ネーミングが功を奏するとき。

ネーミングが大事だと言われますが、主に、新たに商品を知ってもらうときは特に重要です。

そんな例を2つ。
有名な古い例ですが、ラ・フランスという果物。洋梨なのですが、つくっているのは山形県です。元々はフランスにもラ・フランスと呼ばれる洋梨はあったようですが、品種が少し違ったり栽培が大変だったりで、絶滅したそうです。

山形県の洋梨は改良を重ね、おいしくなったのですが、当初は「みだぐなし」という名称だったそうです。山形県の方言で「見たくなし」(笑)みためがいびつだったからだそうです。
その時は、味は良いのにさっぱり売れなかったそうですが、ある時、名前をラ・フランスにしたところ爆発的ヒットに。

ラ・フランスという名前から、輸入果実と思っている人も多のではないでしょうか。そんなイメージがおいしさを演出しているのだと思います。

2つ目は最近の事例で、錆びて抜けないネジを簡単に外せる工具「ネジザウルス」日本では大ヒットしたのですが、アメリカでは今ひとつだったそうです。

その理由は、恐竜(ザウルス)は、日本では噛みつく怖いイメージですが、アメリカではかわいいイメージなのだそうで、その商品特性が演出されなかったのですね。

そこで、外国の人にとって「噛みつくイメージはヴァンパイヤ(吸血鬼)だ」ということで名前を工具名のプライヤーと引っかけて「ヴァンプライヤー」とし、持ち手を血の色の赤に変えたところ売れていったそうです。

ネーミングというと家庭用品のイメージが強いですが、どんな場面でも憶えてもらえる、親しんでもらえるためには効果があります。
特に、某かのイメージを持ってもらえることで憶えてもらいやすくなります。

アメリカなどは昔から、ジェーン台風という風に台風にも名前がついています。ジェーンという女性の名前は、「女性は怒ると怖いぞ」というウィットも入っているのだと思います。そうすることで憶えやすくなります。
また、米軍の作戦にも名前がついています。みんなが憶えやすい名前をつけることで、識別性も上がり、コミュニケーションが取りやすくなるからです。

阪急の「はたらく言葉」の広告

「毎月50万円もらって…」 阪急車両ジャックに「時代の違う感性」と批判

 

阪急の「はたらく言葉」の広告が批判されています。これ、TVでも取り上げていましたが、これ「はたらく言葉」と言いながら、多くがいわゆる「働く人」ではなくて経営者や専門職の人の言葉のようです。だから、一般労働者にはどうしても上目線に見えてしまう。共感しにくいと思います。

もちろん賛否両方の声があるでしょうが、経営者の理想論のような言葉で労働者を元気づけられるかなあ??と思ってしまいます。
多くが「言いたいことは分かるけど現実はそうじゃないよ」という感覚なのではないでしょうか?

特に批判の的となったのが「毎月50万円もらって毎日生き甲斐のない生活を送るか、30万円だけど仕事に行くのが楽しみで仕方がないという生活と、どっちがいいか。研究機関 研究者/80代」だそうですが、イラッとする気持ちは分かります。

これで言いたいことを伝えるのに、50万とか30万とかが入ったこの言葉は適切ではないでしょう。しかも「研究機関 研究者」って、一般的な「労働者」ではありません。共感されにくいのではないでしょうか。仲間内だけの会話で言うのなら分かりますが。

「広報で一番重要なのはプラスを出すことよりマイナスを出さないこと」という原則からすると、まずブレーキをかけるべきでした。
そう見ていくとこの広告は一体誰に何を言いたかったのだろうと思ってしまいます。あえて選んだのなら炎上目的?

TV番組では、批判する人に向けて諭すようなコメントが多かったですが、これもまたTVの出演者って勝ち組ばかりなので、そんな人に諭されてもってのが、毎日苦労して労働している庶民の感覚でもあるような気がします。

とはいえ、この広告を「元気が出る」と肯定的な意見もあるので一概に悪いとは言えませんが少なくとも「広報で一番重要なのはプラスを出すことよりマイナスを出さないこと」なので、そこはどう考えられていたのでしょう。

「多くは通勤電車で、ビジネスマンの方が重要なお客様。実際は働いている方々に働くことの意味や尊さなど、応援メッセージで伝えたいという趣旨で出させて頂いた」とのことですが、「働いている方々」の心情が考慮されていないような気がします。

でもまあ、こういうのって、広告だからイラッときても「勝手なこと言ってるわ」って流せば良いだけなんですけどね(笑)
とかく炎上しやすいご時世です。

アマゾンとの棲み分け。

「アマゾン頼み」と言われるほど、アマゾンへの依存度が高まっています。豊富に品揃えをし、こんな物まで売っているのかという細かい部品や趣味性の高いモノまであります。
いまや世界で最先端最大の販売システムや技術を持ち、これでは既存の販売業者はアマゾンに勝てるわけがないと思いがちですが、そうではありません。

アマゾンは、品揃えが多い分、自分で選ぶということをしなくてはなりません。逆に言えば、自分で選びたい人には最適です。しかし、自分で選べない人、選ぶのが面倒な人には、アマゾンは不便なのです。

また、「自分で選べない人」と書きましたが、実際は同じ1人の人でも、ある分野は自分で選びたいけど、選ぶのが面倒な分野もあるわけです。人間の感情や思考(嗜好)は複雑ですから、単純に分けられるものではありません。

そういう自分で選びたくない買い物の場合。アマゾンにもおすすめなどの機能はありますが、あくまで過去のデータから分析した結果をすすめてくるだけですので、的外れな場合もあったりしますし、そこには販売者の意思や気持ちは感じられません。ここも大事なところで、技術によって効率良く処理された販売システムには、気持ちが感じられないのです。実際入っていませんしね。

例えば、リアル店舗のファッションや雑貨のセレクトショップなどは、すべてを網羅していませんがそこには販売店の意思や気持ちがあります。

自分の嗜好に合った見せに行くと、思いもよらない好物を発見して「分かってるなあ」と喜んだりします。

あるいは、嗜好品ではなくても、例えば何かの道具を買う場合、お店の人に状況や事情を伝えると、「そういうことならこれ」という風に薦めてくれます。
そういった店員さんとの会話も買うだけでなく、知見が広がるし、楽しさもあります。

こういったことは、いくら技術を使っても、なかなか実現できないのではないでしょうか。

ECサイトでチャット形式で相談できるところも増えていますが、チャットと対面では、大きく異なりますし、現状のチャット担当者は「担当者」に過ぎないところが多いでしょう。

それに過去のデータを参考にしても所詮は過去の嗜好しか分かりません。人間は未来を目指して生きています。嗜好も心情も変化します。過去にはまったくない嗜好が生まれたりします。人は良き未来を提案して欲しいのです。良き未来がありそうな買い物をしたいのです。
セレクトショップに行く楽しみはそういう未知の未来が見つかるからではないでしょうか。

また人間には「面倒なことが嫌い」という大きな特性があります。
ある面、アマゾンは、あちこちの店を回る面倒や出かける面倒、店員に説明する面倒、売り場を探す面倒をなくしてくれているのですが、逆に「自分で選ばなければいけない面倒」を生み出しています。

多様化した人々の趣向がなくなることはないでしょう。その面で「分かってくれている店」を求める人は多いはずです。また、商品によっては購買後のアフターケアが安心だということもあるでしょう。

そういう面でアマゾンはオールマイティではないし、他の販売企業の棲み分けの余地は、実は多いにあるのではないでしょうか。

ただし、アマゾンは価格も安いので、選択方法として他の店で商品をみつけて、アマゾンで安く買うという層もいますが、それも結構面倒なことです(笑)

ネオ八方美人〜多機能、多能工の時代へ〜

アップルは、2019年6月4日の年次開発者会議「Worldwide Developers Conference」(WWDC)で、新mac OS「macOS Catalina」では、iTunesの機能を分割すると発表しました。

これにより、コンテンツ統合型のiTunesから音楽や映像、ポッドキャストなどそれぞれの分野専用のアプリを提供する形に変えて、本格的にコンテンツ事業を展開すると予測されています。

アップルの強みは、Mac、iPhoneなどのハードとそのソフトウエアそして、周辺のソフトウエアを自社で開発していることです。
ウインドウズやアンドロイドと違って、自社の中でハードとソフトの親和性を高められるし、何より、利害関係がありません。

ウインドウズやアンドロイドは、ハードの企業とソフトの企業の間にどうしても利害関係が生まれ、そこは埋めることはできません。
そのあたりに柔軟性や精度の限界があると思います。

かつては、専門性の高さ=専門企業、あるいは専門家という図式の価値眼が主流でしたが、変化してきています。

リフォームなどの分野でも多能工といって、壁や床、内装から水回りまでを1人の職人が行うことでコストを抑えスケジュールを短くし、成功しているケースがあります。

昔から八方美人という表現は、良い意味ではありませんが、今は八方美人の方がいろいろな物事の精度が高められるケースも多くあります。

その背景には、情報の入手が簡単になた事があるのではないでしょうか。
昔は、ひとつの専門分野の情報を得るには時間と手間がかかりました。しかし、いまはインターネットですぐに集められます。

専門性には、熟練で得られることと知識で得られることがありますが、その後者が容易になったと言うことです。ですから、専門性を高める期間が短いのです。

今やひとつの分野で勝負するならその分野のトップクラスにならなければ勝負できません。
また、いろいろな専門分野を持つことによってアップルのように新しいビジネスモデルを生み出すことができます。
ただし、アップルはそれぞれの分野でのトップでもありますが(笑)

世代感覚に留意する。

生まれ育った時代によって人の基本的な観念、価値観や考え方は、自ずと違ってきます。

パソコンも何もない時代に生まれて今に至る世代と、生まれたときからスマホまであった世代とは、もう同じ時代を生きながら別の生き物の脳だといっても過言ではありません。

かなり前ですが、ある印刷会社の若者と話していて驚いたことがあります。彼は、シングルのCDを散々聴いたら捨てるらしい。CDを捨てる=まさに音楽を消費する感覚かも知れませんが、レコード世代からするとあり得ないことです。この感覚の延長線にサブスクリプションでストリーム再生する音楽サービスがあるのでしょう。

それと彼はワンルームに住んでいたのですが夏のシーズンの始めにエアコンのスイッチを入れるとシーズンの終わりまで入れっぱなしだというのです。
スイッチをオンオフするという概念がないんですね。

「留守の間は必要ないんじゃない?」と聞いたら「帰宅したときに快適だから」ということです。「エアコンは部屋を常に快適に保つものでしょう?」という。

我々はどうしても「電気がもったいない」というコスト感覚で考えますが、彼らはそれよりメリットの最大化を考えているということですね。

確かにエアコンは、オンオフするより継続運転した方が効率が良いと言います。オンオフした場合と彼の使い方とでどれだけ電力に差があるのかは分かりませんが、そのメリットとからすると費用対効果は意外と大きいのかも知れません。
そう考えると彼の方がエアコンを使いこなしていると言えるかも知れません。

こういう例があります。追い炊きのできるガス給湯器の浴槽で、前日の残り湯があるお風呂を沸かすとき、そのまま追い炊きするのと、お湯を抜いて1から給湯するのでは、結果的には水道代を含めても後者の方が経済的だそうです(ガス会社の検証)。

昭和の時代の人間は、戦中派の親に育てられてるので「もったいない」感覚が発達していて(笑)すぐにコストが気になってしまい、時として間違った判断をするのかも知れません。これも世代感覚です。

こういうこと留意しながらいろいろな事を考えることが必要ではないでしょうか。

防災で地域の活性化。

災害が多くなりました。
より一層防災についてのノウハウが必要になります。
阪神大震災、東北大震災以降、
防災についての新しい視点や情報もたくさん出てきました。

防災は、人命を守るということが第一ですが、
街や地域を守るという面で、生活することだけでなく、
産業や収益という面でも重要です。

災害が起こり被災して工場や交通機関が機能しなくなると製品が作れなくなり、事業が止まってしまいます。
また、工場は大丈夫でも従業員が被災すると製造ができません。
そういった被災しやすい地域は、投資リスクが高いと言うことでもあります。

逆に防災に強い地域で被災しにくいとなれば、
いろいろな投資価値が生まれます。

そう言う面で経済的にも防災は重要な問題です。
地域を活性化させる土台として防災は欠かせない課題です。

重要なのは、仕組みです。
住民、地域、自治体が連携してリカバーできるような体制をつくらなければなりません。
日本人は「自治体がなんとかしてくれる」というお上だより意識が強い傾向にありますが、各地の地震を見ても分かるように、災害時は、自治体も被災することが多いのです。つまり、ちゃんと機能しない場合があるということを肝に銘じておかなければなりません。

重要なのは、まず個人が自分で身を守る、財産を守るということが」できるようにすることです。そのためには、正しい知識を得て、防災意識を高く持っておかなければなりません。住民ひとりひとりがそうなれば、自ずと地域での連携や自治体との連携が生まれてくるでしょう。同時に、建物や道路、避難場所など、ハード面の整備も重要です。

そうして結果的に災害に強い地域になれば、工場誘致や学校、企業の誘致などの強力なメリットになります。
投資家も安心して投資できます。
また、住む土地としても安心なので住民増も期待できるのではないでしょうか。

地域の活性化というと文化的なことばかりに目が行き、無理のあるイベントや中途半端な催しや、即物的な箱物が生まれてしまいますが、「防災」をしっかりやって投資価値のある土地であるという打ち出しを行うのは、経済的効果も生まれるし、住むのも安心だし、結果的にみんなが幸せになるのではないでしょうか。

事業のシンプルな原則を点検。

事業が複雑化してくると原則を忘れがちですが、
基本は、何かを欲しがっている(と思われる)人へ
欲しがっているものを適切な方法と価格で提供することです。

そして、販売していくためには、
お客さんを集めて、情報を伝達しながら、
よりお客さんが求めるものに近い商品を作ることです。

一般的には、この「お客さんを集める」ことが
一番の課題だったりします。

その次には、「何をどう欲しがっているか」を探し当てることです。
しかし、これは「お客さんを集める」ことができれば
聞いてみるということもできます。
そうすると商品や提供方法の精度を高めることができ
たくさん売れるはずです。

逆にすでにお客さんがいて求めるものも分かっているが
その商品を作ることが難しいという場合もあります。
それらの課題は、技術開発であったり、アイデアだったりしますが、
すでにお客さんをつかまえているのは強みです。

お客さんを集めるには、関心を引くような情報を
発信して何らかの接触が生まれるような仕組みを
つくらなければなりません。

それが広告だったり、HPだったり、DMだったりします。
そして、興味のあるお客さん(=見込み客)を選別し
もっと関心を持ってもらい欲しくなってもらうような情報を
提供しなくてはなりません。
それが、メルマガだったり、セミナーだったり、
イベントだったり、会員組織だったりします。

商品に関心のあるお客さんばかりが集まると
情報提供の活動も効率が良くなります。

より具体的で欲しい人の心を動かすような情報を提供すると
その中から買ってくれる人がでてきます。
それが、店頭だったり、DMやHP(通販)だったりします。

このような一連の流れの基本を常に頭に描きながら
事業を進めることが重要です。
ビジネスモデルが確立していない段階では、
さまざまな状況が訪れて調整を余儀なくされますが、
問題に対して近視眼になって基本を忘れてしまうと、
どんどんずれて行ってしまいます。

常に全体的なフレーム(枠組み)を描きながら
調整していくことが大事です。

思い込みを点検する。

人間は、思い込みがちです。
一度考えて結論が出たことを再度考えるのは面倒だからです。
しかし、その結論が間違っていたり、当時とは状況が違っていたりして
ずれてしまうことはよくあることです。

しかも、人は誰しも自分のことは、分からないものです。
人のことなら、あれこれ言えるのに、
自分のこととなると分からないことが多いです。

販促などでも、そんな当たり前のことがということが、
意外とできてないことがあったりします。
お店や企業に、お客さんに伝えるべき新しい情報が生まれたら、
知らせなければお客さんは知ることができません。
考えたら当たり前のことです。

しかし、とても良い情報があるのに、
お客さんにまったく知らせていない場合は、意外とあったりします。
企業側は、その情報に常に触れているから
「こんなことを知らせても仕方がない」と思っていますが、
お客さんは知らなかったりします。
それこそがお客さんの欲しい情報だという場合も多いものです。

良い商品があるのに世間に知られていないために、
あるいは、うまく知らされていないために売れない
ということがあります。

何かのきっかけ、たとえばタレントが話題にしたとか、
ドラマで使われたとか・・・で商品が世間に知れることと成り
ブームになったりします。

現代人は忙しいし、情報過多な社会の中で暮らしています。
企業にとっては当たり前の情報でも
世間では知られていない、あるいは忘れられた情報があります。
あるいは、目立たない情報なら目に留まりません。

そういうものが、ある日、
タレントが話題にしたりして日の目を見たりします。

自分(自社)にとっての当たり前は、人にとって新鮮かも知れません。

しかし、逆の場合もまたしかりです(笑)
自社ですごいすごいと思っていても
世間に出すと、特に価値を感じてもらえなかったりします。

特に新商品の開発などで、熱くなっているときは、
冷静な目が持てなくなっていたりします。

そういうときは、素朴な頭で考えてみることが大切です。
あるいは、外部の第三者の目で見てもらうことが大切です。

そういう時にもコンサルティングが役に立ちます。

新しい視点で会社が変わる「Real-Consulting」

経営の神様と呼ばれるような経営者でもそういう外部の視点を大切にするため
コンサルタントを採用しています。
あるいは、優秀な経営者ほどコンサルタントを上手に使うとも言われます

販促の食いつき所。

消費成熟時代に何かを売ろうとしたら、まず興味を持ってもらわないといけません。
売ろうとする商品そのものが、とてもユニークで革命的なものであれば(例えばiPhone発売時のように)、商品を見せるだけで興味を持ちます。しかし、そんな商品はそうできるものではありません。

良い商品だけれども、それだけで人々の興味を惹きつけるだけの力が無い場合(ほとんどの商品が当てはまると思いますが)、ストーリーや見せ方で興味を引かなければいけません。

ストーリーというのは、要するに提案の理由です。しかし、ストーリーがあれば良いというだけではもちろんありません。
そこに新鮮だったり、困っているときにぴったりのアイデアだったり、人々の心情にマッチした話であることが必要です。

しかし、見せ方というのは、必ずしもストーリーと直結していなくても良い場合があります。もちろん、ストーリーに合った見せ方により、納得性が高まり購買意欲が高まるという流れは起こるのですが、それは興味を持った後です。見せ方で興味を引くのは、ディティールや奇抜なアイデア、あるいは、人の心にすっと入ってくるニュアンスだったりしますで。

例えば、TVCM等でも、商品名は憶えていないが変な歌は憶えているとか、最後に出てくるシーンの女の子の表情が頭に残っているとか、店頭ディスプレーのキラキラした装飾が新鮮だったとか・・・・それらは、商品やストーリーとは関係なかったりしますが、興味を引いているわけです。

特に商品自体がコモディティ化(同質化)などにより差別化しにくい場合、こういった見せ方で食いつき所を作るように意識していないと、どこにも興味を持ってもらえない販促になってしまいます。

興味を持つ、内容を知る、納得するという流れで初めて購買意欲が生まれるかどうかというまな板に乗ります。
販促のストーリーや切り口ばかりが重視されがちですが、この最初の「興味をもってもらう」食いつき所をどうつくるかも、とても重要なのです。

しかし、企画段階でこれらの「食いつき所」が果たして功を奏するものなのかどうかの判断はとても難しいものです。判断基準は感性だからです。しかも、「食いつき所」に結構費用がかかったりします。

その結果、予算が通らずせっかくの「食いつき所」が削られ、「食いつき所」のない無味乾燥の販促が実施されたりします。こういったケースは結構多い気がします。
それはこの「感性の食いつき所」というものがちゃんと意識されておらず、そこの重要性を理解しているクライアントはもとより、制作者自身が認識していない場合もあり、重要性についてちゃんとした説明がなされていなかったりします。

偶然上手くいったケースを除くと、「感性の食いつき所」についてのちゃんとした認識を持ち、クライアントと制作者の信頼関係があって初めて「食いつき所」が力を発揮すると言えそうです。

しかし、戦略的に販促を行っていくには「感性の食いつき所」もちゃんと認識していくことは必須です。

 

ムダな会議の法則。

日本の会社はムダな会議(ミーティング)が多いと言われます。

「タイムイズマネー」なのにムダな時間を複数の人数で浪費するのはほんとに意味がありません。かつて私も古い大手の会社に勤めていたことがあり、その点は痛感します。

多数の事業を行うアマゾンなどは、「会議は不要、事業部間の摺り合わせも時間のムダ」と言っています。

日本の場合、なぜムダになるのか考えると、日本独特のいくつか法則があると思います。

1.会議の目的を明確にせずに会議をする。
何を決めるために会議をするのかということを最初に明確にしないまま、会議を始め、成り行きで結論を出そうとするのだと思います。その結果、なんだか良く分からない結論が出て、何も動かない、変わらないということになるのだと思います。

2.集まって話すだけで安心する。
日本人は集まるのが好きです。また、個人個人の機能が分化されておらず責任の所在も明確ではないので、個人の仕事が完結していません。そのため、集まることで共有し連帯責任的な感覚を生み出そうとするのではないでしょうか。

3.根本的に会議で決めることではないことを決めようとする。
目的が明確でないことと関連しますが、そもそも話し合って決めることではないことを決めようとする場合もあります。ある途中のプロジェクトを、特に問題が起きていないのに報告させ、それに関する情報を持て異な人に意見を出させたり。それでどうしろいうのかというような会議も起こります。会議ということを理解していないのでしょう。

4.準備せずに会議をする。
これは、多くの会社で起こりがちなのに見過ごされていることです。

有効な会議をするためには、あらかじめ会議の目的や資料、参加者が知らされ、各自で準備してくることが必要です。そうでなければ、会議に出席しても、参加者と同じ次元で問題を考え意見を言うことができません。

糸井重里さんの言葉を借りれば「個人練習をせずにチームの試合に出る」状態です。それがされていない会議で主催者が参加者に意見を求めて「良い意見が出ない」というのは本末転倒です。良い意見を出せる環境作りが必要です。

5.適切でないメンバーで会議をする。
「ブレーンストーミング」などで起こりがちですが、とにかく「人を集めて自由にアイデアを出す」と良いアイデアが出ると思ったら大間違いです。ほとんどの「ブレーンストーミング」が時間の浪費に終わる理由がここにあります。

「ブレーンストーミング」は、テーマについて同レベルで考えられる人が集まらないと意味がありません。相応の問題意識、知見、経験などがあって初めて成立します。ですので、「ブレーンストーミング」が有効な場合というのは極めて少ないはずです。「ブレーンストーミング」は意味が無いという人もいます。

要するにその会議で討議されるべき問題について相応の問題意識や知見を持って居るメンバーでなければ議論にならないということです。

6.会議ありきで会議をする。
日本の場合、これも多いのではないでしょうか。「定例会議」と称して、必要も無いのに集まって茶話会のようなことをする。ある種の休憩時間のようなものになります。

まれに、こういう雑談からアイデアが出ることもあるでしょうが、それは単なる偶然だと思います。そういう偶然を狙える余裕のある会社においては良いのだと思いますが、他にもっと有効な時間の使い方もあるのではないでしょうか。

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他にも法則があるかも知れませんが、根本的な原因は、日本の組織が個人に於いて機能分化されていないと言うことだと思います。
そのため、いろいろなことが曖昧になります。「ソウレンソウ」が必要というのもそれが原因ではないでしょうか。

「どんどん個人にまかせるべき」と言われても、業務の範囲が明確にされていないので任せられないし、任されても困るという部分が出てきます。

ものごとは、事情を分かった人間が考え抜く方が良い結果がでます。冒頭のアマゾンの「会議はムダ」もそういう考えが根底にあるはずです。海外では、個人の責任と義務の範囲が明確にされています。そのため、解雇もドライなのですが、組織の基本は、個人の役割を明確にすることなのではないかと思います。
そうすれば、自ずとムダな会議はなくなるはずです。