ディレクション

ディレクションという業務は、業務の中身が見えにくい(何をするのかわからない)仕事です。それは、業務が「判断」が基本になるからです。しかし、特に制作分野ではとても重要な業務です。
企画や制作物が目的通りになっているか、あるいは、目的を達成するためにはどのように判断すれば良いか。右か左か、あるいは少し右寄りかなど、物事の方向性を正しく導いていく業務であるからです。
一般的に制作物などでは、せっかく良いアイデアなのにきちんとディレクションされていないために完成度が落ちてしまったり、思った効果を発揮できなかったりということがあり、残念な思いをすることがあります。

通常は、企画制作業務の一環として行うことが多いですが、ディレクションだけという場合もあります。
その場合は、自分が始めから関わっていないため、全体を把握する必要があり、資料を読んだり調べたりする作業も同時に派生することがあり、全体業務を請け負う中でのディレクションより割高になってしまう場合があります。

制作物などは、特に細かいディティールなどが重要になったりするので、ディレクションをキチンとやると言うことは、効果を発揮するためにとても重要なことです。
ディレクションの対象は、企画、印刷物やWEBの構成、デザインなど、当事務所が手がける業務範囲全般です。

■ディレクションの進め方
ディレクション業務というのは、いわば監督のようなものなので、業務の基本は「判断と改善策の指南」です。そのためには、そのツールが「どうあるべきか」ということが重要です。
例えば、パンフレットのディレクションを行うときにまず必要な情報が、そのパンフレットの役割です。そして、位置づけられている戦略の概要。そういう情報があって初めてパンフレットの構成やデザインが「どうあるべきか」ということが導き出されます。 逆に言えばそういうことが決まっていないとディレクションできません。判断基準がないからです。どんな戦略でどんな役回りなのか、それに鑑みて、どのように編集構成するのか、どのようにデザインするのかという判断ができます。
その次に問題になってくるのが、そのツールを担当されている方や会社がどこまで対応いただけるかと言うことです。
大概の場合、いろいろな事情もあって従来からお取引のある会社や制作者になってくると思いますし、社内の場合もありますが、その特性や持ち味がそもそもそのツールの目的にあっていない場合があります。
極端に言えば、ファンション的なアプローチが必要なツールに機械部品ばかりを得意として手がけておられた制作者だとマインドやテイストといった感性の共有ができない場合もある(もちろん何でも対応できる制作者もおられます)ということです。
そういった事があるとディレクションをしてもその実現には限界が出てきます。できるだけその業務にあった専門家や担当者で望むことが必要で、せっかくディレクションの機会をいただいても、結果に反映しにくい場合もでてきます。
しかし、そういったことに留意されていない場合が結構あります。どうしても改善の結果が得られなくて、途中で制作者が変わることになった場合もありますが、そうなるとコストと時間にむだが生まれてしまいますし、心情的にも全員気分の良いものではありません。
ですので、できるだけ適材適所で専門家を使うことが重要です。 ディレクションという業務には、そのあたりの事情も付随してくると言うことにも留意が必要です。