企業理念の効用-2

企業理念の効用はなんといっても企業活動の効率化です。

企業理念というと、企業イメージだとか、体裁的な方に目が向けられがちですが、
実は社員の判断に迷いがなくなってムダがなくなると言うことです。

規範を明解にすると言うことは、日々の企業活動の中で求められる様々な判断が
明解になるということです。
何かの対処を求められる場面で、いちいち上司に聞かなくても、
どう考えれば良いかが分かると言うことです。
本人もすぐに判断できて前へ進めるし、上司も聞かれて応える手間暇が不要です。
日々のこういった手間暇が削減されるだけでも、
社員数の多い企業では大きな影響を及ぼします。

ましてや、理念がはっきりしていないために、
幹部が集まってムダな会議をするなどが発生しません。

それだけに理念を決めるときは、深く考えしっかりとした考えを
落とし込まなければいけません。
社是ではない、企業が社会と関わる根幹の考え方です。
それによって企業の将来像や戦略も自ずと立ち上がってきます。
社員一人一人にも会社がどこに向かっているかが理解できれば、
そこにやりがいや夢を重ね合わせることもできます。

ただし、企業理念はあくまで企業活動の理念であって、
社員のプライベートにまで強要されるべきではありません。
社員としての時間だけに留まるべきです。
社員はあくまで個人としての理念があるはずで、その上で会社に関わっています。

視点を個人に移せば、個人でも理念がはっきりしていると人生にもムダがありません。
価値観のはっきりしている人は何かと決断も行動も早いと思います。
企業も同じだと言うことですね。

企業理念の効用-1

企業理念というと、なんとなく中庸なきれい事を並べたようなものだと
思われがちですが、非常に大事なものです。
当たり前じゃないかと思われるかも知れませんが、
その割に、企業理念をちゃんと考えて作っていない企業は実に多いです。
企業理念と言っているけど社是みたいなものだったり、
なんとなく当たり障りのない言葉で紡がれていたり。

特に中小企業はその傾向が強いです。
商売を始めて大きくなって、特に企業理念など考えなくてもそのままきている
という場合が多いのではないでしょうか。
あるいは、代が変わって企業形態は引き継がれているけど、
創業者の思いなどが希薄になってきているという場合も多いと思います。

それに加えて、なぜ中小企業にその傾向が強いかと言えば、会社の規模が違うからです。
それは何を意味するかと言えば、企業規模が小さいと企業理念がなくて
企業の行動がぶれても誤差が少なく、損失が小さいもしくは見えないからです。

大手企業は、売上高も大きいため企業活動がぶれるとその損失も大きくなります。
だから、より企業活動の精度を高めなければいけません。
その時に企業理念が非常に合理的に働きます。

実は企業理念ほど、企業を合理的に動かせるものはありません。
理念が明確であるほど、企業活動にはムダがなくなります。

また、理念を明確にすることで、気づかなかった自社の使命感のようなものが
見えてきて新たなビジョンがわき起こってきたりします。
将来像のイメージが広がるということです。
もっと平たく言えば、夢が描けるようになるということです。

そういう面では、たとえ個人商店でも個人事業者でも、
事業者としての理念を明確にすることが大切であり、
ある意味、夢を描くきっかけになる楽しいことでもあります。

差別化の原点。

差別化差別化と言われますが、究極の差別化は、経営者です。

例え業態は同じでも、異なる会社では、経営者が異なります。
経営者が異なれば、価値観も必ず異なります。
それが、経営に自ずと反映されます。
だから、究極の差別化は、経営者が情報を発信することで可能になります。

例えば、まったく同じ業態で、商品やサービスも似ていて
社名が違うだけの会社があったとして、
そこで両方の経営者が登場し、自分の考えなり思いなどを
語れば、両社はやはり違うイメージに見えてきます。

ですから、その考えや思いを企業活動に具現化していけば自ずと
会社の個性はでてくるのです。

お客さんにとっては、最終的には、好きか嫌いかという事になります。
そこで好きになってもらうことが最強のマーケティングになるはずです。

一般論はあてにならない。

そもそも一般論とは、すでに起こった物事を多くの人が納得しやすいように
まとめて理屈をつけただけのものです。

つまりある意味適当につじつまを合わせて理解しやすいようにしただけの話です。
だからしばしば、一般論と違うことが起こります。

有名なドンキホーテは、2つの掟破りがあります。

1.雑貨は夜には売れない。
2.商品は見やすいようにきちんと整理して陳列する。

これらの一般論が正しくないことを証明してくれました。
ドンキホーテは例外なのでしょうか?

商品が売れ続けるのに例外などありません。
ちゃんと売れる理由があって売れ続けるのです。

イノベーションは一般論ではないところに起こります。
一般論はあてにしないようにしましょう。

客になって考えると言うこと。

客観的に自社の事業を考えるために、
自分が客になって考えるという発想がありますが、
なかなか完全には、客になれないものです。

内情が分かっているから、
これは仕方が仕方がない、あれはあんなものだと、
客であるはずの自分が自社に譲ってしまいます。

しかし、それでは意味がありません。

客である自分のわがままな気持ちに
忠実になってみることが大切です。

できるようで、なかなかできないものなのです。
たまにやるからできないのです。
習慣づけることが大切だと思います。

目標を決めると何が起こるか。

販促でも商品開発でも漠然と行っている企業は多いものです。

その結果、どれだけ効果があったのかどうかよく分からない、
何が理由で売れたのかよく分からないというようなことになり、
検証ができず次の行動につながりません。

また、その活動にかかったコストも
正当だったのかムダがあったのかも分かりません。
分からない尽くしでただ結果があるだけになってしまいます。

そういう人に、これだけ、いつまでに売ると言う風に
目標を決めると、それから逆算していろいろなことが決まります。
目標に到達知るためには、いつまでに何をしなければいけないかが
考えられるからです。

結果が出た際にもその過程がすべて分かっているので
どこの何がよかったのか悪かったのか、
どこにムダがあったのか、あるいは問題があるのか
なども分かるようになります。

結果的にそのプロジェクトの全容が把握でき
次の活動に生かすことができます。

目標を決めるだけで、企業の中身が見えてきます。

ノウハウ情報の落とし穴。

ネット上には、マーケティング情報が氾濫し、
様々な売れるノウハウを謳う商材があります。

つぶさに点検したわけではありませんが、
その多くが、実は当たり前のことを
言っているだけなのではないでしょうか。
しかも、その前提は良い商品であることです。

本当の策は、その商品が置かれた状況に合わせて
細かく考えないといけないものであり、
不特定多数を相手に話せるのは一般的な傾向や法則、
つまり周知の当たり前の話です。

従って、良い商品があって、当たり前のことを
ちゃんと実行していれば売れて当たり前です。
ノウハウでもなんでもありません。

誰もがそれをできるのなら、
みんなこんなに苦労していないのです。

当たり前のことがなかなかできないのであって、
そこをどうやるかを書いてあるものは、
少ないのではないでしょうか。

また、「良い商品」とひと言で言っても
その「良い」具合というのは実に難しい判断です。

そう分解していくと、そもそも
一般公開されているマーケティングノウハウを
実行すべき場合はやるべきことすらやっていない場合
なのではないでしょうか。
そういった企業が多いという事かも知れません。

本の中の話で成功しているケースの多くは、
事実としてもレアケースなのです。
だから、ネタにもなります。

また、みんながそのようにやると
それはそれで競合になります。

結局は、自社の商品を分析して状況に合わせて考えるしかなく、
そのあたりに事は、書いてないのです。

コミュニケーションの世代交代。

インターネットをつかったコミュニケーション方法が
どんどん発達していますが、そういったコミュニケーションが
生まれたときからインフラとして存在する時代に生まれた人は
そうでない前世代の人とは、いろいろな面で
コミュニケーションの感覚が異なっているのではないかと思います。

なぜなら、現在のネットコミュニケーションでの作法や配慮と言った
ものは、リアルなコミュニケーションで育った世代の人が作ってきたものだからです。
リアルしかなかった時代に、そこで培われた配慮や表現を
ネットに持ち込んでいるのが現在です。

生まれたときからバーチャルが当たり前の世代では、
異なってくるような気がします。

マーケティングにも少なからず影響を及ぼすように
なるのではないでしょうか。
いや、及ぼし始めているのではないでしょうか。
過去の固定観念を外して考えなければいけませんね。

逆張り。

何でもネットで発信しようとする時代だからこそ
封筒のDMが新鮮に見えたりします。

これでもかと目立たせようとした、
どぎついチラシばかりの中に
静寂のあるチラシがあると目立ちます。

売り込むはずの営業トークの中で
ふと意外なことを質問されたら印象に残ります。

要は、いま、何をしたら
印象に残る、興味を持たれるのかということです。

意識のズレ-2

家電メーカーなどで、これに買い換えると
年間電気代がどれだけ節約できるとか水が節約できるとかを訴求しますが、
多くは、年間の家計で見ると大した数値ではありません。

そのために新製品を買う投資額を考えるとそっちの方がよほど大きいのです。

数値で訴求するほとんどがそのようなものです。
そこぐらいしかうたい文句がないのだとも言えます。
数値ではなく、もっと違う訴求を考える、
あるいは別の訴求ができる商品を作るべきだと言えます。
分かりやすい例では、アップルのiPodです。

数値ではなく、楽しさを訴求しました。
競合他社、とりわけ日本のメーカーは相変わらず世界最小とか音質が良いとか
数値的な訴求をしていました。

サイズが2ミリ小さくなることがメーカーにとっては凄いことでも
ユーザーにとっては、大したことではないのです。
それによって生み出されるメリットなどほとんどないのです。

それより、2mm大きくてもウキウキワクワクすることが
アップル製品にはあったのです。

なぜこのようなズレが起こってくるのでしょうか。
簡単に言えば、お客さんの気持ちを分かってないと
言うことになるのですが、それはなぜでしょうか。

組織の問題、開発者の意識の問題など、細かい点はあるでしょうが、
根本的には、経営者がお客さんのことを考えていないからではないでしょうか。

大きな企業では、経営者の目的が「経営をすること」に
なってしまっているのではないかと思います。

経営者は企業経営を通してお客さんに何かを提供するのが目的のはずです。
この肝心の目的が、希薄もしくは空白になっているのではないかと思います。
そうでなければ、記者会見で自社の大事な商品を
逆さまに持って記者に説明したりはしないはずです。

特に大手企業の経営者は創業者ではありません。
代が変わる毎にどんどん創業者のマインドが薄くなっていくのだと思います。

目的が希薄になった企業では、社員も当然希薄です。
従って商品も希薄になってきます。

商品には目的がないので訴求することがありません。
仕方なく、小さいとか大きいとか、少ないとか多いとか、
目先の細かいことばかりになります。

そんな商品が、お客さんに気に入られるはずがありません。
そういう商品や企業の問題は、実は社員がどんなに努力をしてもたかが知れているのです。
一時的や部分的には改善されますが、またズレは出てきます。

経営者が目的を明確にして、抜本的な改革をしない限り、ズレはなくなりません。

これは大手だけに限ったことではなく、
中小企業でも同じです。
個人でも同じです。
物事の法則です。

目的や考え、意思を明確にすると言うことが
どれだけ大事であるかということですね。