一般論はあてにならない。

そもそも一般論とは、すでに起こった物事を多くの人が納得しやすいように
まとめて理屈をつけただけのものです。

つまりある意味適当につじつまを合わせて理解しやすいようにしただけの話です。
だからしばしば、一般論と違うことが起こります。

有名なドンキホーテは、2つの掟破りがあります。

1.雑貨は夜には売れない。
2.商品は見やすいようにきちんと整理して陳列する。

これらの一般論が正しくないことを証明してくれました。
ドンキホーテは例外なのでしょうか?

商品が売れ続けるのに例外などありません。
ちゃんと売れる理由があって売れ続けるのです。

イノベーションは一般論ではないところに起こります。
一般論はあてにしないようにしましょう。

客になって考えると言うこと。

客観的に自社の事業を考えるために、
自分が客になって考えるという発想がありますが、
なかなか完全には、客になれないものです。

内情が分かっているから、
これは仕方が仕方がない、あれはあんなものだと、
客であるはずの自分が自社に譲ってしまいます。

しかし、それでは意味がありません。

客である自分のわがままな気持ちに
忠実になってみることが大切です。

できるようで、なかなかできないものなのです。
たまにやるからできないのです。
習慣づけることが大切だと思います。

目標を決めると何が起こるか。

販促でも商品開発でも漠然と行っている企業は多いものです。

その結果、どれだけ効果があったのかどうかよく分からない、
何が理由で売れたのかよく分からないというようなことになり、
検証ができず次の行動につながりません。

また、その活動にかかったコストも
正当だったのかムダがあったのかも分かりません。
分からない尽くしでただ結果があるだけになってしまいます。

そういう人に、これだけ、いつまでに売ると言う風に
目標を決めると、それから逆算していろいろなことが決まります。
目標に到達知るためには、いつまでに何をしなければいけないかが
考えられるからです。

結果が出た際にもその過程がすべて分かっているので
どこの何がよかったのか悪かったのか、
どこにムダがあったのか、あるいは問題があるのか
なども分かるようになります。

結果的にそのプロジェクトの全容が把握でき
次の活動に生かすことができます。

目標を決めるだけで、企業の中身が見えてきます。

ノウハウ情報の落とし穴。

ネット上には、マーケティング情報が氾濫し、
様々な売れるノウハウを謳う商材があります。

つぶさに点検したわけではありませんが、
その多くが、実は当たり前のことを
言っているだけなのではないでしょうか。
しかも、その前提は良い商品であることです。

本当の策は、その商品が置かれた状況に合わせて
細かく考えないといけないものであり、
不特定多数を相手に話せるのは一般的な傾向や法則、
つまり周知の当たり前の話です。

従って、良い商品があって、当たり前のことを
ちゃんと実行していれば売れて当たり前です。
ノウハウでもなんでもありません。

誰もがそれをできるのなら、
みんなこんなに苦労していないのです。

当たり前のことがなかなかできないのであって、
そこをどうやるかを書いてあるものは、
少ないのではないでしょうか。

また、「良い商品」とひと言で言っても
その「良い」具合というのは実に難しい判断です。

そう分解していくと、そもそも
一般公開されているマーケティングノウハウを
実行すべき場合はやるべきことすらやっていない場合
なのではないでしょうか。
そういった企業が多いという事かも知れません。

本の中の話で成功しているケースの多くは、
事実としてもレアケースなのです。
だから、ネタにもなります。

また、みんながそのようにやると
それはそれで競合になります。

結局は、自社の商品を分析して状況に合わせて考えるしかなく、
そのあたりに事は、書いてないのです。

コミュニケーションの世代交代。

インターネットをつかったコミュニケーション方法が
どんどん発達していますが、そういったコミュニケーションが
生まれたときからインフラとして存在する時代に生まれた人は
そうでない前世代の人とは、いろいろな面で
コミュニケーションの感覚が異なっているのではないかと思います。

なぜなら、現在のネットコミュニケーションでの作法や配慮と言った
ものは、リアルなコミュニケーションで育った世代の人が作ってきたものだからです。
リアルしかなかった時代に、そこで培われた配慮や表現を
ネットに持ち込んでいるのが現在です。

生まれたときからバーチャルが当たり前の世代では、
異なってくるような気がします。

マーケティングにも少なからず影響を及ぼすように
なるのではないでしょうか。
いや、及ぼし始めているのではないでしょうか。
過去の固定観念を外して考えなければいけませんね。

逆張り。

何でもネットで発信しようとする時代だからこそ
封筒のDMが新鮮に見えたりします。

これでもかと目立たせようとした、
どぎついチラシばかりの中に
静寂のあるチラシがあると目立ちます。

売り込むはずの営業トークの中で
ふと意外なことを質問されたら印象に残ります。

要は、いま、何をしたら
印象に残る、興味を持たれるのかということです。

意識のズレ-2

家電メーカーなどで、これに買い換えると
年間電気代がどれだけ節約できるとか水が節約できるとかを訴求しますが、
多くは、年間の家計で見ると大した数値ではありません。

そのために新製品を買う投資額を考えるとそっちの方がよほど大きいのです。

数値で訴求するほとんどがそのようなものです。
そこぐらいしかうたい文句がないのだとも言えます。
数値ではなく、もっと違う訴求を考える、
あるいは別の訴求ができる商品を作るべきだと言えます。
分かりやすい例では、アップルのiPodです。

数値ではなく、楽しさを訴求しました。
競合他社、とりわけ日本のメーカーは相変わらず世界最小とか音質が良いとか
数値的な訴求をしていました。

サイズが2ミリ小さくなることがメーカーにとっては凄いことでも
ユーザーにとっては、大したことではないのです。
それによって生み出されるメリットなどほとんどないのです。

それより、2mm大きくてもウキウキワクワクすることが
アップル製品にはあったのです。

なぜこのようなズレが起こってくるのでしょうか。
簡単に言えば、お客さんの気持ちを分かってないと
言うことになるのですが、それはなぜでしょうか。

組織の問題、開発者の意識の問題など、細かい点はあるでしょうが、
根本的には、経営者がお客さんのことを考えていないからではないでしょうか。

大きな企業では、経営者の目的が「経営をすること」に
なってしまっているのではないかと思います。

経営者は企業経営を通してお客さんに何かを提供するのが目的のはずです。
この肝心の目的が、希薄もしくは空白になっているのではないかと思います。
そうでなければ、記者会見で自社の大事な商品を
逆さまに持って記者に説明したりはしないはずです。

特に大手企業の経営者は創業者ではありません。
代が変わる毎にどんどん創業者のマインドが薄くなっていくのだと思います。

目的が希薄になった企業では、社員も当然希薄です。
従って商品も希薄になってきます。

商品には目的がないので訴求することがありません。
仕方なく、小さいとか大きいとか、少ないとか多いとか、
目先の細かいことばかりになります。

そんな商品が、お客さんに気に入られるはずがありません。
そういう商品や企業の問題は、実は社員がどんなに努力をしてもたかが知れているのです。
一時的や部分的には改善されますが、またズレは出てきます。

経営者が目的を明確にして、抜本的な改革をしない限り、ズレはなくなりません。

これは大手だけに限ったことではなく、
中小企業でも同じです。
個人でも同じです。
物事の法則です。

目的や考え、意思を明確にすると言うことが
どれだけ大事であるかということですね。

意識のズレ-1

販促などで情報を発信する場合に意外に留意されないのが、意識の強さです。

一般的に97%の人は物事を深く考えないと言われます。
日常生活で、いちいち深く考えないという感じだと思いますが、
深く考えないと言うことは、あまり意識していないと言うことでもあります。

一般的な商品については、企業側の思いより消費者の意識は、
概ね薄いと言うことです。忘れているとも言えます。
そういうことを前提にして販促を考えないと、心にひっかりません。

例えば、オール電化がもてはやされた頃、
ガス会社の対オール電化策をお手伝いしました。
オール電化は、光熱費の削減を売りに拡販されていました。

ガス会社では、そのポイントに対抗すべく策を講じていたのですが。
調べてみると、ユーザーが光熱費を理由に
オール電化を採用したのは10%ほどだったのです。
一番大きな理由は、「友人のすすめ」でした。

いろいろ話を聞いていると、問われれば光熱費が減ると良いと答えますが、
実際それがどのくらいかといえば、家計に占める割合は
大きくなく、多くの人が、普段節約は心がけているが、
大きくは気にしていないということが分かりました。

また、自宅のエネルギーが何でどうなるかと言うことも
あまり詳しく考えてなかったのです(3.11以前です)。
だから、友人のすすめが大きな力を持ちます。

「友人のすすめ」がなぜ力を持つかということには、
人間の自己防衛本能が働いています。

安くない金額を投資してオール電化を導入した「友人」は、
満足してもしなくても肯定しようとします。
大枚はたいて導入したからには良いものでないと困ります。
否定したくないのです。

その一環が友人へのすすめです。
当然、素晴らしいと話します。
それは、良いものであるはずだという自己暗示でもあります。

その結果、普段あまり特別に意識していない「友人の友人」は、
洗脳されてしまいます。

友人になぜ洗脳されてしまうかというのは、
結局、そのことについて見識を持っていない、
普段からあまり深くは考えていないと言うことです。

それでも問題ないからです。
成熟社会の一端が垣間見られます。

多くの商品に大きな差はなく、
どれを買ってもさほど大きく生活が変わるわけでもない。
情報もたくさんあり、たくさんあるということは、
同時に全部見ていられないということでもあります。
そんな暇はないからです。

こういう風に多くの物事が、ある面、適当に流れていきます。
それでも問題なく快適だからです。

このあたりが必死で考えている企業側とずれる原因です。

人々は良き未来に投資する。

人がモノやサービスを買うのは、未来の自分に投資するためです。
未来と言っても遠い話ではなく買った後と言うことです。

それを買えば、こういう風に楽しい、便利、安心・・・・
などと想像できて確信が持てるから購買を決意します。

逆に言えば未来が想像できる情報が必要と言うことです。
購買を決意するには、良い未来に確信が持てる情報が必要なのです。

だから、義務消費と言われることへは消極的です。
義務消費は、基本的に元に戻すだけです。
家電製品が壊れたり、消費財の補充など仕方なく買うモノです。

しかし、それらも前のモノよりちょっと違ったモノや
性能が向上したモノを買うことによって良き未来が生まれます。

経営者の思いと企業活動。

経営者の思いが自ずと差別化になります。

例えば、同じ薬店でも、多くの人が
安く薬を買えるようにしたいという経営者の企業と、
多くの人を普段から健康にしたいという経営者では、
品揃えからサービス内容まで異なってくると思います。

同じ業態でも狙っているマーケットが違うからです。
この思いが企業理念の核になるものであり、
企業を差別化する原点になるものです。

ですから企業理念が希薄である場合は、
再度自社がどういう思いで何を社会に提供しようとしているのかを
点検してみる必要があります。

分からないという経営者は意外と多いのですが、必ずあるはずです。
分からない場合は、かなりぶれてきている可能性もあります。

2代目経営者なら、創業者の苦労や足跡に思いをはせると
自社はどうあるべきなのかが見えてくることもあります。

いずれにしても企業の思いを明確にすることで
企業活動の隅々が明確になり、自ずと差別化個性化が進みます。