ミンチカツのタマネギ効果。

見せ方や売り方の上手さは、とても些細な事だったりします。
当たり前のことでもひと言添えるだけで、お客さんには全然違って非bきます。

例えば、スーパーの総菜。ミンチカツの売り場にただ「ミンチカツ150円」と書くより「タマネギいっぱいミンチカツ」と書く方が食欲をそそられます。

夏の暑い昼間、ふと見かけた喫茶店で「涼しい店内で、気持ち良いおしぼり、キューッと冷たいアイスコーヒーをどうぞ」と書いてあると思わず入りたくなります。

これらプラスで書いてあることは特別なことではありません。その場面を描写しているだけとも言えます。しかし、それによってこちらの想像力が働いてイメージできるのと、少なくとも書いてあることは保証されるという安心感があります。

そんなも想像したら分かるだろうと思っていると違います。自分に興味の無いことは、いちいち想像しないんです。でも興味のあることが書いてあると想像します。人間は、情報を与えられると自動的に頭が働いて想像してしまう動物なのです。

それと実は安心感も大きいのです。

以前、大手の通販カタログを作っていたときに同じ商品、同じコピーなのに、違うレイアウトにして倍売れたことがあります。
商品は、赤ちゃん用のゆりかごベッド的な商品。初回掲載時は、コピーは、商品番号や価格と一緒に端にきれいにレイアウトされていました。
2回目掲載時は、コピーを1行ずつ分解し、商品写真から引きだし線をだして、該当箇所にレイアウトしました。
なんと、これが初回の2倍売れたのです。
引きだし線で示すことにより、分かりやすいことと安心感があるのだと思います。

こういう些細な事で売れ行きが変わります。

競合は、同業だけではない。

競合は、販売訴求する上で視野に入れておかなければいけない要素です。いまどきは、よほど新しい事業でない限り競合は必ずいます。
また、競合というと、横の視点で同業他社と思いがちですが、それだけではありません。多様化した現代では、他業種、他の商品が競合になって来ます。

かつてマクドナルドが100円バーガーを発売したとき、同業他社には差別化できましたが、100円になったことで、テイクアウトするお昼ご飯のアイテムとして、同じ100円ラインのコンビニのおにぎりが新たな競合になりました。

今なら、缶コーヒーの競合は、同業他社はもちろん、コンビニの100円コーヒーも競合です。他社が横の視点だとしたら、斜めの視点かも知れません。こういう状況は、利用者の立場にたってみると分かります。

もひとつの例。外貨両替業者の店舗の競合は、他社ももちろんそうですが、もうひとつ、空港での両替も競合になります。
何度か海外旅行に行かれた方は覚えがあると思いますが、あらかじめ外貨に交換するというのは忘れたり面倒だったりで、ぎりぎりの当日に空港で両替をすることになって、混んでいて時間がなくて焦ったりします。

関連団体の調べでは、実際そう言う人は多いようで、そういった利用者をうまく店舗で早めに両替させることができれば、お客さんが増えるわけです。
むしろ、同業他社を競合とみるより、空港での両替行為を競合と見る方が、獲得しやすいかも知れません。これは「街の店舗で両替する」という行為に対して「空港で両替する」という行為としての競合関係です。
こういうことは、縦の視点と言えるかも知れません。

競合と聞いて横の視点だけでみると、他社しか見えませんが、縦や斜めの視点で見ると、新たな競合関係を発見できます。

ネーミングが功を奏するとき。

ネーミングが大事だと言われますが、主に、新たに商品を知ってもらうときは特に重要です。

そんな例を2つ。
有名な古い例ですが、ラ・フランスという果物。洋梨なのですが、つくっているのは山形県です。元々はフランスにもラ・フランスと呼ばれる洋梨はあったようですが、品種が少し違ったり栽培が大変だったりで、絶滅したそうです。

山形県の洋梨は改良を重ね、おいしくなったのですが、当初は「みだぐなし」という名称だったそうです。山形県の方言で「見たくなし」(笑)みためがいびつだったからだそうです。
その時は、味は良いのにさっぱり売れなかったそうですが、ある時、名前をラ・フランスにしたところ爆発的ヒットに。

ラ・フランスという名前から、輸入果実と思っている人も多のではないでしょうか。そんなイメージがおいしさを演出しているのだと思います。

2つ目は最近の事例で、錆びて抜けないネジを簡単に外せる工具「ネジザウルス」日本では大ヒットしたのですが、アメリカでは今ひとつだったそうです。

その理由は、恐竜(ザウルス)は、日本では噛みつく怖いイメージですが、アメリカではかわいいイメージなのだそうで、その商品特性が演出されなかったのですね。

そこで、外国の人にとって「噛みつくイメージはヴァンパイヤ(吸血鬼)だ」ということで名前を工具名のプライヤーと引っかけて「ヴァンプライヤー」とし、持ち手を血の色の赤に変えたところ売れていったそうです。

ネーミングというと家庭用品のイメージが強いですが、どんな場面でも憶えてもらえる、親しんでもらえるためには効果があります。
特に、某かのイメージを持ってもらえることで憶えてもらいやすくなります。

アメリカなどは昔から、ジェーン台風という風に台風にも名前がついています。ジェーンという女性の名前は、「女性は怒ると怖いぞ」というウィットも入っているのだと思います。そうすることで憶えやすくなります。
また、米軍の作戦にも名前がついています。みんなが憶えやすい名前をつけることで、識別性も上がり、コミュニケーションが取りやすくなるからです。

阪急の「はたらく言葉」の広告

「毎月50万円もらって…」 阪急車両ジャックに「時代の違う感性」と批判

 

阪急の「はたらく言葉」の広告が批判されています。これ、TVでも取り上げていましたが、これ「はたらく言葉」と言いながら、多くがいわゆる「働く人」ではなくて経営者や専門職の人の言葉のようです。だから、一般労働者にはどうしても上目線に見えてしまう。共感しにくいと思います。

もちろん賛否両方の声があるでしょうが、経営者の理想論のような言葉で労働者を元気づけられるかなあ??と思ってしまいます。
多くが「言いたいことは分かるけど現実はそうじゃないよ」という感覚なのではないでしょうか?

特に批判の的となったのが「毎月50万円もらって毎日生き甲斐のない生活を送るか、30万円だけど仕事に行くのが楽しみで仕方がないという生活と、どっちがいいか。研究機関 研究者/80代」だそうですが、イラッとする気持ちは分かります。

これで言いたいことを伝えるのに、50万とか30万とかが入ったこの言葉は適切ではないでしょう。しかも「研究機関 研究者」って、一般的な「労働者」ではありません。共感されにくいのではないでしょうか。仲間内だけの会話で言うのなら分かりますが。

「広報で一番重要なのはプラスを出すことよりマイナスを出さないこと」という原則からすると、まずブレーキをかけるべきでした。
そう見ていくとこの広告は一体誰に何を言いたかったのだろうと思ってしまいます。あえて選んだのなら炎上目的?

TV番組では、批判する人に向けて諭すようなコメントが多かったですが、これもまたTVの出演者って勝ち組ばかりなので、そんな人に諭されてもってのが、毎日苦労して労働している庶民の感覚でもあるような気がします。

とはいえ、この広告を「元気が出る」と肯定的な意見もあるので一概に悪いとは言えませんが少なくとも「広報で一番重要なのはプラスを出すことよりマイナスを出さないこと」なので、そこはどう考えられていたのでしょう。

「多くは通勤電車で、ビジネスマンの方が重要なお客様。実際は働いている方々に働くことの意味や尊さなど、応援メッセージで伝えたいという趣旨で出させて頂いた」とのことですが、「働いている方々」の心情が考慮されていないような気がします。

でもまあ、こういうのって、広告だからイラッときても「勝手なこと言ってるわ」って流せば良いだけなんですけどね(笑)
とかく炎上しやすいご時世です。

販促の食いつき所。

消費成熟時代に何かを売ろうとしたら、まず興味を持ってもらわないといけません。
売ろうとする商品そのものが、とてもユニークで革命的なものであれば(例えばiPhone発売時のように)、商品を見せるだけで興味を持ちます。しかし、そんな商品はそうできるものではありません。

良い商品だけれども、それだけで人々の興味を惹きつけるだけの力が無い場合(ほとんどの商品が当てはまると思いますが)、ストーリーや見せ方で興味を引かなければいけません。

ストーリーというのは、要するに提案の理由です。しかし、ストーリーがあれば良いというだけではもちろんありません。
そこに新鮮だったり、困っているときにぴったりのアイデアだったり、人々の心情にマッチした話であることが必要です。

しかし、見せ方というのは、必ずしもストーリーと直結していなくても良い場合があります。もちろん、ストーリーに合った見せ方により、納得性が高まり購買意欲が高まるという流れは起こるのですが、それは興味を持った後です。見せ方で興味を引くのは、ディティールや奇抜なアイデア、あるいは、人の心にすっと入ってくるニュアンスだったりしますで。

例えば、TVCM等でも、商品名は憶えていないが変な歌は憶えているとか、最後に出てくるシーンの女の子の表情が頭に残っているとか、店頭ディスプレーのキラキラした装飾が新鮮だったとか・・・・それらは、商品やストーリーとは関係なかったりしますが、興味を引いているわけです。

特に商品自体がコモディティ化(同質化)などにより差別化しにくい場合、こういった見せ方で食いつき所を作るように意識していないと、どこにも興味を持ってもらえない販促になってしまいます。

興味を持つ、内容を知る、納得するという流れで初めて購買意欲が生まれるかどうかというまな板に乗ります。
販促のストーリーや切り口ばかりが重視されがちですが、この最初の「興味をもってもらう」食いつき所をどうつくるかも、とても重要なのです。

しかし、企画段階でこれらの「食いつき所」が果たして功を奏するものなのかどうかの判断はとても難しいものです。判断基準は感性だからです。しかも、「食いつき所」に結構費用がかかったりします。

その結果、予算が通らずせっかくの「食いつき所」が削られ、「食いつき所」のない無味乾燥の販促が実施されたりします。こういったケースは結構多い気がします。
それはこの「感性の食いつき所」というものがちゃんと意識されておらず、そこの重要性を理解しているクライアントはもとより、制作者自身が認識していない場合もあり、重要性についてちゃんとした説明がなされていなかったりします。

偶然上手くいったケースを除くと、「感性の食いつき所」についてのちゃんとした認識を持ち、クライアントと制作者の信頼関係があって初めて「食いつき所」が力を発揮すると言えそうです。

しかし、戦略的に販促を行っていくには「感性の食いつき所」もちゃんと認識していくことは必須です。

 

会社案内の効用。

会社案内(業務案内)を安易につくっている企業は意外に多いです。業態にもよりますが、「内容が分かれば良い」的に考えておられて「費用を掛けなくて良い」と言われます。

しかし、業務的には「内容が分かれば良い」のですが、そこで相手に与える印象は、やはり「安易」な印象になります。
例え、事業や商品が優れていても、どこかそういう所では安易にする会社なのだなと無意識のうちに受け取られてしまいます。

同じように優秀な人が2人いたとして、1人は品の良いスーツをぱりっと着こなしている、姿勢も良い。もうひとりは、スーツを着ているけど、どこか安ものっぽく、ネクタイもあっていない、姿勢もどこかゆるい印象。
人の能力は同じだとしても取引したいのは前者の人ではないでしょうか。

要は、身だしなみや装いなのです。中味には関係なさそうに思いますが、実際は、中味も外側から作られるところがあります。ぱりっとした人は、中味もぱりっとしているし、またそうなってきます。

もっと大きく考えると、その人が所属する会社もやはりそう見られてしまいます。後者の人の会社は、いくら商品が優れていても「どこかそういうゆるいところがある」会社なのだなと思われてしまいます。そして、実際、そうなのです。悪い意味で、そういう人を許している社風であるということです。
会社案内だとか名刺だとかは、会社の身だしなみに近い効果があります。

これは中小企業だけの話ではありません。誰もが知っている大企業でも同じです。例えば、大手の老舗企業の名刺の多くは、古い事務的なデザインものが多いです。名前が知られているのでそれなりの威光がありますが、逆に「古い体質なのだろうな」「なかなか話がとおりにくいだろうな」「融通が利かないだろうな」というありがちなマイナスイメージも持ちます。それだけで、商談の時に、期待度が下がってしまうことは現実に起こります。たとえ大企業でも、それだけでビジネスチャンスを逃してしまっているかも知れません。

また、お金を掛けなくても「ちゃんとつくる」ことを心がけるだけで、会社自体にも気づきが生まれます。

会社案内をつくるときに多いのは、社内の情報がなかなか揃わないことです。自社の情報なのに、事業案内や商品案内の情報や写真、最新の企業情報などが、なかなか集まらないという事も、決して少なくありません。逆に言えば、そういう状況があるから安易に作ってしまうということもあるでしょう。
しかし、対外的に発信する自社の情報がすぐに揃わないということは、社内全体で会社の基礎情報が共有されていないことでもあります。
これを機に社内体制を改善しようとか、情報共有の仕組みをつくるなどの発想が生まれてきます。
こういう事は、ブランディングの一環でもあります。

定期的に会社案内を「ちゃんとつくる」のは、対外的にはもちろん、社内的効果も大きいのです。

キャッチフレーズの手法(作り方)

ちょっとした営業ツールや販促ツール、
店頭ポップなどでキャッチフレーズを書かなければいけない場合は
多いと思います。
漠然と考えてもなかなか良いフレーズが出てきませんが、
いくつかの手法に則って考えると良いかも知れません。

これらは、よく、キャッチフレーズやコピーの本などで
語られていることですが、
コピーを書くという事が、単に文章を書くということと
違う点は、コピーはこれらを駆使して戦略的に書くというところです。

人間は、意識しなくても必ずロジカルに思考するので
それにあわせて文章を提示し、導いていくという感じです。

もちろん、100%すべての人がこちらの思うようになる
という事ではありませんが、一般傾向をもとに書いていくので、
多くの人が、そのシナリオに従って思考し、
その中から、購買までたどり着く人が出てくるということです。

その精度をどれだけ高めることができるかというのが
マーケティングのノウハウになります。

ですからコピーだけでなく、
マーケティング全体がひとつのシナリオを持っていないと
精度が高まらないことがお分かり頂けると思います。

<目次>
●法則-1:質問する
●法則-2:限定する
●法則-3:話を切り替える
●法則-4:意外な事実を提示する
●法則-5:「もう」で焦らせる
●法則-6:「あるある」で共感を呼ぶ
●法則-7:痛いところをつく
●法則-8:どきっとさせる
●法則-9:エンターテイメントする
●法則-10:やたらと長い
●法則-11:超ストレートに言う
●法則-12:素朴に話す
●法則-13:コピー無し

●法則-1:質問する

「○○○をご存じですか?」という素直なものから、
「まだ○○○をやっているんですか?」という脅迫タイプまで
質問形式は興味をこっちにむけるキャッチフレーズとして
よく使われるパターンです。
人間は、質問されると無意識にその質問について考えてしまうんです。
つまり興味を持つと言うことです。
ただし、脅迫タイプなど、書き方によっては「大きなお世話だよ」と
反感を持たれる場合があるので注意が必要です。

上手に聞くと、自然にこうちらに耳を傾けてくれます。

これは営業トークとしても使えます。
そもそもキャッチフレーズは営業トークですのでね(^^)

●法則-2:限定する

「今だけ○○円のご奉仕です」
「タイムセール、15時まで!!」
「残りあと100個です。お見逃しなく!」
「1回限りの限定生産です。お見逃しなく!」
など、何かを限定して呼びかけるのも常套句です。

限定してチャンスの価値を上げると言うことです。
裏返して言えば、この機会を逃すと損しますよという言い方です。

人間は、トクすることより、損したくないという
気持ちの方が強いのです。
だから、これもある種の脅迫のようなものです。

それと限定することで、
話を分かりやすくする効果もあるのです。
分かりやすさも興味も持つ大きな要因になります。

●法則-3:話を切り替える

「さて、〜〜〜〜〜〜」
「ところで。〜〜〜〜〜〜〜」
のように、これから違う話をしますよという言い方も
注意喚起でよく使われます。

タレントの浜村淳さんが「さてみなさん」という常套句が
トレードマークになっていますが、
注意をこっちにむけるのに効果的な話し方です。

このように切り出されると
人間は、え?何の話が始まるの?と無意識に
思ってしまって耳を傾けてしまいます。
しかも、今、あえてそうやって切り出すのだから
価値のある話に違いないという風にも思うのです。
逆に言えば、人間は、重要な話をするときに
そういう切り出し方をするのです。

この切り出し方にさらに質問や限定などを組合わせると
さらに強力になる場合があります。

「ところで、明日朝9時から、
○○○が500個だけ販売されるのをご存じですか?」
というような具合です(^^)

●法則-4:意外な事実を提示する

その昔、サンヨーコートのCMで
「春は3日に一度雨が降ります」という
キャッチフレーズがありました。

それを聞くと「へえ〜、そうなんだ」と思います。
しかも、「そういえば、そんな感じがする」
という共感も生まれます。
大きな事ではないけど、ちょっといい話を聞いたなあと
記憶に残ります。
このキャッチフレーズが良いのは、
さらにビジュアルイメージが伴うことです。

だからレインコートのひとつも持っておくといいですよ
という売り込みをさらっと提案しているところが
TVCMというメディアも手伝って素敵なCMになっていました。

こういう意外な事実が商品特長に直結していると
さらに購買につながりやすくなります。

逆に言えば、商品の中の意外な事実を探すことが
強力なキャッチフレーズづくりの第一歩であるとも言えます。

これらの方法論も前の限定や質問と組合わせることで
”場合によっては”、効果的になります。

”場合によっては”というのは、商品やメディア、対象によっては、
反感を持たれる場合もあるからです。

●法則-5:「もう」で焦らせる

「もう○万人が使っています」
「もうすぐ○○の季節です」
など「もう」と言われると自分が何かに置いて行かれたのか?
という不安が生まれその内容を確認したくなるのです。
ある意味これも脅迫なので、使い方には注意が必要ですが
興味を持たせるには効果があります。

これの類似で「まだ」があります。
「まだ、○○をお使いになっていませんか?」
裏返せば「もうみんな使ってますよ。あなた遅れていますよ」という
言ってみれば少し嫌な言い方です。
しかし、それがとても良い情報なら
教えてあげることは親切になるのです。

この相手にとって本当に良い情報なのかどうかと言うところが
反感を持たせるかどうかの分かれ道です。

●法則-6:「あるある」で共感を呼ぶ

お笑いのネタと同じですが「あるある」は、
共感を得やすい手法です。

「朝起きると○○○が○○○になっていませんか?」

これが、世間であまり言われないけど、
実はみんな感じているということであればあるほど
興味を引きつけます。

だれでも言っていること、世間ではもう周知されていることでは、
インパクトは弱いです。

「え?みんなもそうなの?」というギャップが
興味を引きつけます。
これは、言葉のテクニックもそうですが、
その「事実」を解決する内容、つまり商品の効用が必要です。

●法則-7:痛いところをつく

これは、あるあるのカテゴリーでもあるのですが
普段から気にしていることを指摘する手法です。

「良くないと分かっていながら○○○していませんか?」

言われた方は、「そうなんだよね〜。わかちゃいるけどやめられない」と思います。
そこで、これなら解決できるでしょう?と商品を説明します。

人間は「わかちゃいるけどやめられない」ことはたくさんあります。
やめないとどんなに大変なことになるかを
教えてあげるのも説得力になります。

●法則-8:どきっとさせる

思いがけない事実を知らせてあげることで人間は興味を持ちます。

「毎日○○○している人の約半数が○○○になります」

え?そうなの?本当?毎日やってるよ?と思ったら、読みたくなりますよね。

これももちろん、そういう事実がなければ使えませんが、こう言う言い方ができる事実がないか探すことも必要です。

例えば知っている人を驚かせようとしたら何を言えば驚くかなと考えます。
その知っている人を告知の対象と置き換えると考えやすいです。

世の中には、ある人たちに重要なことでも一般的になっていない情報は山ほどあります。
健康分野でいろいろな食材がブームになりますがあれらもその現象です。
知っている人は昔から知っているけれども世間ではあまり知られていないというだけなのです。
そういう事実を根拠などもあわせて説明してあげるととても説得力のある告知になり、購買へ近づきます。

●法則-9:エンターテイメントする

これはキャッチフレーズで楽しませて読ませる手法で、
分かりやすいのはダジャレです。
しかし、昔と違って、テレビの影響やコミュニケーションが発達し、
お笑いのレベルがあがっていますので、
安易なダジャレはかえって品位を落としてしまいます。

また、ダジャレだけがエンターテイメントでもありません。
面白いではなく、楽しいのもエンターテイメントです。
本当に面白く楽しいキャッチフレーズの
エンターテイメントは「うまいこと言うなぁ」というヤツです。
これは成功すれば企業イメージも良くなるという
一石二鳥です。それだけにハードルは高いです。

キャッチフレーズは面白いけど、
その先は読んでもらえないという場合もあります。
単なるエンターテイメントで終わってしまっている場合です。

優れたキャッチフレーズには、商品の訴求ポイントが
エンターテイメント化されています。
そういうキャッチは、子供から大人まで、
何かの折に触れ普段の会話でも使ってしまったりします。
それは、大変効果があるということです。

その言葉を使うときに商品が頭にありますから、
常にマインドシェアを取っていると言うことになります。

ただ、そういう商品は大手企業の大衆消費財などで
効果が大きいものです。

また、フレーズは良く覚えているけど、
商品は覚えていないという場合もよくあります。
あれは、失敗例ですね。

エンターテイメントは、うまくいけば効果は大きいけど
なかなか難しいものです。
もちろん、商品の特性や市場によっても
マッチしない場合もあります。

キャッチフレーズではありませんが、
以前商品名で「ぶどうひとつぶどう?」という
ブドウのグミのお菓子がありました。
これには、笑ってしまって思わず買いましたし
ことあるごとに面白がって人に話していました。
エンターテイメントは、そういう波及効果がありますね。

●法則-10:やたらと長い

キャッチフレーズは短く簡潔にというのが
基本中の基本なのですが、その逆を突く手法です。

たいていが短いフレーズばかりなので、
やたらと長いもので目立つということです。

そうなのです、まず目立つためにやたらと長くするのです。
商品名でも最近はそういうものがあります。

これの利点は、目立つと同時に
内容を説明してしまえることです。

商品名の場合もほとんど中身を説明してしまっています。
「群馬の○○さんが毎日早起きして丹精込めてつくった○○」みたいなやつです。

キャッチフレースも、とにかく「何を長々と書いてるの?」と
思わせるくらいに長くないと目立ちません。

●法則-11:超ストレートに言う

これは禁じ手に近いですが
まやかしをなくすという効果もあります。

過去の例では、
ウイスキーの広告で「とにかく一度で良いから飲んでくれ」
風邪薬で「パブロンを飲んでください」
などです。

ウイスキー商品の場合は、三番手四番手ブランドであったために
美味しいのに告知力やイメージで大手に負けているという
状況があったために取られた手法です。

風邪薬は、当時各社があの手この手で告知をし、
一体何が本当なのか分からないという消費者の状況に向けて
あえてそういった怪しげな理屈抜きに打ち出し
目立たせたというモノです。
これは、もちろん、パブロンという商品名がすでに
有名であったからでもあります。

ただし、よほどの戦略がないと
何度も使える手法ではありません。

●法則-12:素朴に話す

法則としていろいろな手法を紹介してきましたが
それらはあくまで手法であって、
興味を引いたり目立ったりする、
まずは話を聞いてもらうためのものです。

告知の肝心な部分は、商品の特長や
お客さんのメリットなどですので
そういったことを素朴にキャッチフレーズに表すことは
言ってみれば基本です。

商品が唯一のモノで、お客さんにとって
本当に大きな価値があれば、へたなテクニックを使わずとも
その肝の部分を素直にキャッチフレーズに表現するだけで
十分引きつけるはずなのです。

しかし、そういった商品は今日はまれで
ほとんどの商品が、競合にあり、
類似する商品はマーケットにあふれています。
その中で、少しの差異はなかなか分かってもらえません。
その中でこちらを振り向いてもらうために
いろいろなテクニックを駆使するということですね。

例えば良質のお米をつかったお煎餅なら
「昔、おばあちゃんにもらったお煎餅の味」
みたいに商品のことをお客さんの感覚になって語ります。
こういう場合、ありがちなのが、
「特選○○○米使用!」とか「○○○で唯一の○○」とか
商品周辺の事実を謳いがちですが、
お客さんのメリットが実感として分からず
伝わりにくい場合が多いし、イメージがわきません。
「おばあちゃんの〜」というと人それぞれに
味のムードがイメージできることと、ドラマがあります。
それで興味を持ったり、印象に残ったりします。

●法則-13:コピー無し

これは商品や業界が限定されるし
特殊な場合と言えますが
一切キャッチフレーズが入っていないケースです。

主にファッションなどイメージで伝える商品の場合です。

特に有名なブランドでは、ブランド名しか入っていなかったりします。
アメリカのJ・Crewというブランドでは、
ある時期ブランド名さえ入っていない広告がありました。

知らない人は全く分からないのですが
知っている人は、イメージで分かるので
ニヤッとします。
そういう、既存顧客やすでにJ・Crewを知っていて
あこがれている層を狙ったものだと思います。

そういうちょっとすましたスマートな姿勢が
商品価値にもつながるファッションだから通用する手法でもあります。
ただ、有名ブランドでなくても
エリアの有名ショップなら、エリア内に出す広告などには
使える手法ではないでしょうか。

また、企業広告としてもこの手法はアリだと思います。
余計なことを言わない自信を表現できます。
もちろん、ビジュアルとの兼ね合いによります。

マーケティングリサーチの落とし穴。

マーケティングリサーチはあてになるのかという話です。
マーケティングリサーチの精度などについても
過去にかいているので重複するかも知れませんが、
よく考えないとお金をムダにしてしまいます。

まず、何を調べたいのかによって違って来ます。
傾向として効果の測定など、何かをやった結果を調べるには
それなりに頼りになります。
むしろ、客観的な効果については、
調査しなければ分からないともいえます。

注意したいのが未来のことです。
意向調査や嗜好調査などによって「ニーズを探る」というやつです。
これはかなりあてにならないといっても過言ではありません。

調査しなければ分からないようなニーズは、
調査しても結局分からないのです。
こういった調査の場合、質問するわけですが、
人間はゆらぎやすいもので、答えたことがその人の
本当の本意かどうか分からないのです。

警察の聞き込みでも、絶対赤だったと言ったクルマが
実は青だったということが多いと言います。
人間は、その場の状況で自分の思いや記憶を
都合良く変えるのです。

だから、アップルなどの会社は、
一切マーケティング調査をしないと言っています。

また、調査の仕方がとても重要です。
お金をかけて専門機関に依頼するならともかく、
社内の素人が考えた調査票には、間違いがたくさんあります。
さらにその結果の分析や考察も表層的でしかありません。

専門機関に依頼する場合も、相当費用をかけないと
精度の高い結果は得られません。

多くの調査が、建前的な理由付けに使われることからすれば
それで良いのかも知れませんが、
真剣にニーズを探るには、あまり役に立たないと思います。

店舗の案内板が分かりにくい。

地下街やショッピングセンターなどで、専門店街や飲食街といった個別の店舗が
集まっているエリアがありますが、そこの案内板が、一見さんに分かりにくいのが多いです。

そこの事情を知っている人が見るとしか思っていないような地図で、
よくあるのが番号と店名しか書いてないもの。

店名で業態が分からないところもあります。一見の客が、お店を探そうとするときは、
必ず買いたいものがある時で、それがどこで手に入るかを求めているわけです。

店名だけ書かれても皆目分かりません。
また、あるところでは、案内板の横にお店の売り出しのポスターが貼ってあるのですが、
そこにそのお店がどこにあるかが書かれていなかったり。

興味を持っても、またそのお店を案内板のどこにあるかを探さなくてはなりません。
そうこうしているうちに面倒になってほかを探しに行きます。

これらは、見る人の立場になってその状況や心情を想像してみるということが
不足している結果だと思います。
せっかくの来店チャンスをたくさん逃していると思います。

往々にして、人は面倒くさがりです。
努力するのが嫌いです。
よほどの場合を除いて、途中で探すのをあきらめてしまいます。

見やすい案内板とは、求める情報がすぐに見つかる案内板です。
こういうことは、見る人へのちょっとした気遣いがあればできることです。
案内板を軽視しては損です。

手書きの良さ。

小さなお店や企業では、販促物をつくるのに
デザインの費用なども大きな負担となってきます。

デザイナーの手による美しい販促物は、
良いのは当たり前ですが
昨今の販促物、中でもチラシなどは、
あえて手書きのものも多いです。

プロの手によるチラシは、美しい反面、
うまくやらないと妙に商業的な匂いが出てしまいます。
小さなお店では、店とお客さんの近さが良さでもあったりするので、
商業的なチラシでは、その距離が広まったりするデメリットもあります。

その点、手書きのチラシは、お店の人間くささが漂います。
別にお店の人が書かなくても、人間のぬくもりが感じられれば良いのです。

かつて、大手出版社があるキャンペーンで
わざと店の人が手書きした風の販促物をつくったところ
大好評だったという例もあります。

また、大手の楽器メーカーで、生徒募集をする販促物は
あえてスタッフの手書きで行っている例もあります。

手書きには、キレイに整ったデザインにはない、不揃いの愛嬌があります。
販促物には、愛嬌が必要なのです。
プロがつくっても美しいけれど愛嬌のないデザインはたくさんあります。
それよりは、手書きのあたたかいチラシの方が、お客さんの心に届きます。