働き方改革は、経営者改革。

働き方改革とはなんでしょう?働く人のための働きやすい環境作り?
働いてもらいやすい環境というのは、経営者にとって組織を上手く稼働させるためとも言い換えられます。その結果、会社の業績をあげるのが目的。結局は、そのためのコストと結果としての利益のバランスが成果という事になります。

会社には就業ルールがあります。会社によって違うでしょうが、何らかのルールがあります。それはつまり、極論すると、社員さんが目的通りちゃんと働いてくれるかどうか分からないということの反映です。悪く言えば信用されていない。それだから、社員も会社のことをイマイチ信用していない。信用していない者同士が同じ会社で働いているワケです。極端な言い方ですが本質的にはそういうことです。両者には、それぞれ違う目的があります。会社は上手く働いてもらって利益を上げたい。社員は、決まった給料の中でできるだけラクに働きたい。そこに共有するマインドはありません。だからルールが必要なのです。

例えば、学校に置き換えて言えば校則です。ちゃんと勉強や集団生活を送れるかどうか分からないから校則が設けてある。
そんな中で、有名な灘中学高校には校則がありません。それは、校則がなくてもちゃんと勉強をするからです。そういう生徒ばかりが集まっているということです。校則がなくても、毎年東大を始めトップクラスの大学に大量に進学します。
彼らは、勉強するのは当たり前だと思っている。やらされている感がないのです。その背景には、すでに自分の目的が明確にあるのです。つまり、目的があって勉強するのが当たり前(=目的を達成する手段)と考えているから、放っておいても勉強します。

社員さんに置き換えてみると、仕事をするのが当たり前(=何かの目的のため)と思えたら、極端に言えば就業規則は不要です。
つまり、社員さんがそういう気持ちになるようにすれば就業規則も不要になり、自由に働けるようになります。自分の裁量で自由に働けるのが一番快適です。
そういう環境にできるのは、経営者が社員さんが目的にできるようなビジョンを示すことです。ここの会社で働くのは面白い。みんなでその目的を達成することが面白いことになれば、極端に言えば楽しいゲームをやっているようなものです。楽しいゲームをやってお金をもらえたら、そんなに面白いことはありません。ゲームに勝つにはどうすれば良いか一生懸命考えるでしょう。

ZOZO時代の前澤氏が言う「8時間労働を疑う」「嫌なことはしなくて良い」「自分の仕事が済んだら帰って良い」というような考え方は、ひとつには自由裁量で働けることにつながります。その背景には、楽しく会社を運営しようという前澤氏のマインドが反映されていたのではないかと思います。ZOZOはそういう自由な社風で、旧来型のビジネスモデルにも関わらず、苦戦するアパレル業界の中で大企業に成長しました。

つまり、働き方改革は、働く人の心を改革できるような環境作りをしないと、カタチだけやっても意味がないはずです。古くは、英国のバージン。創業者のリチャードブランソンは、そういうマインドの持ち主でした。社員の言葉によると「ブランソンと仕事をしていると、何か良いことをしているようで楽しい」そうです。バージンも、レコードの通販から始まり、航空会社を持つまで成長しました。

日本の働き方改革は、おそらく多くの企業であまり効果が上がらないでしょう。経営者が考え方やマインドを変えない限り、働き方改革は、カタチだけなぞって結局元のような状態に戻って終わると思います。