コロナ後の世の中-5 生活様式の変化

「生活様式を変化させる」と言うことが言われています。この変化は大きいと思います。この変化は単に「コロナウィルスと共存していく」という目的だけでなく、テレワークや在宅することによる暮らしと意識の変化も相当多大な影響を人々に与えていくのではないでしょうか。それによって社会、マーケットが大きく変化して行きます。

コロナと共存するとうことは、つまり、「感染しない、移さない」ための行動を習慣化するということです。これは社会側の体制も必要です。店舗内での人の間隔、消毒、その他の仕組みなど。人の方は、マスク、3密の回避などの意識でしょう。
マスクに関しては、もうすっかり日常アイテムとして定着し、ファッション化し始めています。そのうち夏でも暑くないとか、機能商品も生まれてくるかも知れません。スタイルとしてマスク周辺アイテム(アクセサリーなどが登場していますが)も広がってくかも知れません。

コロナとの共存とは別に、在宅することで気づいたこと、生じたことなどでも新しい習慣が生まれてくるでしょう。
マイナスの話題としては、コロナ離婚などがありますが、在宅することによって気づいたマイナス面かも知れません。しかし、そこを改めて考えて新しい生活様式に変えていくことが必要なのだと思いますが。

また、長期自粛により、時間の使い方、あるいは、自分にやりたいことがないことなど、有り余る時間の価値について考えた人は、自分のすべきこと考えたり、やりたかったことに気づいたりして、新しいことを始めるということも多いのではないでしょうか。

そうすれば、ビジネス、ホビーその他の分野に新たなユーザーが生まれるはずです。
生活様式が変化すると言うことは、そこから生まれる現象は一時的なものではなく恒久的なものであるはずです。それに伴ってマーケットも変化し、産業構造自体が変化しかねないパラダイムシフトも生まれてくる可能性があります。

新たなる共有文化。

最近は、3Dプリンターがとても安価に成り、生活の中で使えるレベルになってきました。安いモノでは1万円台からあり、その性能もモノによっては使えるレベルだそうです。
とはいえ、3Dプリンターで出力するには、3Dのデータを作成しなければならないのでまだまだ一部ではありますが、コロナで面白い動きが出ています。

海外でドアノブを手で握らなくても開けられるアダプターのようなものを3Dプリンターで出力できるデータで無料公開(=ダウンロード化)している人がいます。
つまり、必要な人はそれをダウンロードして出力すれば自宅で利用できると言うことです。いろいろなノブに対応できるようにデザインを増やしているそうですが、これは新しい文化を生みそうです。

従来から無料で公開されている3Dデータはありましたが、趣味や業務の世界が主体でした。しかし、プリンタが一般に普及するにつれて、生活の中でつ買うモノをデータで共有するということができるようになったわけです。
例えば(今でもあるかも知れませんが)、ある家電製品のツマミが破損してしまってメーカーにももうなくて困っている時に、そのデータさえあれば、出力して部品が手に入ります。
逆にメーカーも3Dプリンターも持つことによってこういう顧客の要望に1個から対応可能になると言うことです。

これまでも平面データは、掲示物を共有したりチケットの配布に使ったりということがありましたが、立体物までをもデータ共有によって絵に入れることができるのは革命に近いかも知れません。
この先、3Dスキャナが普及すればさらに応用が広がるでしょう。

コロナ後の世の中-4 マーケット構造の変化

新型コロナウイルスへの対策は長期化すると言われています。自粛が徐々に解除されたとしても、元に戻った頃には、社会の産業構造がかなり変化しているのではないでしょうか。

インバウンドがコロナ以前のように戻るでしょうか。ITのリテラシーが高くなった消費者が以前のような買い方をするでしょうか。
自粛期に従来のムダに気づいた企業や消費者が、以前のようなニーズを形成するでしょうか。

コロナ対策の追い込まれた時期に、
1)早々にあきらめて廃業してしまった企業、
2)追い込まれるウチに倒産せざるをえなかった企業、
3)資金力等があったためになんとか耐えられた企業、
4)業種的に影響が少なかったために耐えることができた企業、
5)試行錯誤によって生き残った企業、
と大きく5つに分かれるかも知れません。

コロナ後に生き残ったのは、言うまでもなく3)4)5)です。
しかし、コロナ後に最も強いのは5)ではないでしょうか。
3)4)は、影響が少なかったために業態変化はしていません。コロナ後の産業構造の変化で、そのうちついていけなくなる危険性も孕んでいます。
例え今、3)や4)だとしても、常に状況をみて新しい動きに挑戦し5)の企業の体質になっておくことが必要だと思います。

インターネットの情報共有革命によって、すでに必要ではなくなっていたのに、慣習によって継続されていたことは、ことごとくなくなると思われます。例えば、いま、話題になっているハンコのシステム、ムダな会議、企業の人事等々、自粛期に「なくても実質的に困らない」ことに気づき、もっと合理的な「新しいやり方」に替えていく人や企業はとても多いと思います。5Gの時代になり、ただでさえ通信環境が飛躍的に向上します。

コロナ自粛と5G、そしてIT技術のさらなる進化、この3つの出来事が、社会と産業構造をこれまでないほどに変えていてしまうのではないでしょうか。
それは例えば、ブロックチェーン技術によって、通貨自体が変わる、銀行がなくなるというようなレベルのことが起こる可能性はとても高いと思います。デジタルマネーや通貨が発達すると、おそらく最終的にはひとつあれば良い、もしくは不要になるかも知れません。

現に、あちこちで報じられているように多くの銀行の業績が悪化しています。現在の経済構造と社会の成熟の中で、もう銀行という業態自体が機能しなくなってしまったのです。それは、日本の銀行という業態が慣習に縛られていたからです。かつては大学を出て就職する際には「安定した業種」の代表として銀行が存在していました。

多くの人が、仕事内容よりも安定を求めて銀行に行きました。そのようなマインドで日本の銀行は成り立っていたのです。それは、まだ経済や社会に伸びしろがあったために、構造的機能として銀行が存在していたからです。

安定を求めて仕事をする企業には変革も改革も起こりません。つまり、時代が変化しているにもかかわらず、業態が慣習として行われていたからです。

そういう体質の企業が、状況が変わったからといって、変革ができるものではありません。変革というもの自体が分からないからです。
銀行にも志をもって就職した人もいたはずです。しかし、前述のような体質の組織の中で、へたに志を持った人間は居づらくなり、外へ出てしまいます。そうやって、ますます安定志向の人ばかりが残った慣習的な体質のまま来たのが現状の結果です。
銀行だけでなく、このような体質の業種や企業はほかにもあると思います。

日本がGAFAに勝てない理由は、こういう体質が大きいと思います。体質というモノは、相当な期間がなければ変えられません。

運良く、コロナの影響が少ない企業も、これを機に体質改善や新しい事への挑戦を始めなければ、コロナを生き延びたのにコロナ後の変化について行けなくて倒れてしまうことにもなりかねません。

新規事業のリスク

新規事業にはリスクがつきものですが、そのため多くの人は、現状のノウハウや資産を土台に考えます。それが発想しやすいし安全だと考えるからです。しかし、自社を規準にした発想が必ずしもマーケットにあってるとは限りません。むしろ、手元を見過ぎて世間が見えなくなってしまう恐れさえあります。

それとは逆に、世間を見て、マーケット(需要)を見つけて商品を提供することで事業にするやりかたです。見えているマーケットが確かなら、自社にノウハウがなくても、商品を調達すれば必ず売れるでしょう。そのうち、ノウハウもできてきます。

もうひとつは、ノウハウもないしマーケットも見つけていないけど、自社あるいは経営者に「これがつくりたい」あるいは「こんなことを実現したい」という思いがある場合です。これは、その人自身の能力によるところが大きいですが、思いや情熱、意思が高ければ、ノウハウやマーケットが後からついてくるということがあります。
これは、いわゆる「革新」を生むケースです。

本人は、マーケットなど気にしていないでしょうが、受けると言うことはマーケットが潜在していたということです。
そのあたりの勘や感性なども含めて個人の能力に負うところが大きいわけです。その代表が、アップルや日本では高級トースターで一躍有名になったバルミューダなどです。

アップルは言わずもがなですね。iPhoneはもちろんですが、パソコンやiPodなども、アップルが世に出してから需要が広がりました。
スティーブジョブズは、マーケットリサーチなどしない、自分が最高だと思うモノをつくるだけだと言っていました。

バルミューダも、創業者はミュージシャンで、家電作りのノウハウなどまったくゼロだったのに、自分がある時感じた理想を求めて家電製品作りを始めます。その2作目がトースターでした。当時2万円もするトースターなど売れないと言われました。しかし、周囲の予想に反して2万円のトースターは大ヒットし、その後高級トースター、あるいは高級家電というマーケットができました。

自社のノウハウに立脚したり、マーケットをにらんでいたりするやり方では、絶対に生まれなかった商品です。

新事業の発想は3通りありますが、それぞれに異なるカタチでのリスクはあります。だから大事なのは、その事業が自社にとって面白いものかどうか、思いを入れられるかどうかではないでしょうか。
もっともリスクが高いのは、1番目2番目の発想で理屈で考えて、面白いとも思わないのに手がけてしまうことではないかと思ったりします。

思いの入らない事業は、お客さんにもきっと響かないでしょう。
そう考えると、事業に最も大事なのは「思い」ではないでしょうか。想いを伝えるために事業をやる。事業によって事業者の思いがお客さんとつながる。そのつながりことが事業のありかたではないかと思います。

コロナ後の世の中-2 巣ごもり生活が呼び起こすこと

コロナ後の世の中-2 巣ごもり生活が呼び起こすこと

コロナ後と言っても、ナイフで切ったように自体が変わるわけではなく、様子を見ながら徐々に自粛を緩めていくことになるのだと思います。
巣ごもり生活ではなんといっても通信販売が要になります。巣ごもり生活も長期になってくると、不要不急ではないけれど、ストレス解消のためにも必要なモノ欲しいモノを買うことは、経済にも精神健康的にも大事だったりするでしょう。

すっかり普及している通販ではありますが、まだまだサービスの余地はあります。アマゾンのプライムワードローブのようなサービスなども一例ですね。そういう充実で通販利用が増えると、今までそういうものを買いに出かけていた時間を他の時間に使えるようになります。

今まで通販をあまり使わなかった人も通販の便利さや使い方が分かって、前より利用が増えるかも知れません。

そうなると、店頭にお客さんが復活しても店頭でただ商品を並べているだけのお店は、どんどん存在価値がなくなって来るかも知れません。もちろん、リアルの店舗で買う楽しさはなくならないので、お店がなくなることはないはずですが。

コロナ後の世の中-1

2020年4月22日現在、まだまだ収まる見通しが立たない新型コロナウィルスですが、今回の措置によって、周知のように世間の動きは、かつてないほど大きく変化しています。

 

1.在宅することによるテレワーク、巣ごもり生活
2.経済活動が停止することによる産業への影響
3.医療が逼迫する中での、医療や健康への意識
4.錯綜する情報の中での情報力や感情のケア

これらは、コロナ収束後にどのような変化を生むのでしょうか。

最も予測しやすい筆頭が、テレワークによる働き方の発見ではないでしょうか。

追い込まれるようにテレワークをすることになったことで、まず’テレワークに慣れてきたでしょうし、それによって通常の業務が予想外にテレワークでこなせることを発見したり。それによって、企業は現状よりも小さなオフィスでも良いことが分かったり、逆にテレワークに関するリテラシーについて行けない社員があぶりだされたり。

かつて、デジタルデバイドと言われていた、パソコンやネットに関するリテラシーの差は、今回大きくあぶりだされたのではないでしょうか。
オフィスに出社することで、ある面アナログ的にこなせていた業務が立ち

ゆかなくなります。

企業としては、合理的に効率良く業務を進めたいから、テレワーク的な業務体制をもっと進めたいワケで、その際に今までなら分からなかったリテラシーの大きな差が、企業活動を阻むことになってしまいます。

また、社会全体がテレワークになじむことで、企業のサービスもそれを前提としたものへシフト可能になります。

それらから派生して、新しい発想も生まれてくるでしょうし、5Gの到来と相まってインターネットの活用が一気に進みそうです。
その際に、デジタルデバイドによって置き去りにされる人(主に中高年か?)も出てくるかも知れません。

またZOOMやSkypeを使って、学校の授業やセミナー、インストラクションなどを行う動きも盛んです。現状では意外に気になる遅延も5Gになれば解消します。そうすると、リアルに戻らずに発展していくサービスもあるでしょう。

まさにインターネットの対面サービスが爆発的に拡大していくのではないでしょうか。

続く

アイデア次第で新しいマーケット。

映画館で「応援上演」が広がっています。2019年の「ボヘミアンラプソディ」のヒットの時に注目されましたが、要は座って大人しく見るのではなく、コスプレや鳴り物、声を出しての応援など、ライブに参加するような感覚で鑑賞することで、2007年頃から始まったようです。
作品によっては応援上演だけロングランを続けているものもあるそうです。

大昔、活動写真の頃は、活動弁士がいて、客席からは台詞や画面に合わせて、かけ声や合いの手、野次などを飛ばしながら見ていたそうです。
映画の楽しみ方も変わってきたというか、新しい楽しみ方が出てきたとう事ですね。こうやって従来のものでも、新しい楽しみ方が見つかるとマーケットが生まれます。
新しい食べ方、使い方も同じですね。同じ商品でも、利用の仕方のアイデアで新しい価値を生むのは、商売の基本中の基本ですね。

時代は、新たな人とのつながりへ。

老朽化したいわゆる団地をリノベーションし、若い世代を中心に幅広い世代に受けている団地があるそうです。

そこは、単に部屋をリノベーションしただけではなく、団地内にいろいろなコミュニケーションの場を設けています。保育園をはじめ、カフェや農園、芝生の原っぱ、コミュニティスペース、毎月のイベントなどなど。広い敷地にある団地ならでは施設です。
居住スペースも水回りはもちろん間取りも含めてモダンに改装。これでお手頃な家賃で住めると言うことで、人気があがり入居待ちが20数組いるとか。
若い人や子育て世代だけでなく、子供が独立した後の高齢者世帯もいるのでいろいろな世代の人がそれぞれのメリットで住まれているようです。

入居した人に良さを聞くと、一番の理由としてあげるのが、人との交流でした。いろいろなスペースで団地内の人と仲良くなれて楽しくて安心だということです。
とくに子育て世帯には、団地内に保育所があり、すぐ隣に交流できるカフェがあり、近所の人と話できたりして、まるで昭和の高度成長期の頃のような話をします。ちなみにそこの団地の交流施設には、団地以外の人も来るそうです。

高度成長期以降、嫁姑問題や個人主義などで「核家族化」が進み、その結果としての歪みもいろいろ生まれています。
近年には、子育て問題やひきこもり、貧困や孤独死など、人が個別に暮らすことの歪みはどんどん拡大しています。

災害等も経て最近になって、「人とのつながり」の重要性が再認識されていますね。本当はいつの時代も人は、誰かとつながっていたいはずです。問題などはつながり方なのではないのでしょうか。
SNSなども最近の「つながり」の代表格ですが、「つながり方」による弊害も生まれています。

どんな物事にも必ず良い面と悪い面がありますが、昔と違って、情報共有が盛んになった現代では、良い面とともに問題や課題も多くの人が共有できるようになっているので、個人レベルの認識は、昔よりかなり高くなったのではないでしょうか。

人間づきあいの良し悪しは、仕組みやルールもありますが、最後は個人の意識です。多くの人が、より高い意識を持てるようになった現代では、昔とはちがったつながり方で、暮らしが快適になるのではないかと思います。

そういった状況で、つながれるような商品やサービスを考えて行くと、社会に良い仕組みが生まれていくのでしょう。

コカコーラの低迷。

コカコーラが世界的に売れなくなっているそうです。

かつて清涼飲料水の王者であったコカコーラも、砂糖が嫌われ代替の甘味料を使うと「体に悪い」印象に成り、根本的に「カラダには決して良くない」というイメージになってしまっています。

コーラを飲んでいる人は「体に悪そうだけど、好きだからあえて飲む」(笑)くらいの意識で飲んでいそうです。
かつては、ファッションとしてコーラを飲むという気分が価値でしたが、その時代は過ぎました。

加えて、いまは清涼飲料水が多様化し選択肢が豊富になりました。ひとつの自販機の中にコーヒーだけで数種類あります。その中でのコカコーラはもう存在感自体が小さい。

大きな背景には、大昔からあr健康志向が「嗜好」ではなく「志向」として浸透してきたことになるのではないでしょうか。
今までは、健康志向を本当に実践しているのは一部の人達だけでしたが、昨今の健康志向は、暮らしの中から「変えていこう」とする意識が大衆にも浸透しているようです。健康を意識するのは当たり前になって来ています。

そういう視点でコカコーラを見ると、カラダに良いことはひとつもない(笑)そこで、コカコーラはカラダに良いイメージのコーヒーチェーンを買収したそうです。しかし、コーヒーも乱立しています。
ともすればコーヒーも健康被害に転じそうなものでもあります。

かつてコカコーラとペプシとのせめぎ合いは、コーラ戦争とも言われました。時代は、変わったものです。

変化する商環境の中で素朴な視点をもつ。

一時は、世界を席巻したForever21の経営危機が報じられ、Dean&Delucaは、本国ではビジネスの継続すらあやぶまれているそうです(日本は好調)。

米国では、ダイヤモンド業界が縮小しているそうです。原因は主たる購入者である結婚適齢期の世代の意識の変化だそうで、ダイヤモンドという商品の売られ方(自分の好きな時に好きなように買うことができない)、価格性、製造背景など、従来なら何の疑いも持たれなかった事への違和感や世代意識とのズレが生まれているとか。そしてそもそも「ダイヤモンドの結婚指輪を贈る」という習慣そのものがkずれつつあるらしいです。
背景には、ネットコンシャスな世代感覚や合成ダイヤモンドのコストダウンと台頭、などいろいろな要因があるようですが、ネット先進国、マーケティング先進国の米国でせ、古い業界体質から転換できずにいたということなのでしょうか。

商環境は、めまぐるしく変わりますね。しかも、そのスピードに加速度がついているような気がします。今は好調な商売でも、気を抜くとあっという間にお客さんがいなくなってしまいそうです。

昔と違って、販売方法、決済方法、製造方法など、商品のアイデアだけでなく商売を構成する要素のスタイルがとても多様化しています。
便利になった分、選び間違うとずれてしまうと言うリスクもあります。

基本は、お客さんが望むモノを望む価格と望む方法で、そして特に今は、ウソ偽りなく提供することだと思います。
洪水のような情報に絡め取られそうになったら、素朴な視点に戻ることが大切なのだと思います。