ヒント

シンプルは、簡単ではない

商品でも販促でも、キャッチフレーズならなおさら、シンプルであることはとても重要です。
分かりにくいのは、誰も興味を持ってくれません。

シンプルにするというのは、最も重要なことに絞って、それ以外を捨てると言うことです。これはとても難しいものです。

どうしてもあれもこれも盛り込みたくなります。しかし、それをすればするほど、お客さんには分かりにくくなっていきます。

こちらは、すでにその商品などを知っていますが、お客さんは何も知らないからです。何も知らない人にまず分かってもらうには、ひとつのことだけを言うことが重要です。

ひとつだけなら憶えてくれます。そしてそれが興味ある情報なら、もっと知りたいと思ってこっちに来てくれます。
ひとつの情報を残して、それ以外を捨てるのは至難のワザです。しかし、それをした商品や企業が大ヒットを生みます。

差別化の原点 。

理想の差別化は企業の個性によるものですが、究極の差別化は経営者ではないでしょうか。
例え業態は同じでも、異なる会社では経営者が異なります。経営者が異なれば価値観も異なります。それが、経営に自ずと反映されます。ですから、究極の差別化は経営者が情報を発信することではないかと思います。

例えば、まったく同じ業態で、商品やサービスも似ていて社名が違うだけの会社があったとして、そこで両方の経営者が登場し、自分の考えなり思いなどを語れば、両社はやはり違うイメージに見えてきます。
ですから、その考えや思いを企業活動に具現化していけば自ずと会社の個性はでてくるはずです。
お客さんにとっては、最終的には、好きか嫌いかという事になりますが、そこで好きになってもらうことが一番の強みになりますね。
人気のある企業はたいてい経営者がいろいろなことを発信しています。

 

企業理念の効用は、企業活動の効率化。

企業理念というと、なんとなく中庸なきれい事を並べたようなものだと思われがちですが、 非常に大事なものです。
しかし、企業理念がちゃんと考えてつくられていない企業は実に多いものです。企業理念と言っているけど社是みたいなものだったり、なんとなく当たり障りのない言葉で紡がれていたり。 特に中小企業はその傾向が強いのではないでしょうか。商売を始めてから大きくなっても、特に企業理念など考えなくてもそのまま来れた、あるいは、代が変わって企業形態は引き継がれているけど、創業者の思いなどは明文化されていないという場合も多いと思います。
それでも済むのは、会社の規模が違うからだと思います。 企業規模が小さいと企業理念がなくて企業の行動が多少ぶれてもその影響としては小さいので、損失が小さいもしくは見えないからです。
大手企業は、売上高も大きいため企業活動が少しでもぶれて損失につながるとその額も大きくなります。 だから、より企業活動の精度を高めなければいけないという原則が働きます。
そういう時に企業理念が非常に合理的に働きます。考えると、企業理念ほど企業を合理的に動かせるものはありません。 理念が明確であるほど、社員の行動は明確になり企業活動にはムダがなくなります。 また、気づかなかった自社の使命感のようなものが見えてきて労働意欲がわき起こってきたりします。あるいはビジョンが生まれます。将来像のイメージが広がります。もっと平たく言えば、夢が描けるようになるということです。
そういう面では、たとえ中小企業や個人事業者でも、事業者としての理念を明確にすることは大切であり、ある意味、夢を描くきっかけになる楽しいことでもあります。
くりかえすようですが、企業理念の効用はなんといっても企業活動の効率化です。 企業理念というと、企業イメージだとか、体裁的な方に目が向けられがちですが、実は社員の判断に迷いがなくなってムダがなくなると言うことです。
規範を明解にすると言うことは、日々の企業活動の中で求められる様々な判断が明解になるということです。 何かの対処を求められる場面で、いちいち上司に聞かなくても、どう考えれば良いかが分かる。本人もすぐに判断できて前へ進めるし、上司も聞かれて応える手間暇が不要です。
日々のこういった手間暇が削減されるだけでも、社員数の多い企業では大きな影響を及ぼします。あるいは、理念がはっきりしていないために、幹部が集まってムダな会議をするなどの愚の骨頂が発生しません。 それだけに理念を決めるときは、深く考えしっかりとした考えを落とし込まなければいけません。 社是ではない、企業が社会と関わる根幹の考え方です。それによって企業の将来像や戦略も自ずと立ち上がってきます。
社員一人一人にも会社がどこに向かっているかが理解できれば、そこにやりがいや夢を重ね合わせることもできます。 ただし、企業理念はあくまで企業活動の理念であって、社員のプライベートにまで強要されるべきではありません。社員としての時間だけに留まるべきです。社員はあくまで個人としての理念があるはずで、その上で会社に関わっています。 視点を個人に移せば、個人でも理念がはっきりしていると人生にもムダがありません。 価値観のはっきりしている人は何かと決断も行動も早いと思います。 企業も同じだと言うことになりますね。

マーケット調査の盲点。

アップルのスティービジョブスは、「調査は一切やらない。あてにならないからだ」と言っていましたが、調査の精度には限界があったり、盲点があったりします。

例えば、マーケットリサーチの結果を踏まえて マーケットの購買力やターゲット層などを策定する際に年齢層が指針にされることが多いですが、留意すべき点があります。
調査が人口比率を考慮しているかということです。 各世代のサンプルを均等にしていますが、 実際のマーケットでは、人口構成比率が違っています。 ですから、結果に人口構成比率を掛け合わさなければ実際の傾向(勢い)はでてこないはずです。
ボリュームは倍くらい違う世代もあります。 それは調査結果で、ある世代の数値が別の世代の倍あるとしても 人口が半分なら勢力としては同じになるということです。 さらに言えば、都市部と地方ではまた異なってきます。
だから、調査する内容によっては、サンプル数、もしくは結果を 人口比率にあわせた数にしなければいけないはずです。
また、これは昔からよく言われていますが、 人間は、必ずしも質問で答えた内容と普段の行動は 一致しないと言うことです。頭で考えた答えと気持ちで動く普段の行動では 異なってくることがあるということです。
そういったことも含め、 リサーチにあまり頼りすぎる判断は危険です。

販促ツールに使う写真は重要。

販促ツールに使う写真をおろそかにしている会社は意外と多いです。 素人が撮影した写真で、よくあるのが、光が足りない、変な影ができている、てかりがある、 背景がごちゃごちゃしているなど・・・。
分かれば良いという感覚で掲載されるのでしょうが、このような写真では、せっかくの商品のイメージが台無しです。 商品のイメージは、会社のイメージでもあります。 販促ツールにおいて、そういった不備な写真が1箇所でもあると それだけで全体のイメージがダウンしてしまいます。 お客さん側の立場で考えてみると分かると思います。
しかし、意外とそういう写真をカタログや チラシに使っている会社は多いのです。
基本的には、計画的にコストをかけて プロに頼む方が賢明です。 予算がないなら、社内で設備を作って撮りましょう。いまは安価な撮影機材が発達しており、 素人でも良い写真が撮れるようになっています。 商品にも寄りますが、小物なら数千円の投資で格段に良い写真が撮れるものです。 写真は、思いの外、イメージに影響するものです。

商品の差別化はどれだけ必要か。

業態にもよりますが、売っている商品の差別化というのはさほど重要ではなかったりします。
特に飲食店やサービス業などは、一般的に美味しさやサービスの中身は大きくは変わりません。
「客の9割は。味など適当で良いのだ」という人もいます。
それよりも清潔だとか、愛想が良いとか、心配りが良いとか、人的サービスのオペレーションがいかに快適であるかと言うことが重要です。そういうことによっても味が違うように感じたりもします。
普通のケーキ店なのに人気があるとか、そういうお店はお客さんへの気遣いや接客の印象がよいはずです。そういうお店は、口コミで広まります。
個性的な商品開発に注力するより、買った後にうれしくなる、そんなオペレーションを作る方が良いかも知れません。

商品スペックと思い。

商品に関する情報には2種類あります。商品のスペック(特長や仕様)と開発についての思いです。
商品スペックはもちろん大事ですが、気持ちを動かすのは思いです。
商品によっては、スペックに思いが色濃く反映されている場合もあります。その場合は、説得力が増します。つまり、商品を訴求するには思いを語らないとお客さんの気持ちを動かすことはできないということなのです。
あるいは、良い商品ならなおさら、思いを語ればお客さんはより強く興味を持ってくれるはずです。
思いがなぜ気持ちを動かすのか?思いにはドラマがあるからです。
人間は、ドラマが好きなのです。感動が好きなのです。感動するとその商品や企業が好きになるのです。
好きになってもらうのは、最強のマーケティングなのです。

人は良き未来に投資する。

人がモノやサービスを買うのは、未来の自分に投資するためです。
未来と言っても遠い話ではなく買った後と言うことです。
それを買えば、こういう風に楽しい、便利、安心・・・・などと想像できて確信が持てるから購買を決意します。
逆に言えば未来が想像できる情報が必要と言うことです。
購買を決意するには、良い未来に確信が持てる情報が必要なのです。だから、義務消費と言われることへは消極的です。
義務消費は、基本的に元に戻すだけです。家電製品が壊れたり、消費財の補充など仕方なく買うモノです。
しかし、それらも前のモノよりちょっと違ったモノや性能が向上したモノを買うことによって良き未来が生まれます。

変化する競争相手。

市場が複雑になってきて、競争相手は必ずしも同業者、同ジャンルの商品ではなかったりします。マクドナルドのハンバーガーが100円になったときに、競争相手は、他社のハンバーガーではなく、コンビニのおにぎりになりました。逆にコンビニのおにぎりは、競争相手に100円ハンバーガーが仲間入りするといった具合です。

最近では、コンビニの100円入れたてコーヒーが競争相手は缶コーヒーと思っていたら、質の上でカフェになっていました。調査でも、好きなコーヒーでカフェの次につけています。この先、コンビニがイートインコーナーを増やすとカフェもおちおちしていられません。相手は100円ですから。

Mac Cafeというカフェ業態のマクドナルドでは、広い店内に通常のの注文カウンターの他にドリンクとスウィーツが注文できる
カフェカウンターがある店があります。インテリアもいつものマクドナルドとは違うブティックかと思わせる高級感。
広々とした店内は、狭いカフェよりはるかに快適です。競争相手は、オフィス街のカフェです。そういうエリア性による競合の変化も生まれてきます。

人は、感情で買う。

人が何かを買う瞬間の判断というものは、そんなに簡単なものではありません。
その人の生活や人生、その長期短期的効用とリスクを頭と感情の中で複雑に、鋭敏に判断してお金を払います。そのような複雑な、しかも個人的事情に大きく影響されることを売る側が知ることはできません。
しかし、買う人は理屈と感情のどちらに影響されるかと言えば感情です。
人間は、感情で動く生き物です。 自分にとってさほど有益でないと頭の中で考えていても気に入ってしまうと買います。
逆に、有効であると分かっていてもどうも買う気にならない場合もあります。
だから、お客さんには有益であるというよりも気に入ってもらうことの方が有効なのです。