新規事業のリスク

新規事業にはリスクがつきものですが、そのため多くの人は、現状のノウハウや資産を土台に考えます。それが発想しやすいし安全だと考えるからです。しかし、自社を規準にした発想が必ずしもマーケットにあってるとは限りません。むしろ、手元を見過ぎて世間が見えなくなってしまう恐れさえあります。

それとは逆に、世間を見て、マーケット(需要)を見つけて商品を提供することで事業にするやりかたです。見えているマーケットが確かなら、自社にノウハウがなくても、商品を調達すれば必ず売れるでしょう。そのうち、ノウハウもできてきます。

もうひとつは、ノウハウもないしマーケットも見つけていないけど、自社あるいは経営者に「これがつくりたい」あるいは「こんなことを実現したい」という思いがある場合です。これは、その人自身の能力によるところが大きいですが、思いや情熱、意思が高ければ、ノウハウやマーケットが後からついてくるということがあります。
これは、いわゆる「革新」を生むケースです。

本人は、マーケットなど気にしていないでしょうが、受けると言うことはマーケットが潜在していたということです。
そのあたりの勘や感性なども含めて個人の能力に負うところが大きいわけです。その代表が、アップルや日本では高級トースターで一躍有名になったバルミューダなどです。

アップルは言わずもがなですね。iPhoneはもちろんですが、パソコンやiPodなども、アップルが世に出してから需要が広がりました。
スティーブジョブズは、マーケットリサーチなどしない、自分が最高だと思うモノをつくるだけだと言っていました。

バルミューダも、創業者はミュージシャンで、家電作りのノウハウなどまったくゼロだったのに、自分がある時感じた理想を求めて家電製品作りを始めます。その2作目がトースターでした。当時2万円もするトースターなど売れないと言われました。しかし、周囲の予想に反して2万円のトースターは大ヒットし、その後高級トースター、あるいは高級家電というマーケットができました。

自社のノウハウに立脚したり、マーケットをにらんでいたりするやり方では、絶対に生まれなかった商品です。

新事業の発想は3通りありますが、それぞれに異なるカタチでのリスクはあります。だから大事なのは、その事業が自社にとって面白いものかどうか、思いを入れられるかどうかではないでしょうか。
もっともリスクが高いのは、1番目2番目の発想で理屈で考えて、面白いとも思わないのに手がけてしまうことではないかと思ったりします。

思いの入らない事業は、お客さんにもきっと響かないでしょう。
そう考えると、事業に最も大事なのは「思い」ではないでしょうか。想いを伝えるために事業をやる。事業によって事業者の思いがお客さんとつながる。そのつながりことが事業のありかたではないかと思います。

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