こだわりVS分かりやすさ

ちょっとこだわりがあるような雰囲気の良い飲食店に入って、ご飯を食べようとメニューを見るとたくさん書いてあって、しかも良く分からない言葉が並んでいて、何をどう注文したら良いか分からない事があります。
お店の人を呼んで聞くことができるときは良いのですが、忙しそうにされていて、声を掛けにくかったり、なかなか来てもらえなかったり。その間、メニューを片手にぼんやり。混んでるときなどは、あきらめて店を出たこともありました。そういうときに、「初めての方におすすめメニュー」として数点のメニューがかいてあると安心してそれを憂悶するのです。
リピーターや詳しい人には、こだわりのメニューは嬉しいでしょうが、よく知らない初心者には、無用の長物です。
分かりやすくて注文しやすいメニューが欲しいのです。結果的においしければ、また来るでしょう。そうしていると詳しいメニューも分かるようになります。
一般的にたとえこだわりのお店であっても、飲食店に来る客の9割は味にこだわらないと言われます。おいしければ良いということです。
ファッションも同じです。ユニクロの柳井さんは、9割の人はファッションこだわらないと言っています。
いろいろな分野で同様の法則があるのではないでしょうか。

そういうボリュームの人達は、分かりやすくておいしい、楽しい、カッコイイというのが良いのです。
ただし、お店のカラーを作るのは、残りの1割のお客さんですが。

アマゾンとの棲み分け。

「アマゾン頼み」と言われるほど、アマゾンへの依存度が高まっています。豊富に品揃えをし、こんな物まで売っているのかという細かい部品や趣味性の高いモノまであります。
いまや世界で最先端最大の販売システムや技術を持ち、これでは既存の販売業者はアマゾンに勝てるわけがないと思いがちですが、そうではありません。

アマゾンは、品揃えが多い分、自分で選ぶということをしなくてはなりません。逆に言えば、自分で選びたい人には最適です。しかし、自分で選べない人、選ぶのが面倒な人には、アマゾンは不便なのです。

また、「自分で選べない人」と書きましたが、実際は同じ1人の人でも、ある分野は自分で選びたいけど、選ぶのが面倒な分野もあるわけです。人間の感情や思考(嗜好)は複雑ですから、単純に分けられるものではありません。

そういう自分で選びたくない買い物の場合。アマゾンにもおすすめなどの機能はありますが、あくまで過去のデータから分析した結果をすすめてくるだけですので、的外れな場合もあったりしますし、そこには販売者の意思や気持ちは感じられません。ここも大事なところで、技術によって効率良く処理された販売システムには、気持ちが感じられないのです。実際入っていませんしね。

例えば、リアル店舗のファッションや雑貨のセレクトショップなどは、すべてを網羅していませんがそこには販売店の意思や気持ちがあります。

自分の嗜好に合った見せに行くと、思いもよらない好物を発見して「分かってるなあ」と喜んだりします。

あるいは、嗜好品ではなくても、例えば何かの道具を買う場合、お店の人に状況や事情を伝えると、「そういうことならこれ」という風に薦めてくれます。
そういった店員さんとの会話も買うだけでなく、知見が広がるし、楽しさもあります。

こういったことは、いくら技術を使っても、なかなか実現できないのではないでしょうか。

ECサイトでチャット形式で相談できるところも増えていますが、チャットと対面では、大きく異なりますし、現状のチャット担当者は「担当者」に過ぎないところが多いでしょう。

それに過去のデータを参考にしても所詮は過去の嗜好しか分かりません。人間は未来を目指して生きています。嗜好も心情も変化します。過去にはまったくない嗜好が生まれたりします。人は良き未来を提案して欲しいのです。良き未来がありそうな買い物をしたいのです。
セレクトショップに行く楽しみはそういう未知の未来が見つかるからではないでしょうか。

また人間には「面倒なことが嫌い」という大きな特性があります。
ある面、アマゾンは、あちこちの店を回る面倒や出かける面倒、店員に説明する面倒、売り場を探す面倒をなくしてくれているのですが、逆に「自分で選ばなければいけない面倒」を生み出しています。

多様化した人々の趣向がなくなることはないでしょう。その面で「分かってくれている店」を求める人は多いはずです。また、商品によっては購買後のアフターケアが安心だということもあるでしょう。

そういう面でアマゾンはオールマイティではないし、他の販売企業の棲み分けの余地は、実は多いにあるのではないでしょうか。

ただし、アマゾンは価格も安いので、選択方法として他の店で商品をみつけて、アマゾンで安く買うという層もいますが、それも結構面倒なことです(笑)

接客の盲点。

コンビニなどでの若者の言葉遣いが取りざたされますが、言葉遣いだけでなく、言い方も問題である場合は多いと思います。

サービスの説明や注文の復唱などで何を言っているのか分からない人がいます。

やはり、決められた台詞に気持ちが入っていない、相手に伝えようとする気持ちがないからではないでしょうか。気持ちのある人は、ちゃんと相手に通じたかどうか確認しながらしゃべります。

こういった事は、実は顧客サービスや印象の上でとても大きな影響を与えます。

実演販売の販促力。

昔から実演販売は人気がありますね。面白おかしくしかも見事に実演されると、
理由もなく欲しくなってしまいます。

この「理由もなく」というところが大事なのだと思います。
必要かどうかは別にして、感情的にもう欲しいと思ってしまう。これが一番強力です。

最近は、音楽でも、アマチュアが自主制作CDをライブで販売したりしていて、それが結構売れるそうです。実演販売と同じですね。

このような実演販売は、他の商品でも考えられるのではないでしょうか。

おもちゃや、文具品、用具関係などは有効ではないでしょうか。
食品などは、製造過程を見せるということと似ていますがやはり商品を使って見事な料理をつくると理由もなくやってみたくなるのではないでしょうか。

実演販売は、別名デモ(デモンストレーション)とも言いますが、デモっていうとなんか事務的な感じがします。実演販売というと演じるところが味噌という気がします。
いかに魅力的に見せるか、それが実演販売の肝ですね。

情報管理上のオーソドックスな営業の価値

情報管理する上で、オーソドックスな対面営業は最も安心です。

客先に行って口頭で商品の説明をしますから、お客さん以外には知れません。
お客さんが口コミで広げる程度です。
新しい事業や商品などは、対面で売ってみて感触をつかんでから打って出る方が良いです。

対面する方が、反応もよく分かります。

詐欺のやりくちに学ぶ−4

「空気」は人間を支配します。
人間は、特に控えめが美徳とされる日本人は
「空気」に弱いです。

電話詐欺の「空気」づくりは、
話し方ではないでしょうか。

しかし、つまるところ、人と人とのコミュニケーションで
もっとも大きいのが話し方です。

話のうまい人に乗せられたというのはよく言うことです。

話し方のニュアンス、間、リズムなど
相手にあわせて変えることで、
相手は乗せられていきます。

これは、商売でも同じです。

会話でなくても、DMヤチラシなどの
コピーでも同じです。

話し方や言い回し、デザインなどによって
「空気」は作られます。

そういった面で、とても重要な「空気」を
おろそかにしている販促物は実に多いです。

詐欺師の「空気」づくりは、
コミュニケーションにおいてとても重要なことです。

物事には必ず両面がありますが、
「空気」が正に働くと商売上手、
負に働くと詐欺になるということですね。

詐欺のやりくちに学ぶ−2

いろいろ見ていると、詐欺の信用させる手口の
大きなポイントは「空気」だということです。

分かっていてだまされた人も
実際に電話がかかってきたらその「空気」に
飲まれて信用するもしないもなく、
流れに乗ってしまったと話していました。

電話だけで「空気」をつくる詐欺もすごいなあと
変なところに感心しましたが、
それは話す勢いではないでしょうか。

相手に考えさせる隙を与えず
立て板に水のごとき話を進められてしまうと
誰しも流れになってしまうところがあります。

また、人間は、自分の行動を肯定したがる習性があるので、
そういったことも作用して、
どんどん深みにはまっていくのではないかと思います。

詐欺のやりくちに学ぶ-1

詐欺というのは、手を変え品を変え、なくならないものです。
なくならないと言うことは、
それだけだまされる人もいるということです。

以前テレビで検証していましたが、
振り込み詐欺について良く承知していて、
自分はかからないと思っていた人がひっかかり
お金を取られる寸前で、気がついた例がありました。

なぜ詐欺にかかるかといえば、
詐欺は信用させることがうまいのです。

信用するからひっかかるわけで、
ウソだとうたがっていてかかる人はいません。

その信用させるやり方は、商売にとっては、
ある面重要なことです。

詐欺は犯罪ですが、詐欺師の信用させる手口を
考察するのは商売の勉強になります。

サービスのトータルバランス。

過剰サービスのことを何度か書いていますが、
お店などで、サービス面であるところは過剰なのに
ある部分は抜け落ちていたりする事があります。

接客は過剰なほど丁寧で親切なのに、
レジが遠かったり、精算に時間がかかったり。
そういう時は、接客はいいからもっと早く精算できるように
考えて欲しいなんて思います。

せっかく丁寧な接客をしていても、
結局、過剰に待たされることで不満がでてきます。

サービスは、すべてが少なくとも一般的な相場
(何が相場かが難しいところですが)のレベルに行っていないと、
他の良い面の足を引っ張ります。

つまり、「より良い印象を与えることより、
悪い印象を与えないことの方が重要である」という法則です。

企業に強い方針があればあるほど、
サービスもその方針に従って洗練されるため、
その世界観でお客さんを魅力します。
ここには、一般論とことなる法則が働きます。

ファンになればあばたもえくぼ。
仮に慇懃無礼な接客すら、
そのブランド性の元に魅力に見えたりします。

人間は、まか不思議です(^^)

人が買う瞬間。

人が何かを買う瞬間の判断というものは、
そんなに簡単なものではありません。

その人の生活や人生、その長期短期的効用とリスクを
頭と感情の中で複雑に、鋭敏に判断してお金を払います。

そのような複雑な、しかも個人的事情に大きく影響されることを
売る側が知ることはできません。

しかし、買う人は頭と感情のどちらに影響されるかと言えば
感情です。
人間は、感情で動く生き物です。

自分にとってさほど有益でないと頭の中で考えていても
気に入ってしまうと買います。
逆に、有効であると分かっていても
どうも買う気にならない場合もあります。

だから、お客さんには有益であるというよりも
気に入ってもらうことの方が有効なのです。