アップルの強さの下支え。

アップルについては、いろいろ評価されますが、
2015年現在まだまだトップを走っています。

iPodやiPhoneを発表して以来、アップルの名前は、一般にも知られるようになりましたが、その昔は、Mac(Machintosh)というマニアックなパソコンメーカーでした。
シェアでは、圧倒的にWindowsに負けていましたし、今でもまだまだ圧倒的な差があります。

しかし、パソコンだけに限っても実はアップルの強さがあります。
それは、昔からハードとソフトを両方作っていると言うことです。

Windowsのパソコンは、ハードとソフトの会社が別です。
ということは、どこまでいっても利害関係にあるということです。
パソコンメーカーがいくら工夫を凝らしても中身はマイクロソフト。
両者とも自分が不利になるようなことは許しません。

また、Macは、途中からOSがUNIXベースになり、プロセッサがインテルになり、
今やMacは、UNIXとMax OSとWindowsの3つのOSがネイティブで動く唯一のパソコンでもあります。以前に東京大学のコンピュータシステムがすべてMacに置き換えられて業界で話題になりましたが、その大きな理由にその点があげられていました。

研究室で使うパソコンはUNIX。学内ネットワークは、みんなが使えるWindowsが必要で、今までは複数のパソコンが必要だったのが、Macなら1台で2役できる。それと、学内ネットワークのパソコンをMacに換えてから、学生課で学生からのパソコンの使い方の質問が激減したということも書いてありました。

インターフェースの使いやすさは昔からアップルの一番の強みです。iPhone、iPad人気の大きな部分も使いやすさが貢献していると思います。
使いやすさの下支えは、プランのアイデアやセンスももちろんですが、ハードとソフトの両面を作っているメリットは大きいはずです。

iPhoneにしてもハードとソフトの両方を作っており、かたやAndroidはWindowsと同じ状況です。

とかくアップルの強みと言えば、iTunesやストアというインフラを持ったということが言われますが、ハードとソフトの両面とつくっているという強みは、WindowsやAndoroid陣営がどうしても越えられない、アップルならではの強みとして、これからも下支えになるのではないでしょうか。

ブックオフの革新性。

ブックオフ古本ビジネスでなぜ成功したか、
その本質は本の流通革命とも言えるものです。

ブックオフが扱うのは古書ではなく新しい本です。
古書ではない「中古本」です。

目利きがなければ扱えなかった「古書」ではなく、
「中古本」をアルバイトでも買い取りと値付けができるように
「ルール化した」事が画期的です。

そのルールには非常に細かい考慮があるようですが、
その結果、新刊書に近い本を
自由な価格で売ることができたという点が、
本の流通として革新的なところです。

本は再販制度に守られて
書店は自由な価格で売ることができません。

小売店が価格主導権を持っていないというのは、
現代では非常に珍しいし、時代遅れの
流通形態とも言えるのではないでしょうか。

面白そうな本もそうでない本もすべて定価販売です。
新刊本などで、もっと安ければちょっと読んでみたいと思う本も
定価なので買わないか、立ち読みで済ますかです。

それに対してブックオフは、売れない本は、
価格が下がっていきます。
だから前述のような本は、ブックオフに行くと買って読めるのです。
なんか、ねじれてますよね(^^)

本離れ、活字離れなどと言われますが、
実は、新刊書の流通が売る側の都合をお客さんに
押しつけているからなのではないでしょうか。

それに面白いのは、ブックオフに並んでいる本は、
すべてが一度売れた本であると言うことです。

新刊書店には、売れる本も売れない本も並んでいますが、
ブックオフに並んでいるのは、売れた本なのです。

ということは、売れ筋が並んでいると言うことです。

こうしてみるとブックオフのビジネスモデルは、
本の流通に関して多くの示唆を含んでいることが分かります。

商品の価値。

商品の価格は、お客さんが買うときに明確に決まっていますが、
商品の価値は、お客さんによってまちまちです。

その商品を頻繁に利用する人にはコストパフォーマンスが高いですが
あまり使わない人には低いです。
あるいは、さほど好きではないけど必要だから買った人より
必要ではないけど大好きだから買った人の方が
価値は高いかも知れません。

また、その価値というのも心理的なことだけの場合もあれば、
実益を得るということもあり様々です。

いずれにしても、価格はひとつですが
その人にとっての価値は一定しないと言うことです。

満足度は、価格との差額によって生まれます。
利益ー価格=満足度
これがプラスであるべきなのは言うまでもありませんが
万一マイナスでも、そのお店(企業)の
接客や販売後のサポートなどでプラスにもできます。

差別化は必ずしも商品ではない。

業態にもよりますが、一般的に、売っている商品の差別化というのは
さほど必要ではなかったりします。

特に飲食店やサービス業などは、特殊な場合をのぞいて
美味しさやサービスの中身は大きくは変わりません。
「客の9割は。味など適当で良いのだ」という人もいます。

それよりも愛想が良いとか、心配りが良いとか、
人的サービスのオペレーションがいかに快適であるかと言う店が重要です。

普通のケーキ店なのに人気があるとか、そういうお店は
お客さんへの気遣いや接客の印象がよいはずです。
そういうお店は、口コミで広まります。

個性的な商品開発に注力するより、買った後にうれしくなる、
そんなオペレーションを作る方が人気が出ます。

ジャパネットたかたも基本的にはどこでも売っている商品を売っています。

ZOZO TOWNは、今でこそオリジナル商品がありますが、
創業時からどこでも売っている商品で成長してきました。

両社とも売り方が差別化されているということですね。

価格と値頃感。

値頃感というものは、決まっていません。
感なのだから、その人がどう感じるかですね。

つまり周辺の状況や環境に左右されやすいと言うことです。
ものの値段がどんどん下がってくると、
相対評価で値頃感も下がって来ます。

値頃感が分からない商品び出会った場合、
つまり結構なお値段だけれど、
高いのか安いのか分からないと言う場合は、
比較するものを探します。

アンティークの1点モノや新しい商品やサービスなどですね。

そういう商品は、比較するものを提示してあげると
値頃感を感じてもらいやすいという事になります。

つまり同じ商品で同じ値段でも
比較情報の提示に仕方によって価値が変わってくると言うことですね。

素朴な配慮について。

先日行ったラーメンチェーン店は、お箸がプラスチックの堅いタイプで、
麺がすべってとても食べにくかったのですが、
お店の人は、自店で食べたことはないのでしょうか?
食べたけど、食べにくいとは思わなかったのでしょうか?

また、レジでお金を出すときのトレイが
金属の堅いタイプをおいているお店が非常に多いのですが、
コインを伴うときは、カチカチと音と堅い感触がして
ちょっと不快な趣があるのですが、これは私だけなのでしょうか?

こういうことの多くは、わざわざ言うほどではないけど、
無意識に心にひっかかっているものです。

それが無意識にお店を格付けしています。
そして無意識に避ける傾向になります。

こういうことに気がつくには、
固定観念を取り払って、素朴な視点で考えなければ見えてきません。
素朴な視点、素朴な疑問、素朴なよろこび、人間は、素朴に感じます。
素朴は、とても重要なキイワードです。

分かりやすさでパック。

分かりやすいということのひとつにパック商品というものがあります。
モノに限らず、旅行や講座など無形のパック商品もあります。

お客さんにとってのパック商品の良さは、
分かりやすさと簡単さです。
何かをしたいと思ったとき、細かいことを考えなくても
目的が達成できるのが最大の魅力です。

売り手にとっては、売りやすいと言うことと、
利益が確保しやすいということです。
○○○パックという名のもとに商品を編集してまとめたものには
お客さんにとっては余分なモノもあったりしますが、
一緒に売れてしまいます。

お客さんも、面倒がない分多少のムダは仕方がないと
面倒の解消と引き替えにムダを買います。

そういう面で両方とも満足できる売り方です。
大事なのは、もちろん商品企画です。
何のパックをどのような商品内容でつくるかがポイントです。

モノの魅力とは。

人がモノに魅力を感じるのはどのようなところなのでしょうか。
機能や構造などその働きに関することを別にすると
言葉や理屈では表せない味なのではないでしょうか。

趣味の世界がそうです。
趣味は生命を維持することからすると蛇足です。
だから、本来不要なことです。
そのため、機能や構造は必要とされません。
必要なのは、味であり、それから得られるよろこびです。

料理もそうです。
栄養だけを考えるなら、味などどうでも良いです。
しかし、むしろ味わうために食事をします。

味の善し悪しは、理屈では言えません。
感じることだからです。

つまり、「感じることのよろこび」ですね。

iPhoneやiPadが売れているのは、決して機能だけではないはずです。
多くの人がiPhoneの機能を知り尽くしているわけではなく、
使っているわけではないからです。
他社と比べて機能的に大きな差もないといえばないのです。

よくデザインと言われます。もちろん優れたデザインです。
しかし、その造形だけでなく、質感もとても大事なのではないでしょうか。
質感は、感じることです。

微に入り細に入り質感にこだわる故スティーブジョブスは、言っていました。
「多くの人が、お客はそこまで気づかないと言っていい加減にする。
しかし、お客は、気づくのだ」
言葉で言えないよろこびはお客さん自身も自覚していない、
この質感なのではないでしょうか。
頭では自覚していないけれど、無意識の意識がその質感を捉えて、
よろこびを感じているのだと思います。

モノの魅力とは、そういうことなのではないでしょうか。

チラシの意外な効用。

何かの販促を考えるとき、あるいは商品やサービスを考えたとき
一度それを一枚のチラシにしてみるのが良いです。

それによって、何が言いたいのか、何を伝えれば良いのか、
あるいは、商品特長は何なのか、商品価値はあるのかなど、
いろいろなことがチェックできて、
頭の中が整理されます。
その結果、課題なども見つかります。

そうやって何度かチラシをつくって見ることで
精度が上がっていきます。

逆ベクトルのマーケット。

世の中が便利になるほど人間は退化していくと思います。
それを本能的に防止するためなのかどうかは分かりませんが、
不便を楽しむ嗜好が強くなってきます。
人間は常に逆の物事への欲求が生まれてきます。

てづくりやユーズド感覚の流行も
精巧で美しい工業製品への反作用ではないでしょうか。

この先、コンピュータがどんどん進化して
人間の暮らしはもっと多くの部分が自動化されていくでしょう。

そうすると人間は暇になり、
不便なことを楽しむようになります。

それなら便利にしなくても良いのではないかと思いますが、
やはり便利で快適なことには弱いのです。

しかし、便利で快適だけでなく、反対のことを求めるのは、
人間の本能として自然な状態を求めるという事ではないでしょうか。

ですから、文明の逆ベクトルのマーケットとしては、
人間の本能を彫り込んでいくと見えてくるのではないでしょうか。

マズローの5段階欲求に照らし合わせて考えると、
初期の欲求を満たすために文明が生まれたと言えます。

「マズローの5段階欲求」
LEVEL-1 生理的欲求
LEVEL-2 安全の欲求
LEVEL-3 社会的欲求
LEVEL-4 自尊欲求
LEVEL-5 自己実現の欲求

LEVEL-5に近づくほど、文明では実現できなくなります。
消費成熟の社会は、マクロにはLEVEL-5の時代だと言われます。