定説のあやうさ。

どんな分野にも定説があります。
しかし、それは、すでに起こったいくつかのことを後から分析して共通する部分を象徴化して分かりやすいように整理したものです。
注意したいのが、「分かりやすい」は時には「都合の良いように」である場合があるからです。人間は納得した生き物です。納得いかないことは気持ちわるいので、95%話が整理できていて残り5%が納得いっていなくても、5%なのだから大きな影響はないだろうという感覚でうまくつじつまを合わせてしまうところがあります。

事件の目撃証言があてにならないのもそういう部分です。思い返してみて、忘れたところやつじつまが合わないところを勝手につなぎ合わせてしまうのです。多くの人が赤だと言った犯人の車が実は青だったというようなことはよくあるそうです。

マーケティングの世界にも定説はたくさんありますが、そのかなり多くがあてにならないと言われます。
業績の良い企業を詳しく取材してみると、いわゆる定説とことごとく異なるやり方をしていたということを書いた本もでています。
私の経験でも、ある会社は定説と真逆のことをして業績を伸ばしていました。
有名な話では、かつて店頭のVMD(ビジュアルマーケティング)が大事だと言われ、整理整頓された店頭作りが売上を伸ばすと言われていた時代に登場したのが、ドンキホーテです。そうすると定説は「宝物探しの感覚が良い」とい言い始めました(笑)
要するにどちらもありなのだと思います。重要なのは、店頭の状態に至る背景や周辺の体制、業態など複合的な理由が関わっているはずです。
定説というのは、その特徴的な部分を象徴化したに過ぎません。
「大事なことは目に見えない」と言われます。目に見えない背景があっての具体化です。現象だけを真似てもだめだという事ですね。

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