サービスのトータルバランス。

過剰サービスのことを何度か書いていますが、
お店などで、サービス面であるところは過剰なのに
ある部分は抜け落ちていたりする事があります。

接客は過剰なほど丁寧で親切なのに、
レジが遠かったり、精算に時間がかかったり。
そういう時は、接客はいいからもっと早く精算できるように
考えて欲しいなんて思います。

せっかく丁寧な接客をしていても、
結局、過剰に待たされることで不満がでてきます。

サービスは、すべてが少なくとも一般的な相場
(何が相場かが難しいところですが)のレベルに行っていないと、
他の良い面の足を引っ張ります。

つまり、「より良い印象を与えることより、
悪い印象を与えないことの方が重要である」という法則です。

企業に強い方針があればあるほど、
サービスもその方針に従って洗練されるため、
その世界観でお客さんを魅力します。
ここには、一般論とことなる法則が働きます。

ファンになればあばたもえくぼ。
仮に慇懃無礼な接客すら、
そのブランド性の元に魅力に見えたりします。

人間は、まか不思議です(^^)

人が買う瞬間。

人が何かを買う瞬間の判断というものは、
そんなに簡単なものではありません。

その人の生活や人生、その長期短期的効用とリスクを
頭と感情の中で複雑に、鋭敏に判断してお金を払います。

そのような複雑な、しかも個人的事情に大きく影響されることを
売る側が知ることはできません。

しかし、買う人は頭と感情のどちらに影響されるかと言えば
感情です。
人間は、感情で動く生き物です。

自分にとってさほど有益でないと頭の中で考えていても
気に入ってしまうと買います。
逆に、有効であると分かっていても
どうも買う気にならない場合もあります。

だから、お客さんには有益であるというよりも
気に入ってもらうことの方が有効なのです。

お客さんの数と質。

お店でも、ネットでも、
来客数が多ければ良いと言うことではありません。
緻密に計算された集客方法なら、
来客数の量に比例して、購買量も増えるはずです。

しかし、そこまでの精度が必要でかつ実現できるのは
一般的にかなりの大手企業になります。

通常は関係のないお客さんに
来てもらっても仕方がありません。
(ただ、来たお客さんが買わなくても、
口コミで広げてくれるという事があるので
軽視はできませんが)

お店のコンセプトが明解なほど、
お店に関係のある方が来店し、
関係のない人は、来店しません。

いわゆる専門店というのが良い例です。
よく分からない店は、いろんな人が来て、
結局何も買わないということになり、
接客のコストなど、オペレーションのコストがかかります。

口コミなどを期待するなら、
そのための施策を考える方が合理的です。
あくまでお店のコンセプトは、
明解な方が、口コミ効果も大きくなります。

お客さんを選んではいけないか?

お客さんは神様ですという言葉が流行したせいか、
お客さんの言うことは何でも聞かなければならないという風に
間違って解釈されていることも多いと思います。

お客さんにあわせると言うことと、
何でも言うことを聞くと言うことは違いますし、
節度を持たないお客さんは、良いお客さんとは言えないと思います。

お客さんというのは、あくまでその企業の商品を
喜んで買っていただける方のことで有り、
そうでない方へサービスを続けても
気に入ってもらえないばかりか、コストばかりかかります。

つまりそういう方は、お客さんではないと言えます。
お客さんと企業の間には、どんな場合でも信頼関係があって
初めて取引関係が成立します。

信頼関係が築けない場合は、成立しません。
そういう面でも、自社が何をもって何を提供するのかという
理念や経営方針は明確にしておくことが必要です。

買うきっかけ。

マーケティングでは、ものが売れるには
ニーズがあるという話になりますが、必ずしもそうではありません。

思いもしない商品を買ってしまった経験は誰にでもあるでしょう。
それが、「要らないモノを買った」と後悔する場合もあれば、
意外と気に入ってずっと大事にしているとか。

つまり、元々ニーズがなくても人は買うのです。
では、ニーズがないのになぜ買うか?

きっかけがあったからです。
ふと目にした商品のデザインが妙に気に入って
急に欲しいという気持ちになって
値段も高くないし買った。

あるいは、何かの食品で、POPに書かれていた
言葉に興味を持って食べてみたくなったとか。

要するに、動機となるような情報を発信していると
その情報をキャッチした何人かが、
買いたいという気持ちになって
何人かは買ってくれます。

大事なのは、動機作りです。

チェーンストアのマニュアル的サービス。

昔からチェーンストアの店員のマニュアル的な
物言いやサービスは心がこもっていないと指摘されていますが、
心がこもっていないくらいなら許せます。

私があまのじゃくなのかも知れませんが、
ある商品を買うときに、別の商品もどうぞと
必ず勧められるのがとても嫌なのです。

アルバイトの店員に罪はなく、
彼らは言われるままに正しく業務を行っているだけです。

商売的には正しく、実際それによって、
ついで買いする人もいると思いますが、
私には嫌だと感じてしまいます。

言い方の問題もあると思いますが、
アルバイトにそこまで要求するのは酷かも知れません。

しかし、私はその店に行こうかなと思ったけれど
また勧められると思ってやめたときさえあります。

こういう人は、他にもいると思います。

ついで買い。

人間は損をするのが嫌いです。
得をしないことより、損をすることを嫌います。

何かひとつのモノが必要で、
ちょっと離れたスーパーやコンビニに行くときには、
せっかく行くのだからついでに買ってくるものはないかと
買うべきモノを探します。

わざわざ足を運ぶのに
たったひとつの、しかもそれが安価であればあるほど
それだけのために行くのはとても損をした気分になってしまいます。

そして、さほど必要ではないものを
ついでだからと買ってしまいます。
そうやってムダなモノが増えていくのですが、
ついでにと、合理的に考えるあまり、
ムダなモノを買うという不合理が生まれます。

ドンキホーテなどでは、何か掘り出し物があるかも知れない
という期待感を持って宝探しをします。
そして、さほどのお宝が見つからない場合、
まあ、せっかく来たのだからと、これまた
差し迫った需要もないような電池などを買ってしまいます。

このついでだからという合理性にもとづく心理は、
大きな消費を生みます。
「ついで買い」と呼ばれる消費です。

ついでに買ってくれそうなモノを並べているだけで
ついで買いは生まれます。

素朴なサービス。

あるSCで買い物をし、帰ろうとしたら雨が降っていました。
急な雨で、濡れながら走っている人もいましたが、
多くの人が、建物の玄関口でどうしようかと雨の様子をうかがっていました。

安いビニール傘が欲しいところですが、
そのSCは3階の雑貨店まで行かなければビニール傘が買えません。
面倒だなぁと思いながらも急いでいたので
雨がやむまで待っていることもできず、
3階まであがり、しかもちょっと奥にある雑貨店で傘を買って
無事帰ることができました。私と同じような人は、何人かいました。

しかし、あの玄関口で、すぐに傘が買えたら
みんなどれだけ便利だったでしょうか。
雨が降ったら、すぐに安いビニール傘を玄関口近くで
販売できるようにしたら多くの人が助かって
「気が利いているな」とこのSCをもっと好きになるのではないでしょうか。
それで特に儲かるということはなく、
むしろちょっと手間がかかることかも知れませんが、
お客さんに好きになってもらえるという無形の大きな利益があります。

これは誰でも考えつくことであり、
そういうことを実施されているところも多いと思いますが。
この施設がしていなかった理由は何でしょう?

いろいろあると思いますが、いずれもSC側の都合のはずです。
せっかくのチャンスを自分たちの都合で失なっているのではないでしょうか?

もし、気がつかなかっただけなら、気が利かないですね。

買わない客は買わない。

営業でも販促でもお客さんにアプローチする場合に忘れがちなのは、
興味のない人は、基本的に買わないと言うことです。

商品にもよりますが欲しくないと思っている人を欲しくさせるのは
相当な手間が必要か、もしくは無理です。
そしてそのような努力はムダです。

モノが有り余っている今、欲しくない人は、どうやっても欲しくなし、
買いそうな客は興味を示します。
興味を示さない人にいくら説明しても逆に嫌われるだけです。

これは販促でも同じです。興味がない、ニーズがない、
対象ではないのに何度もアプローチされたらしまいに怒りさえわき起こってきます。

そういう面で、「見込み客」を探す作業はとても大事です。

お客様は神様か?

「お客様は神様です」という言葉だけが歪んで解釈され、
お客さんは、一番偉くて、お客さんの言うことは、
なんでも聞かないといけないように思われがちですが、間違いです。

「営業マンは断ることを憶えなさい」という本にもあるように、
自社の商品やサービスに好感を持たない人に人にムリヤリ売りつけても、
クレームや無理な要求、あるいは値下げなど、
マイナス要因が増えて非常に効率が悪くなります。

自社の商品やサービスをちゃんと評価して買ってくれる人を
お客さんとして大事にするべきなのです。

そのためにも、そういう見込み客にちゃんと情報が届くように
告知を工夫しなくてはいけないのです。

ちゃんと評価してくれない人に一生懸命売り込んでも
なかなか買ってくれません。しかも、満足度が低い可能性もあります。
その人を相手にする時間があったら、
他の優良見込み客へアプローチする方が合理的です。

要するに、主導権を持って販売活動をしなければいけないと言うことです。
主導権は神様が持つのではなく、こちらが持つのです。
女神様のような人だけを顧客にするのが正しい営業です。

また、主導権を持つというと上目線で偉そうに聞こえますが、
そうではなく、喜んでいただけるサービスをこちらから提供し、
それにお客さんが順調に応えていただけるようにしていくということです。