精神性と合理性。

かつては、スポーツの世界では「根性で頑張る」ことが上達の大きなポイントとされてきました。上達しないのは根性の入れ方が足りないからだ。そういう考え方です。これはスポーツだけでなく、企業の営業活動などでも言われました。だから「体育系は根性ができているので採用率が高い」みたいな風に言われました。
しかし、今、オリンピック種目で根性で上位に入れる種目があるでしょうか?世界はもっと合理的です。スポーツを科学的に捉えて合理的な訓練を開発し、上位の成績を上げます。日本もある時期からそうなってきました。しかし、まだまだ根性論は生きており、それがしばしなトラブルや事件にまでなったりします。

企業の世界では、まだまだ驚くほど根性論が幅を利かせているのではないでしょうか?
精神性と合理性は、どちらが優先されるものでもなく、バランス良く併せ持つべきものです。合理的な仕組みや手法は大事ですが、事業にかける情熱やこだわりなどの精神性は、重要なポイントです。

日本の根性論は、精神性がすべての事に有効だと思っているところに間違いがあると思います。
アマゾンの倉庫の商品管理は、ランダムに置かれて、データで管理しどこにあるかは分かっているのですぐに出荷できます。商品が納入されて保管するまでの手間をなくしたという合理的な方法です。
日本の根性論的な考えだと、仕入れた商品は、出荷しやすいように分類して整理整頓して置いておくようになりそうです。しかし、そのための手間は想像以上にかかります。仕入れたら手近な場所に置く方が遙かに手間がかかりません。データで管理すれば、出荷の手間は変わりません。合理性とはこういうことです。

世界の企業がそう言う合理性で動いている中、日本の企業は、まだまだ根性で動いています。DX化が遅れているのも、そういう合理性を理解していないからだと思います。
もうひとつの象徴としての比較。アメリカで投資をする際に、二人の起業家がいて、過去に失敗をして倒産した起業家と一度も失敗をしていない起業家とどちらに投資をするかという話で、アメリカでは失敗した方に投資するという話です。これは、その起業家はどうすれば失敗するという事を知っているから、成功の確執が高いという考え方です。
もちろん、これは比較するための象徴的な話で実際の投資の際は、いろいろな要素を考慮するはずですが。
日本だと失敗=悪という考え方なので、そういう投資の仕方は少ないと思います。失敗は悪だというのはまさに根性論です。
「失敗したくせに大きな顔をするな」とか言われそうです(笑)

日本の持つ良い精神性と近代的な合理性をバランス良くもつことが重要だと思います。そうすれば日本独特の精神性で世界と勝負できるのではないでしょうか。
日本が古い根性論に支配されているウチは、まだまだ世界と勝負できそうな気がしません。