意識のズレ-2

家電メーカーなどで、これに買い換えると
年間電気代がどれだけ節約できるとか水が節約できるとかを訴求しますが、
多くは、年間の家計で見ると大した数値ではありません。

そのために新製品を買う投資額を考えるとそっちの方がよほど大きいのです。

数値で訴求するほとんどがそのようなものです。
そこぐらいしかうたい文句がないのだとも言えます。
数値ではなく、もっと違う訴求を考える、
あるいは別の訴求ができる商品を作るべきだと言えます。
分かりやすい例では、アップルのiPodです。

数値ではなく、楽しさを訴求しました。
競合他社、とりわけ日本のメーカーは相変わらず世界最小とか音質が良いとか
数値的な訴求をしていました。

サイズが2ミリ小さくなることがメーカーにとっては凄いことでも
ユーザーにとっては、大したことではないのです。
それによって生み出されるメリットなどほとんどないのです。

それより、2mm大きくてもウキウキワクワクすることが
アップル製品にはあったのです。

なぜこのようなズレが起こってくるのでしょうか。
簡単に言えば、お客さんの気持ちを分かってないと
言うことになるのですが、それはなぜでしょうか。

組織の問題、開発者の意識の問題など、細かい点はあるでしょうが、
根本的には、経営者がお客さんのことを考えていないからではないでしょうか。

大きな企業では、経営者の目的が「経営をすること」に
なってしまっているのではないかと思います。

経営者は企業経営を通してお客さんに何かを提供するのが目的のはずです。
この肝心の目的が、希薄もしくは空白になっているのではないかと思います。
そうでなければ、記者会見で自社の大事な商品を
逆さまに持って記者に説明したりはしないはずです。

特に大手企業の経営者は創業者ではありません。
代が変わる毎にどんどん創業者のマインドが薄くなっていくのだと思います。

目的が希薄になった企業では、社員も当然希薄です。
従って商品も希薄になってきます。

商品には目的がないので訴求することがありません。
仕方なく、小さいとか大きいとか、少ないとか多いとか、
目先の細かいことばかりになります。

そんな商品が、お客さんに気に入られるはずがありません。
そういう商品や企業の問題は、実は社員がどんなに努力をしてもたかが知れているのです。
一時的や部分的には改善されますが、またズレは出てきます。

経営者が目的を明確にして、抜本的な改革をしない限り、ズレはなくなりません。

これは大手だけに限ったことではなく、
中小企業でも同じです。
個人でも同じです。
物事の法則です。

目的や考え、意思を明確にすると言うことが
どれだけ大事であるかということですね。