R軍とU軍に見える組織の在り方。

終結の見えない戦争で、両軍の組織の体質の違いが、まさに企業の在り方を示唆しています。
軍事専門家の話では、組織の末端に権限を委譲する近代的な組織のU軍に対して、ガチガチの上意下達であるR軍。しかも、R軍では軍ではなく政治的命令さえも上意下達で軍に及んでいると言われます。

戦争の現場は政治の現場とはまた違います。武器や地形、気象や兵隊など、物理的な要素が多く、そういった特性も踏まえて合理的判断が必要です。現場の状況は現場がいちばん良く知っています。西側諸国の軍隊では、戦い方の実際は現場の組織に任されると言われています。
しかし、上意下達の軍では、現場を無視した非合理的な命令が下され、下位組織はそれに抗うことができません。結果は自ずと分かります。

今回の両軍の戦い方を元自衛隊のトップの方々が分析しておられますが、U軍が非常に理にかなった戦い方をしているのに対してR軍は、どう考えても非合理的な戦い方をしていると言われています。もちろん、U軍には西側からの武器弾薬が大量に供給されています。しかし、武器はあくまでツールですので、それを使う組織がうまく使えなかれば威力を発揮しません。R軍は、今まで、とりあえず数の論理で優勢を保っていた状態と言うのが妥当な評価ではないでしょうか。

こういった状態は、日本の古いタイプの企業や大企業でまさに起こっていることではないでしょうか。
上意下達でしか動けない組織は、動きが鈍いです。シリコンバレーなどで言われる「日本の企業は、すぐに判断ができない」と言うのはまさにこれです。一旦会社に持ち帰って上司の判断を仰がないと権限を与えられていない。そもそも権限を与えられていない人が、交渉に行く意味があるのでしょうか。
とにかくそれぞれの部署に権限が与えられていない。与えられていないから、どうせ考えても仕方ないと思って考えなくなります。そして判断のできない社員になる。そう言う社員もそれなりに出世して、任される地位になる。その時に、今まで考えてこなかった人間が、急に任されて正しい判断ができるでしょうか?
こういう悪循環で人が育たず、組織が硬直していったのが今の日本の古い企業だと言えます。
また「根性でガンバレ。結果が出ないのは根性が足りないからだ」というような非合理的な考え方をする企業は、まだまだあるように思います。
スポーツの世界で、日本が結果を出し始めたのは「根性でガンバレ」では戦えないことがかなり昔に分かって、科学的な視点を持ち合理的なトレーニングを追求してきたからです。

戦争もスポーツも企業も戦う上では同じ法則です。
R軍とU軍は、まさに新旧の組織の在り方を実践で見せてくれているかのようです。