもらう名前があった方が絶対に良いと思います。

<目次>
1.ネーミングの素朴な役割
2.憶えてもらうには
3.ネーミングの決め方

 

1.ネーミングの素朴な役割

ネーミングとはどのようなものでしょうか。
商品や状況によってその目的や効果は違ってきますが、
名前のないモノになんらかの名前をつけるということは、
その存在をより明確にすると言うことであり、
まずは存在を知ってもらうことが第一です。

そのためには、よりユニークな名前である方がよいのですが、
この「ユニーク」というのは概して「変わった」と捉えられがちです。
「変わった」は、リスクも伴います。

まじめで品質が売りの商品に単に「変わった」名前をつけてしまうと
イメージを損ないます。
また、商品の特長を名前に盛り込むべき商品に
変わった名前をつけてしまうのも問題です。

「ユニーク」とは、決して「変わった」ではありません。
独自のと言う意味ですね。

ネーミングは、単に識別できれば良いという時もあります。
その目的を、そもそもは商品の戦略をまず考えるべきものです。

2.憶えてもらうには

存在を明らかにする次は、
なんと言っても憶えてもらうためという場合が多いと思います。

ここで注意したいのは、お洒落なものがよいのか、
面白いものがよいのか、
あえて緒美の分からないモノがよいのかなど
そのテイストの方向性の採択に迫られる場合がありますが、
重要なのは、知らせたい人の「心の中に入るかどうか」ということです。

「心に入るかどうか」と言うのも難しいことで、
その商品のアイテムと世間的な名前の相場との
相関関係にもよります。
平たく言えば、その商品でその名前が現状でアリかどうか、
はまるかどうかと言えるかも知れません。

非常に複合的な要素の結集です。
そのため、ネーミングの正解というのは非常に難しいことで
結果的に成功したかどうかしかないと言えるかも知れません。

例えば「マツモトキヨシ」という名前が
女子高生の定番のお店になったのは結果論で、
「マツモトキヨシ」という名前はダサくても
それ以上に中身が良かったからとも言えますし、
そのダサさが「カワイイ」という感性に受けた面もあると思います。

元々は「マツモトキヨシ」という名前も
他のドラッグストアより目立つために
つけられた「変わった」名前であったはずです。

よく考えるとおかしな名前ですよね。
カタカナにしたとことも成功要因と思います。

要するに、単純にお洒落なものがよいとか
面白いモノが良いとかということではないということです。

肝心なのは、元になる戦略です。
世間に、誰に、どう知らしめたいのか、
その後どうしたいのかという作戦がなければ
何が良いのかは決められません。

3.ネーミングの決め方

ネーミングでありがちな大きな間違いが社内公募です。
しかも、多数決で決めるのは最悪です。
多数決で多いネーミングが必ずしも
良いネーミングではありません。

ネーミングというのは、販売戦略上
とても大事な要素なので、
ちゃんと戦略に則って考えなければいけません。

戦略等を細かく理解していない社員や
事務員の多数決で妥当な名前が決まるはずがありません。

本来ネーミングは、戦略を理解した、
あるいは立案する専門家とともに
じっくり検討すべきものです。

ただし、最後の段になって社長が
脇にいた事務員に聞いて決めた的なエピソードがありますが
あれと社内公募を一緒にしてはいけません。

エピソードは、経営者の最後の勘として
その事務員の感性をフィルターに使っただけで
経営者の頭の中には戦略が組み立てられていたはずです。

雨の商品企画。

最近は空梅雨も多いですが梅雨らしい天気が続くと、
普段ならうっとうしいと思う雨にホッとしたりします。
人間は勝手なものです。

雨は大昔からあって、雨の日は某か面倒を強いられている長い歴史があるのに、
未だに傘にレインコートという原始的なアイテムしかないことに気がつき、少し驚きました。

レインコートや傘の素材自体は、どんどん技術革新されて、
軽くて丈夫で蒸れないものがありますが、
その形態や機能は旧態依然としていて、
相変わらず、雨が激しいと濡れ鼠になります。

レインコートやカッパは、面倒だし、やはり蒸れるし、
帰ってくると玄関がびしょびしょになりますし、
電車やバスに乗ると他人のことも気にしてまた困ります。

こういったことは、気候の面やどこまで気になるかという価値観の問題もあります。
南国の人たちは、雨が降ってずぶ濡れになっても気にせず、雨が上がって自然乾燥です。

雨の日に簡単で濡れ鼠にならないアイテムが開発されたら大ヒットです。
傘から体の周りに空気を吹き出し、空気のバリアで雨を遮断するとか、
玄関の前で一瞬にして雨粒を吹き飛ばす機構を持ったレインコートやカッパ。
あるいは、ポンチョというアイテムが、
もっと進化したら使いやすい物になるのではないかとか、
雨の日マーケットは、まだまだ開拓の余地がありそうな気がするのですが。

とはいえ、梅雨の風情を楽しむのも一興。
そっちの商品やサービスの方が楽しいかも知れません。

商品企画と販促企画。

マーケティングの作業の中で重要な作業である、
商品企画と販促企画。
これは、一貫して行われる方が良いですが、
その本質は異なるものです。

これが、あまり認識されていないことがあり、
企画がうまくいっていなかったりします。

企業が商品企画に困り、広告代理店に商品企画を依頼し、
失敗することが多いのがこの点だと思います。

商品企画は、メリットづくりであり、
販促企画は、共感づくりです。

広告代理店は、共感づくりのプロであり、
メリットづくりのプロではないからです。
これは、企画と言うことで似ているようで違います。

商品企画は、お金を払って買っていただく商品そのものを企画することで、
対価に応じたメリットが買った人になければ買ってもらえない、
もしくは満足してもらえません。直接のコストをお客さんが負担しています。

販促企画は、商品を買って頂くために行われる営業活動の一環であり、
直接のコストを企業側が負担します。お客さんはコストを負担しません。

販促企画に必要なのは、お客さんが振り向いてくれる「共感」であり、
商品企画に必要なのは、お客さんが満足してくれる「メリット」です。
商品企画を「共感」の感覚で行うと失敗します。

そういう面で考慮が必要なのは、販促ノベルティの商品企画です。
商品の役割自体は「共感」を得ることですが、
手にした後、メリットがあれば気に入ってもらえてその企業への印象は良くなります。
しかし、それと肝心の売るべき商品が売れるのかは、
ノベルティと販促企画、商品との一連の関係性(ストーリー)にもよります。
しかし、少なくとも、ノベルティが良いと悪い気はしません。

ただし、あくまでノベルティの役目は「共感」を得ることです。
あるいは、ノベルティを含めた企画が共感を生むかどうかです。
メリットがあっても共感を生まなければ、商品の販売には結びつきにくいでしょう。
そういう面で、安価なノベルティでも、
選び方と企画性による共感づくりが、販促効果に影響します。

アップルの強さの下支え。

アップルについては、いろいろ評価されますが、
2015年現在まだまだトップを走っています。

iPodやiPhoneを発表して以来、アップルの名前は、一般にも知られるようになりましたが、その昔は、Mac(Machintosh)というマニアックなパソコンメーカーでした。
シェアでは、圧倒的にWindowsに負けていましたし、今でもまだまだ圧倒的な差があります。

しかし、パソコンだけに限っても実はアップルの強さがあります。
それは、昔からハードとソフトを両方作っていると言うことです。

Windowsのパソコンは、ハードとソフトの会社が別です。
ということは、どこまでいっても利害関係にあるということです。
パソコンメーカーがいくら工夫を凝らしても中身はマイクロソフト。
両者とも自分が不利になるようなことは許しません。

また、Macは、途中からOSがUNIXベースになり、プロセッサがインテルになり、
今やMacは、UNIXとMax OSとWindowsの3つのOSがネイティブで動く唯一のパソコンでもあります。以前に東京大学のコンピュータシステムがすべてMacに置き換えられて業界で話題になりましたが、その大きな理由にその点があげられていました。

研究室で使うパソコンはUNIX。学内ネットワークは、みんなが使えるWindowsが必要で、今までは複数のパソコンが必要だったのが、Macなら1台で2役できる。それと、学内ネットワークのパソコンをMacに換えてから、学生課で学生からのパソコンの使い方の質問が激減したということも書いてありました。

インターフェースの使いやすさは昔からアップルの一番の強みです。iPhone、iPad人気の大きな部分も使いやすさが貢献していると思います。
使いやすさの下支えは、プランのアイデアやセンスももちろんですが、ハードとソフトの両面を作っているメリットは大きいはずです。

iPhoneにしてもハードとソフトの両方を作っており、かたやAndroidはWindowsと同じ状況です。

とかくアップルの強みと言えば、iTunesやストアというインフラを持ったということが言われますが、ハードとソフトの両面とつくっているという強みは、WindowsやAndoroid陣営がどうしても越えられない、アップルならではの強みとして、これからも下支えになるのではないでしょうか。

商品の価値。

商品の価格は、お客さんが買うときに明確に決まっていますが、
商品の価値は、お客さんによってまちまちです。

その商品を頻繁に利用する人にはコストパフォーマンスが高いですが
あまり使わない人には低いです。
あるいは、さほど好きではないけど必要だから買った人より
必要ではないけど大好きだから買った人の方が
価値は高いかも知れません。

また、その価値というのも心理的なことだけの場合もあれば、
実益を得るということもあり様々です。

いずれにしても、価格はひとつですが
その人にとっての価値は一定しないと言うことです。

満足度は、価格との差額によって生まれます。
利益ー価格=満足度
これがプラスであるべきなのは言うまでもありませんが
万一マイナスでも、そのお店(企業)の
接客や販売後のサポートなどでプラスにもできます。