商品企画の考え方。

商品企画といっても分野によってやりかたはさまざまです。
主に原則は、困ったこと不便なことがあって商品が生まれるワケですが、
嗜好品となるとそうではありません。

嗜好品は、商品の素になる何かの嗜好があり、それを欲しい思う気持ちから生まれます。厳密に言えばそれもニーズではありますが、困ったこと不便なことではありませんので、良く言われるシーズというものです。
必要だという受け身ではなく、積極的に欲するということです。

人間というのは常に何らか不便で困っている、
つまり欲があるので、商品企画の素になるネタが
切れることはないはずですが、なかなか気がつかないものです。

商品とマーケットの関係には、大きく分けて2つあります。
商品ありきで考えるプロダクトアウトと
マーケットありきで考えるマーケットインという考え方です。

しかし、前者にしてもマーケットのない商品をありきで考えると言うことは意味がないので、大きい意味でマーケットインではあります。持っている技術や資産からマーケットのあるものを考えるという提供側からの視点です。

新しい技術や素材などがあり、それで商品を作っていくということが、プロダクトアウト的ではありますが、最終商品を企画するには、マーケットがなければ売れません。

マーケットにまだまだ伸びしろがあった時代は、新しい商品があれば何らか売れたということが成立しましたが、現代は厳しくなっています。

新しい商品が、マーケットを開拓していくということは起こりますが、
それは潜在していたマーケットを掘り起こしたということで、ニーズは隠れていたということです。

モノが行き渡った消費成熟時代といわれる現代では、見に見える新しいマーケットはほとんどなく、新しいマーケットは隠れていると言えます。
隠れたマーケットを探し出して、そこへ向けて商品を考えるということが
現代の商品開発(事業開発)の主流であると言えます。

マーケットから逆算する発想ですね。
逆に言えば、そういうマーケットでなければ(つまり顕在化しているマーケットには)すでに先行商品があって競合が激しいとも言えます。
それは、そのマーケットの成熟状況にもよります。

商品企画の一番のポイントは、買った人にどんなメリットがあるかということです。これがお客さんの満足度にもつながります。そこをしっかりとらえて商品を作ると、販促の際の売り文句(訴求ポイント)も明確になります。
当たり前のことのようですが、このポイントが曖昧な商品は多いものです。

一度自社の商品ひとつひとつについて、買った人にどんなメリットが生まれるかを
点検してみてはどうでしょうか。

売れた商品(自社他社とわず)に追随するように商品が企画される場合、それとの棲み分けや差別化などばかりに目が行き、本来のお客さんのメリットが曖昧になる傾向があるように思います。

どんな場合も、お客さんにメリットがあってこそ、
初めて商品に値打ちが生まれます。それにお金を払ってくれるわけです。
売れない商品は、そこが崩れているのではないでしょうか。

<商品企画の手法>
この3つの視点は系統立っているわけではありません。
組み合わせんよって企画の枠組みになります。
(1)マイナスからの脱出
(2)感性商品
(3)TPOで考える

(1)マイナスからの脱出

困っていること(不便も含まれますね)を解決するという一番喜ばれる視点です。
人間は、現状からのプラス獲得より、マイナスからの脱出をより強く求めます。
当たり前の話です。プラスは、なくて元々。マイナスはゼロより後退しています。
人が困っていることを見つけ、それを簡単に解決する
という考え方が一番普遍性が高く、売りやすい商品になります。
反面、商品が世に出た瞬間、分かりやすいため、
よほどの技術や見えないノウハウがない限り
マネされて追随される可能性も高くなります。

いかに参入障壁を高くするかがポイントになって来ます。
それは、独自の技術だとか、売り方の仕組み等です。
こういうことは、秘密裏に進めなくてはいけません。

最近、SNSなどで事業の進行について、逐一アップする人などがいますが、
あれは、相手に手の内を見てまくっているようなものです。
PRと思っているのでしょうが、それより競合を増やす方に貢献します。
SNSにアップしている中からは強い商品は生まれないと言えるでしょう。
PRのためにアップするのは、もう手の内を見られても追随できないくらい、
体制ができてからです。
その際に戦略が必要なのはいうまでもありません。

話がそれましたが、「困っていることを解決する」は商品企画の王道です。

(2)感性商品

(1)に対して、分かりにくいのがこの分野です。
マーケットが成熟したカテゴリーが舞台になります。
端的な分野は、ファッション商品です。
アイテムそのものより、色やデザイン、テイストといった本来付加価値であるものが、主たる価値になって来ます。
それは、本来の商品機能が同質化する(コモディティ化するともいわれます)ためです。現代の商品は、ほとんどがこういった性質を持っています。

これは商品のライフサイクルによっても登場します。
分かりやすい例としてiPhoneでいえば、最初iPhone5が発売されます。
この時は容量による2タイプだけでした。それが市場に浸透するにつれ、機能をバージョンアップした5Sが追加され、さらに5Cという価格帯とカラーバリエーションのある商品が追加されていきます。

これは、マーケットにiPhoneが行き渡り、本来の機能だけでは新しい購買意欲を生み出せないから、細かい嗜好を追加し、お客さんを多様化させることで、他社の競合を退け、自社製品をも買い換えさせるという方法で売り広げていきました。

これらのカラーバリエーションが出だしたあたりからは、感性商品としての価値になっています。もともとデザインでも高い評価のiPhoneですが、
その魅力の柱は機能性やアイテムとしての斬新さです。
しかし、マーケットに商品が浸透するにつれ、それだけでは売れなくなっていきます。そこで、感性に訴えて売っていくわけです。

一般的に多様化時代を迎えた頃から、「感性消費」と言われるデザインやテイストに価値を置く消費のボリュームが増えています。現在でも、同じアイテムでも自分に合ったデザインやテイストを選ぶという買い方が、若い女性を中心に行われています。

こういった商品を企画するポイントは、デザインやテイスト(厳密に言えばすべてテイスト)について、世間にどのようなグループが存在するのかを精度高く整理して、それを元に考えていかなければなりません。

また、テイストのグループを体系的に捉えていくことも必要です。
それは、マーケットにおいて自社製品の棲み分けや存在を際立たせる戦略を考える上で、他のテイストを把握しておくことが必要だからです。

難しいのは、その整理の仕方に法則がないことです。まさに感性という主観で整理しないといけないわけです。ですから、そういう事をよく理解しているスタッフがいなければ無理だと言えます。より精度高く、効率良く商品企画するには、
これらのプランニングを行うキーマンの感性次第と言えます。

(3)TPOで考える

Time(時間) Place(場所) Ocasion(場面)で考えていくというのはオーソドックスな手法ですが、普遍的なものです。人間の暮らしには、必ず時と場所と場面があるからです。
同じアイテムでも、それぞれにTPOの切り口で考えてみると、よりその切り口にマッチした仕様があったりします。

言ってみれば携帯電話も、家にあるものであった電話が持ち運べるようになって便利になったもので、電話をTPOで異なる仕様にしたと言えます。
もちろんこれには技術の進歩が不可欠ですが。
今なら、iPhoneのカバーを遊びや仕事などのOcasionに合わせて替えるということもあるでしょう。単なる保護カバーにTPOで別の価値を付加するという流れです。

TPOでは、すでにある商品だけではなく、新たなアイテムも生まれます。
TPOで困っていることがないかを探してみると、まだまだ手つかずのマーケットがあったりします。

上記の(1)と(2)は、ニーズの特性ですが、(3)は切り口です。
何も枠組みのない状態での「企画手法」としては、(3)を切り口にして(1)と(2)を考えるというやり方が効率が良いと思います。

しかし、実際の商品企画では、企業の既存商品のバリエーションであったり、
ある場面が設定されていたり、営業現場からの要望であったりと、
すでに何らかの枠組みがあると思いますので、その枠に必要に応じて
3つを当てはめていくと効率良くアイデアが見えてくるかもしてません。

小さな会社のブランド構築に必要なこと。

最近になってブランド、ブランドと言われていますが
ブランドという考え方は、新しい考え方でも何でもなく
言葉こそ違え大昔から当たり前にに存在します。

老舗や名門などのお店は、
自然にブランド化されています。
商売の基本は、ブランドであるともいえます。

ですから、ブランドづくりという考え方は、
企業の規模に関係なく、規模が関係するのは管理の仕方だけです。

根本になるのは、お客さんに、
何をどのように提供するかという考え方だけです。
その考え方をいかに精度高く具現化するかで
いわゆるブランドとなっていきます。

ですから、さあ今日からブランドだということはあり得ず
ある程度の時間がかかるものです。

いわゆるブランドとして安定した信頼を得るには
幾多の障害と戦っていかなくてはなりません。

しかし、とにもかくにも根本の考え方が
微に入り細に入りしっかりとなければ
戦いもできません。

1.信頼を築くために

どんな規模であれ、お客さんと信頼関係を結ぶには、
まず企業がお客さんに提供する商品やサービスについて
確固たる自信と品質を保証できなくてはなりません。

そのためには、商品やサービスについて
確固たる考え方がなければ、品質はつくれません。
そのためには、企業がその事業に対する確固たる
確固たるコンセプトを持っていなければなりません。

そのためには、企業に確固たる理念がなければなりません。
逆に言えば、根本的な理念がしっかりしていないと
本当の意味でのブランドは生まれないと言うことです。

2.理念を明確にする

根本的な理念がしっかりあれば、
どのようにブランドを生み出す、
あるいは管理していけるのでしょうか。

ブランドと言えば、マニュアル化というような
考え方も起こりがちですが、
一番大切なのは、理念を会社全体でしっかり共有することです。

企業活動では様々な予期せぬ場面も訪れます。
そのひとつひとつについてマニュアル化することはできませんし、
できたとしても膨大でおぼえることはできません。

その点、理念を共有すれば、その場面で
どのように判断や行動をすれば良いかが分かります。
それは理念は、行動規範でもあるからです。
ただし、そのためには、社員全員が分かる理念であることが重要です。

ですから、結局、企業がより良い企業活動をおこなうには
理念がとても大切だということですね。

逆に言えば、理念がとても明解な企業は、
行動しやすく、ブランドにもなりやすく
成長継続がしやすいということもいえます。

3.理念の効果

会社の理念は、分かりやすいことが大事ですが、
大ざっぱと言うことではありません。

会社の目指すこと、提供すること、思いなどが、
社員が理解して判断できるだけの詳しさで
書いてあることが必要です。

判断に困るようでは、まだ不完全です。
一度に完璧に創らなくても
徐々に詳しく表していっても良いのではないでしょうか。

また、時代とともに微妙に変化していく部分もあるでしょう。
そういったことを常に会社全体で共有していることが大事です。

そうすれば、企業活動全体の行動の根本が統一され、
お客さんにも伝わります。
その積み重ねで信頼が生まれていきます。

意識せずともブランドになっているはずです。

ネーミングの留意点。

ネーミングに関する話は山ほどありますので、
その重要さはよく知られていると思いますが、
活用されていないことも多いように感じます。

書いてあることの多くにが、本質が書かれていないからでしょうか。
ネーミングの方法や直接的な効果についてが、
一番分かりやすく、効く部分だからかもしれません。
しかし、その本質や特性を踏まえていないと間違った方向に行ってしまいます。

そもそもネーミングは、「名前をつける」ことです。
名前をつけるということは、「存在を定義する」ことです。

そしてその存在をある決まった人と「共有」することです。
ですから、いかに合理的に「共有」できるかが大事です。

なにかにつけ、名前をつけてあげると「共有」しやすくなります。

名前をつけるとイメージが伴います。
「人はイメージに基づいて行動する」といった哲学者がいますが、そうなんです、人はイメージがあると俄然意識が高まるんですね。行動計画をより具体的にと言われるのも、具体性があるとイメージが生まれるからです。

商品だけでなく、普段の行動や計画、集まり、遊びにも名前をつけると楽しくなります。
日々のまとまった行動や作業にも何らかの名前をつけてあげると、当たり前のことでもなんか楽しいことをするような気になります。

米軍は、作戦によく名前をつけますし、過去に台風などにも「ジェーン」とか女性の名前をつけていました。女性は怒ると恐ろしいというウィットも含まれていると思います。
名前には、認識しやすくなる効果もありますから、台風○○号というよりは、ジェーン台風という法が認識しやすく憶えやすくなります。ちょっとウィットがあるほうが、憶えてもらいやすいですね。

ですので、商品も品番だけでなくちゃんと名前をつけてあげるともっと楽しい感じになると思うのですが、アイテム名と味も素っ気もない品番だけしか与えられていない商品は山ほどあります。

多くの人に共有してもらうには、可愛がってもらう名前があった方が絶対に良いと思います。

<目次>
1.ネーミングの素朴な役割
2.憶えてもらうには
3.ネーミングの決め方

 

1.ネーミングの素朴な役割

ネーミングとはどのようなものでしょうか。
商品や状況によってその目的や効果は違ってきますが、
名前のないモノになんらかの名前をつけるということは、
その存在をより明確にすると言うことであり、
まずは存在を知ってもらうことが第一です。

そのためには、よりユニークな名前である方がよいのですが、
この「ユニーク」というのは概して「変わった」と捉えられがちです。
「変わった」は、リスクも伴います。

まじめで品質が売りの商品に単に「変わった」名前をつけてしまうと
イメージを損ないます。
また、商品の特長を名前に盛り込むべき商品に
変わった名前をつけてしまうのも問題です。

「ユニーク」とは、決して「変わった」ではありません。
独自のと言う意味ですね。

ネーミングは、単に識別できれば良いという時もあります。
その目的を、そもそもは商品の戦略をまず考えるべきものです。

2.憶えてもらうには

存在を明らかにする次は、
なんと言っても憶えてもらうためという場合が多いと思います。

ここで注意したいのは、お洒落なものがよいのか、
面白いものがよいのか、
あえて緒美の分からないモノがよいのかなど
そのテイストの方向性の採択に迫られる場合がありますが、
重要なのは、知らせたい人の「心の中に入るかどうか」ということです。

「心に入るかどうか」と言うのも難しいことで、
その商品のアイテムと世間的な名前の相場との
相関関係にもよります。
平たく言えば、その商品でその名前が現状でアリかどうか、
はまるかどうかと言えるかも知れません。

非常に複合的な要素の結集です。
そのため、ネーミングの正解というのは非常に難しいことで
結果的に成功したかどうかしかないと言えるかも知れません。

例えば「マツモトキヨシ」という名前が
女子高生の定番のお店になったのは結果論で、
「マツモトキヨシ」という名前はダサくても
それ以上に中身が良かったからとも言えますし、
そのダサさが「カワイイ」という感性に受けた面もあると思います。

元々は「マツモトキヨシ」という名前も
他のドラッグストアより目立つために
つけられた「変わった」名前であったはずです。

よく考えるとおかしな名前ですよね。
カタカナにしたとことも成功要因と思います。

要するに、単純にお洒落なものがよいとか
面白いモノが良いとかということではないということです。

肝心なのは、元になる戦略です。
世間に、誰に、どう知らしめたいのか、
その後どうしたいのかという作戦がなければ
何が良いのかは決められません。

3.ネーミングの決め方

ネーミングでありがちな大きな間違いが社内公募です。
しかも、多数決で決めるのは最悪です。
多数決で多いネーミングが必ずしも
良いネーミングではありません。

ネーミングというのは、販売戦略上
とても大事な要素なので、
ちゃんと戦略に則って考えなければいけません。

戦略等を細かく理解していない社員や
事務員の多数決で妥当な名前が決まるはずがありません。

本来ネーミングは、戦略を理解した、
あるいは立案する専門家とともに
じっくり検討すべきものです。

ただし、最後の段になって社長が
脇にいた事務員に聞いて決めた的なエピソードがありますが
あれと社内公募を一緒にしてはいけません。

エピソードは、経営者の最後の勘として
その事務員の感性をフィルターに使っただけで
経営者の頭の中には戦略が組み立てられていたはずです。

これからの日本のマーケット。

過去に、世界が変わる変わるとなんども言われてきましたが、
今ほど日本はもちろん世界のマーケットが
変わろうとしているときはなかったのではないでしょうか。

日本のマーケットでは、とにかく「人口減少」が
すべてを変えていきます。
そして「技術」。
インターネットの登場で、世界は大きく変わりましたが、
それ以上のインパクトのあることが起こるかも知れません。

未来の事なんて、実際は誰にも確かな予想はできませんが、
今分かっていることはあります。
それを手がかりにに法則を当てはめると
ある程度の予測できるのではないでしょうか。

<目次>
1.人口の減少とグローバル化
2.多様化と二極化
3.技術で変わる世の中

 

1.人口の減少とグローバル化

一番分かっていることは、日本の人口が減ると言うことです。
これは、いま儲かっているマーケットも
マーケットそのものが縮小するということです。
分母が少なくなるのだから当然収益は減ります。
だから大手企業は、その分母を求めて海外へ出ようとしています。
折しも社会的にもグローバル化の流れと相まって
海外志向はますます強くなることが考えられます。
そうなると海外からも商品がやってきます。
今でも日本には海外の商品がたくさんありますが、
さらに増えると言うことです。
つまり競争が激しくなることが考えられます。
マーケットが小さくなることで競争が激化し、
新しい商品が入ってくることでさらに激しくなります。

もちろんこれらは、マーケットによりますが
今までと同じようにやっていても
収益が減る可能性が大きいと言うことです。

2.多様化と二極化

人口の減少とグローバル化で競争が激化する
ということとは別の現象も起こります。
というか、起こっています。多様化と二極化ということです。

消費が成熟して、足りないものがなくなった頃から
嗜好が多様化してきました。
同じ人口で多様化するというのはすなわちマーケットが
嗜好の違いによって細分化すると言うことです。

それは、ひとつのマーケットが
小さいいくつかのマーケットに分かれると言うことです。
そうなるとそれまでのひとつのマーケットで
売れていた商品が売れなくなります。

それは細分化されたマーケットの嗜好と合わなくなるからです。
商品を新しいマーケットにあわせて変えるか、
新しい商品を開発しなければなりません。
新しいマーケットは、規模が小さいです。

だから、商品は、多品種少量生産になります(なっています)。
そうなると価格が安いと商売になりません。
だからそういうマーケットの商品は、
価格を高くできる商品でなければいけません。

マーケットが細分化する一方で、
逆に大きくなるマーケットもあります。
安い価格にできる商品のマーケットです。
主に嗜好の影響しないモノ、趣味性の低いモノです。

なぜマーケットが大きくなるかと言えば
誰にでもニーズがあるモノであり、
安いというのは、誰もがうれしいからです。

趣味性や嗜好性が低く、安いモノがメガマーケットになります。
例えば、ユニクロ、牛丼、ハンバーガーなどです。
こちらのマーケットは、大手企業が寡占状態になり、
中小企業に勝ち目はありません。

あるいは、趣味性や嗜好性が低く、
安いモノが大量に供給できる企業なら、
メガマーケットを獲得できる可能性があります。

未だ世にない商品でそういうものができれば
とてつもない規模で企業が成長します。
しかし、リスクも大きいですよね。

こういう形で多様化と二極化が起こっており、
この現象はしばらく継続するはずです。
なくなる理由が、いまのところないからです。
多様化におけるマーケットの変化は、
新しい商品開発や事業のチャンスです。
とくに小さいマーケットには、
小さいウチは大手企業は参入してきませんから、
そういう目で見ると、これからの時代は
中小企業にとって大きなチャンスの時代なのかも知れません。

3.技術で変わる世の中

インターネットが生まれて世の中が変わりました。
インターネットの本質は情報の「共有」であり「民主化」です。
ITだというのは、あくまで手段です。

しかし、技術が生まれたからこそ実現しました。
そういう目で見ると、気になるのが仮想通貨です。
仮想通貨に使われているブロックチェーンという技術は、
お金を「民主化」する技術です。

国が管理している通貨ではなく、
技術で世界中の人々が共有的に管理する通貨です。
これが浸透して「お金」が「民主化」されると
インターネットが普及したように世の中が激変するでしょう。

世界のほとんどの人の生活を支えているのはお金だからです。
戦争も争いもお金が原因で起こることがほとんどです。
「民主化」されると従来ブラックボックスであったがための
不満や疑念がなくなるでしょう。
お金そのものへの価値観が変わってくるに違いありません。

そしてAIやロボットが普及し、
労働集約的な作業をするようになると労働状況が激変するでしょう。
そうするとライフスタイルも変わり、購買行動も変わってきます。
商品やサービスも変わってくるはずです。

その他、自動運転なども公共交通を激変するかも知れません。
今は遠い未来の話のようですが、
思っているよりも早くそういう時代が来るのでしょう。

キャッチフレーズの手法(作り方)

ちょっとした営業ツールや販促ツール、
店頭ポップなどでキャッチフレーズを書かなければいけない場合は
多いと思います。
漠然と考えてもなかなか良いフレーズが出てきませんが、
いくつかの手法に則って考えると良いかも知れません。

これらは、よく、キャッチフレーズやコピーの本などで
語られていることですが、
コピーを書くという事が、単に文章を書くということと
違う点は、コピーはこれらを駆使して戦略的に書くというところです。

人間は、意識しなくても必ずロジカルに思考するので
それにあわせて文章を提示し、導いていくという感じです。

もちろん、100%すべての人がこちらの思うようになる
という事ではありませんが、一般傾向をもとに書いていくので、
多くの人が、そのシナリオに従って思考し、
その中から、購買までたどり着く人が出てくるということです。

その精度をどれだけ高めることができるかというのが
マーケティングのノウハウになります。

ですからコピーだけでなく、
マーケティング全体がひとつのシナリオを持っていないと
精度が高まらないことがお分かり頂けると思います。

<目次>
●法則-1:質問する
●法則-2:限定する
●法則-3:話を切り替える
●法則-4:意外な事実を提示する
●法則-5:「もう」で焦らせる
●法則-6:「あるある」で共感を呼ぶ
●法則-7:痛いところをつく
●法則-8:どきっとさせる
●法則-9:エンターテイメントする
●法則-10:やたらと長い
●法則-11:超ストレートに言う
●法則-12:素朴に話す
●法則-13:コピー無し

●法則-1:質問する

「○○○をご存じですか?」という素直なものから、
「まだ○○○をやっているんですか?」という脅迫タイプまで
質問形式は興味をこっちにむけるキャッチフレーズとして
よく使われるパターンです。
人間は、質問されると無意識にその質問について考えてしまうんです。
つまり興味を持つと言うことです。
ただし、脅迫タイプなど、書き方によっては「大きなお世話だよ」と
反感を持たれる場合があるので注意が必要です。

上手に聞くと、自然にこうちらに耳を傾けてくれます。

これは営業トークとしても使えます。
そもそもキャッチフレーズは営業トークですのでね(^^)

●法則-2:限定する

「今だけ○○円のご奉仕です」
「タイムセール、15時まで!!」
「残りあと100個です。お見逃しなく!」
「1回限りの限定生産です。お見逃しなく!」
など、何かを限定して呼びかけるのも常套句です。

限定してチャンスの価値を上げると言うことです。
裏返して言えば、この機会を逃すと損しますよという言い方です。

人間は、トクすることより、損したくないという
気持ちの方が強いのです。
だから、これもある種の脅迫のようなものです。

それと限定することで、
話を分かりやすくする効果もあるのです。
分かりやすさも興味も持つ大きな要因になります。

●法則-3:話を切り替える

「さて、〜〜〜〜〜〜」
「ところで。〜〜〜〜〜〜〜」
のように、これから違う話をしますよという言い方も
注意喚起でよく使われます。

タレントの浜村淳さんが「さてみなさん」という常套句が
トレードマークになっていますが、
注意をこっちにむけるのに効果的な話し方です。

このように切り出されると
人間は、え?何の話が始まるの?と無意識に
思ってしまって耳を傾けてしまいます。
しかも、今、あえてそうやって切り出すのだから
価値のある話に違いないという風にも思うのです。
逆に言えば、人間は、重要な話をするときに
そういう切り出し方をするのです。

この切り出し方にさらに質問や限定などを組合わせると
さらに強力になる場合があります。

「ところで、明日朝9時から、
○○○が500個だけ販売されるのをご存じですか?」
というような具合です(^^)

●法則-4:意外な事実を提示する

その昔、サンヨーコートのCMで
「春は3日に一度雨が降ります」という
キャッチフレーズがありました。

それを聞くと「へえ〜、そうなんだ」と思います。
しかも、「そういえば、そんな感じがする」
という共感も生まれます。
大きな事ではないけど、ちょっといい話を聞いたなあと
記憶に残ります。
このキャッチフレーズが良いのは、
さらにビジュアルイメージが伴うことです。

だからレインコートのひとつも持っておくといいですよ
という売り込みをさらっと提案しているところが
TVCMというメディアも手伝って素敵なCMになっていました。

こういう意外な事実が商品特長に直結していると
さらに購買につながりやすくなります。

逆に言えば、商品の中の意外な事実を探すことが
強力なキャッチフレーズづくりの第一歩であるとも言えます。

これらの方法論も前の限定や質問と組合わせることで
”場合によっては”、効果的になります。

”場合によっては”というのは、商品やメディア、対象によっては、
反感を持たれる場合もあるからです。

●法則-5:「もう」で焦らせる

「もう○万人が使っています」
「もうすぐ○○の季節です」
など「もう」と言われると自分が何かに置いて行かれたのか?
という不安が生まれその内容を確認したくなるのです。
ある意味これも脅迫なので、使い方には注意が必要ですが
興味を持たせるには効果があります。

これの類似で「まだ」があります。
「まだ、○○をお使いになっていませんか?」
裏返せば「もうみんな使ってますよ。あなた遅れていますよ」という
言ってみれば少し嫌な言い方です。
しかし、それがとても良い情報なら
教えてあげることは親切になるのです。

この相手にとって本当に良い情報なのかどうかと言うところが
反感を持たせるかどうかの分かれ道です。

●法則-6:「あるある」で共感を呼ぶ

お笑いのネタと同じですが「あるある」は、
共感を得やすい手法です。

「朝起きると○○○が○○○になっていませんか?」

これが、世間であまり言われないけど、
実はみんな感じているということであればあるほど
興味を引きつけます。

だれでも言っていること、世間ではもう周知されていることでは、
インパクトは弱いです。

「え?みんなもそうなの?」というギャップが
興味を引きつけます。
これは、言葉のテクニックもそうですが、
その「事実」を解決する内容、つまり商品の効用が必要です。

●法則-7:痛いところをつく

これは、あるあるのカテゴリーでもあるのですが
普段から気にしていることを指摘する手法です。

「良くないと分かっていながら○○○していませんか?」

言われた方は、「そうなんだよね〜。わかちゃいるけどやめられない」と思います。
そこで、これなら解決できるでしょう?と商品を説明します。

人間は「わかちゃいるけどやめられない」ことはたくさんあります。
やめないとどんなに大変なことになるかを
教えてあげるのも説得力になります。

●法則-8:どきっとさせる

思いがけない事実を知らせてあげることで人間は興味を持ちます。

「毎日○○○している人の約半数が○○○になります」

え?そうなの?本当?毎日やってるよ?と思ったら、読みたくなりますよね。

これももちろん、そういう事実がなければ使えませんが、こう言う言い方ができる事実がないか探すことも必要です。

例えば知っている人を驚かせようとしたら何を言えば驚くかなと考えます。
その知っている人を告知の対象と置き換えると考えやすいです。

世の中には、ある人たちに重要なことでも一般的になっていない情報は山ほどあります。
健康分野でいろいろな食材がブームになりますがあれらもその現象です。
知っている人は昔から知っているけれども世間ではあまり知られていないというだけなのです。
そういう事実を根拠などもあわせて説明してあげるととても説得力のある告知になり、購買へ近づきます。

●法則-9:エンターテイメントする

これはキャッチフレーズで楽しませて読ませる手法で、
分かりやすいのはダジャレです。
しかし、昔と違って、テレビの影響やコミュニケーションが発達し、
お笑いのレベルがあがっていますので、
安易なダジャレはかえって品位を落としてしまいます。

また、ダジャレだけがエンターテイメントでもありません。
面白いではなく、楽しいのもエンターテイメントです。
本当に面白く楽しいキャッチフレーズの
エンターテイメントは「うまいこと言うなぁ」というヤツです。
これは成功すれば企業イメージも良くなるという
一石二鳥です。それだけにハードルは高いです。

キャッチフレーズは面白いけど、
その先は読んでもらえないという場合もあります。
単なるエンターテイメントで終わってしまっている場合です。

優れたキャッチフレーズには、商品の訴求ポイントが
エンターテイメント化されています。
そういうキャッチは、子供から大人まで、
何かの折に触れ普段の会話でも使ってしまったりします。
それは、大変効果があるということです。

その言葉を使うときに商品が頭にありますから、
常にマインドシェアを取っていると言うことになります。

ただ、そういう商品は大手企業の大衆消費財などで
効果が大きいものです。

また、フレーズは良く覚えているけど、
商品は覚えていないという場合もよくあります。
あれは、失敗例ですね。

エンターテイメントは、うまくいけば効果は大きいけど
なかなか難しいものです。
もちろん、商品の特性や市場によっても
マッチしない場合もあります。

キャッチフレーズではありませんが、
以前商品名で「ぶどうひとつぶどう?」という
ブドウのグミのお菓子がありました。
これには、笑ってしまって思わず買いましたし
ことあるごとに面白がって人に話していました。
エンターテイメントは、そういう波及効果がありますね。

●法則-10:やたらと長い

キャッチフレーズは短く簡潔にというのが
基本中の基本なのですが、その逆を突く手法です。

たいていが短いフレーズばかりなので、
やたらと長いもので目立つということです。

そうなのです、まず目立つためにやたらと長くするのです。
商品名でも最近はそういうものがあります。

これの利点は、目立つと同時に
内容を説明してしまえることです。

商品名の場合もほとんど中身を説明してしまっています。
「群馬の○○さんが毎日早起きして丹精込めてつくった○○」みたいなやつです。

キャッチフレースも、とにかく「何を長々と書いてるの?」と
思わせるくらいに長くないと目立ちません。

●法則-11:超ストレートに言う

これは禁じ手に近いですが
まやかしをなくすという効果もあります。

過去の例では、
ウイスキーの広告で「とにかく一度で良いから飲んでくれ」
風邪薬で「パブロンを飲んでください」
などです。

ウイスキー商品の場合は、三番手四番手ブランドであったために
美味しいのに告知力やイメージで大手に負けているという
状況があったために取られた手法です。

風邪薬は、当時各社があの手この手で告知をし、
一体何が本当なのか分からないという消費者の状況に向けて
あえてそういった怪しげな理屈抜きに打ち出し
目立たせたというモノです。
これは、もちろん、パブロンという商品名がすでに
有名であったからでもあります。

ただし、よほどの戦略がないと
何度も使える手法ではありません。

●法則-12:素朴に話す

法則としていろいろな手法を紹介してきましたが
それらはあくまで手法であって、
興味を引いたり目立ったりする、
まずは話を聞いてもらうためのものです。

告知の肝心な部分は、商品の特長や
お客さんのメリットなどですので
そういったことを素朴にキャッチフレーズに表すことは
言ってみれば基本です。

商品が唯一のモノで、お客さんにとって
本当に大きな価値があれば、へたなテクニックを使わずとも
その肝の部分を素直にキャッチフレーズに表現するだけで
十分引きつけるはずなのです。

しかし、そういった商品は今日はまれで
ほとんどの商品が、競合にあり、
類似する商品はマーケットにあふれています。
その中で、少しの差異はなかなか分かってもらえません。
その中でこちらを振り向いてもらうために
いろいろなテクニックを駆使するということですね。

例えば良質のお米をつかったお煎餅なら
「昔、おばあちゃんにもらったお煎餅の味」
みたいに商品のことをお客さんの感覚になって語ります。
こういう場合、ありがちなのが、
「特選○○○米使用!」とか「○○○で唯一の○○」とか
商品周辺の事実を謳いがちですが、
お客さんのメリットが実感として分からず
伝わりにくい場合が多いし、イメージがわきません。
「おばあちゃんの〜」というと人それぞれに
味のムードがイメージできることと、ドラマがあります。
それで興味を持ったり、印象に残ったりします。

●法則-13:コピー無し

これは商品や業界が限定されるし
特殊な場合と言えますが
一切キャッチフレーズが入っていないケースです。

主にファッションなどイメージで伝える商品の場合です。

特に有名なブランドでは、ブランド名しか入っていなかったりします。
アメリカのJ・Crewというブランドでは、
ある時期ブランド名さえ入っていない広告がありました。

知らない人は全く分からないのですが
知っている人は、イメージで分かるので
ニヤッとします。
そういう、既存顧客やすでにJ・Crewを知っていて
あこがれている層を狙ったものだと思います。

そういうちょっとすましたスマートな姿勢が
商品価値にもつながるファッションだから通用する手法でもあります。
ただ、有名ブランドでなくても
エリアの有名ショップなら、エリア内に出す広告などには
使える手法ではないでしょうか。

また、企業広告としてもこの手法はアリだと思います。
余計なことを言わない自信を表現できます。
もちろん、ビジュアルとの兼ね合いによります。

不祥事と人間の成長。

相変わらずいろいろな分野で不祥事が起こり、
謝罪会見が開かれ、その内容もいつものことながら
お粗末な印象がぬぐえないようなものが多数。
こういうことは、一向に減らないし、昔より人口が増えた分だけ
発生も増えているのかも知れない。

そういうことについては、人間は成長しないのではないか。
そういうあほらしいような不祥事を起こしてしまう人は
常に一定の割合で存在し、そういう性格は
ほとんど改善されることがないのではないだろうか。

そういう人達がやはり組織にも影響を与えるので、
同様に不祥事は一定の割合で起こりうるのかもしれない。

それを防ぐには、おそらく仕組みでは無理で、
そういう人を入社させない文化しかないように思う。
そういえばグーグルの採用基準は、
グーグルの文化に合うかどうかだと聞いたことがある。

文明が発達してもそのスピードよりは、
人間の成長はずっと遅いという事だろう。
そりゃ、ホモサピンスの進化には何百万年もかかっている。
目に見えて分かるわけがない。

ということで、恐らくあほらしい不祥事は
この先も起こり続けるに違いない。
くれぐれも巻き込まれないように注意しなければ(笑)

日本の企業が世界に勝てない3つの視点。

最近起こる企業や団体など、特に大きな組織であきれるような不祥事が頻発するのを見ていて不思議に思ってもやもやしていたことが、3冊の本でいくぶん晴れました。

ひとつめは「世界のエリートはなぜ『美意識』を鍛えるのか」山口周著。
組織は、良くも悪くもそのトップの考えで動きます。GAFAと言われているアメリカのトップ企業の経営者と日本のトップ企業の経営者と、言っていることがあまりにも違いすぎます。考えている次元が違うというか、つまり経営ということの捉え方が違うのだろうと思います。
それによって、企業の文化や発想もモラルも違ってくると言うことですね。著者は、MBAがもてはやされた時代は終わったといいます。その理由はとても納得のいく話で、商品がコモディティ化している大きな原因でもあります。ひとことで言えば、理屈で勝負する時代は終わった、センスの時代だということです。いかにも日本の老舗企業が苦手そうなコンセプトです。実際そうです。
社員にいくら優秀な人がいても、経営者にそれを見極める目がないと意味がありません。やがてその優秀な人は、やりがいを求めて社外へでてしまうでしょう。

そういうことが書いてあるのが同じく山口周著の「劣化するオッサン社会の処方箋」。日本の企業の組織構造の法則がかいてあります。これを読むとなるほどと思うのがいわゆる大企業病というやつです。それはまさしく、この「二流、三流の人間が組織を牛耳るようになる」という法則の生み出す病であり、一連の不祥事も背景が鮮明に見えてきます。そして、先の「美意識」がいかに大事かと言うこともわかります。
そして、その企業を牛耳っている人には「美意識」は分からないのだろうということも想像できます。

なぜそんな法則ができてしまっているのかという答えが「なぜ日本企業は勝てなくなったのか」太田肇著。どんずばのタイトルですが、「分化」という視点で日本の組織の特性を解剖解析しています。これは、集団を大切にする(個を犠牲にしてまでも)日本独特の国民性というか組織文化に起因する体質を指摘している内容ですが、とても的を得ていると思います。まさに企業内のもやもやした空気は、この分化されていないことから起こります。ここを変えないと企業の生産性の向上や創造性の高い文化は望めないことが良く分かります。

この3冊に日本の企業が勝てない本質が集約されていると思います。それからすると、日本のいわゆる老舗の大企業が欧米の新興企業、ましてやGAFAに勝つなどと言うことは根本的に無理だということが分かります。へたするとそれら企業は、次の時代滅びてしまうのではないかと思えるほどです。経営者が、新しい発想の人に変われば可能性はあるでしょうが、そういう人を経営者にできる分化もないし、おそらくなってもすぐに引きずり下ろされるでしょう。それをみて、社内の優秀な人は、どんどん社外にでてしまいます。

期待できるのは、日本の新しい企業です。やはり新しい企業の経営者が言っていることは、老舗企業とは根本的に違うことが多い。
「劣化するオッサン社会の処方箋」から推測するとやはりそういう企業を興す人は一流の人でしょう。
アメリカでもとっくの昔に老舗企業は衰退し、GAFAと言われている企業はすべて新興企業です。しかもすべてIT企業。日本でまだ重厚長大の老舗企業がトップにいること自体が日本の体質改善できていない現れなのでしょう。これが入れ替わらない限り、日本がまた世界に勝てる日は来ないのではないかと思う今日この頃です。

ただ、老舗企業の中でトヨタの現社長は、いままでの経営者とは違う体質のような気がします。老舗企業の中で、トヨタだけが世界で生き残れるのではないでしょうか。

 

無料の客。

最初に無料(または安価)で提供しておいて
徐々に階段を上ってもらって目的の商品を販売するという
無料商法とも言うべき販売方法が流行っています。

しかし、何にでも当てはまるわけではありません。
基本は、本当に体験してみないと分からないものだけです。
(携帯やネット契約で最初の何ヶ月か無料というのは、
少し違います。あれは、単なる値引き販売と同じです)

クーポンなどでも、常に問題点として言われていますが、
無料や安価で集まってくるお客さんの多くは、
その低価格が魅力でやってくる人たちです。
そういう人たちは階段を上ってはくれません。

習い事のようにグレードアップしなければ、
完成しないようなサービスで
階段を上らざるを得ない仕組みなら良いですが、
そうでない場合は、無料を買うと逃げてしまいます。

ただ「階段を上らざるを得ない仕組み」の場合、
最初から敬遠されることが多いし、
もし、商品が思った内容でなかったら、
今度はお客さんの中に不満が溜まり始め、
やがては、その企業自体に不満を持ち
そうなると不満を掃きたくて友人知人に話します。

そうなると口コミで広がることが多く、
企業にとっては結果的にマイナスになります。

無料商法は、戦略を立てて無料の意味をしっかり定義づけ、
購買までのマーケティングストーリーを構築した上で
実施しなくてはうまくいきません。

マーケティング調査の有効性。

マーケティング調査は、必ずしも有効ではありません。
むしろ有効な場合の方が少ないのではないかと思われます。

もちろん調査の内容によりますが、
有効な結果の出る調査をしようと思うと
相当な労力と費用がかかります。
ですので、多くのマーケティング調査が、
何かの気休めや説明のための強引な裏付けなどにすぎません。

ただし、その結果から某かのヒントが得られるという場合は
少なからずあるので、その程度に捉えるべきです。

アップルのように、マーケティング調査を
一切やらない企業もあります。
それでも大ヒット商品を出しているのだから
調査の有効性というものが分かります。

なぜ調査があてにならないかの大きな理由は、
多くの調査で調査の仕方が甘いからです。
これは、携わる人のスキルや費用の問題です。

その他の理由として、人間というものの特性があります。
調査に於いて、対象者が何かを質問されて、何かを答えたら、
その結果が調査データになるのですが、
人間は「聞かれたらそう思うが、聞かれなければ何も思わない」
あるいは「聞かれたからそう答えたが、
思い直すと答えとは異なる思いがある」、
あるいは「よくわからないが、右と答えた」などという
非常にあいまいで揺らぎやすい特性を持っています。

もちろん、調査方法の工夫や統計学で精度や代表性は
研究されているはずですが、世の中の97%の人は
ものごとをよく考えないという説もあります。

その説からすれば、調査というのは、
よく考えていない人を対象に行っているとも言えます。

また、一番調査しにくいことがものごとの「程度」です。
程度は、人によって物差しが異なるので実際、
多くの人の程度をひとつの物差しで測ることは不可能です。
しかし、人間はものごとの程度によって行動を変えます。

これらを考えるとマーケティング調査の危うさが分かります。
ただし、すべてが無効と言うことではなく、
ユーザーモニターや傾向を探る程度なら有効だったり、
調査の目的と内容によることはもちろんです。

マーケティング調査の精度。

マーケティング調査は、そのやり方によって
精度がかなり違ってきます。
調査の対象が、うつろいやすい感情をもった人間なので、
そのあたりを考慮する必要があります。

人間の記憶や発言はある意味いい加減です。
よく言われる話ですが、
事件の調査で、目撃者がクルマは確かに青だったといっても
事件が解決すると実際は赤だったりすることがあるそうです。
記憶を都合の良いように作ってしまうらしいですね。

アンケートをしても、その場で答えたことが
真意であるかどうかは分からないのです。
そのあたりの精度については統計学で数の論理があると思いますが、
そういったゆらぎやすい状態があることを考慮に入れて
調査したいことに対して、どのような手法を使えば良いかを
入念に練らなければ目的の情報は得られません。

しかし、そうやって調べても
どこまで行っても仮定でしかありません。