人の感覚はいい加減。だから演出が重要。

TVでときどきやっている「芸能人格付け」は、芸能人が安いワインと高いワインを飲んで当てるというような比較クイズをやって外れるとランクを落とされるというゲームですが、ことごとく外れます(笑)
TV番組なので多分に演出は入っているでしょうが、実際人の感覚はあてにならないものです。
警察などでも「青いクルマだった」という目撃証言が実際は赤だったというようなことがあるというのは有名な話です。

ひと頃、百貨店がブランドエビを使用しているとしていた料理が実は普通のエビだったという詐称疑惑がニュースになりましたが、実際、それを食べたお客さんで気づいた人はいなかったはずです。
普通のエビもブランドエビ並みに美味しかったワケです。というか、美味しいと思い込んで食べるので、よほどの違和感がない限り美味しいわけです。

人間のこういった感覚はとてもいい加減です。決定的な差があるもの以外は、なんの情報もなく味わっても分からないのです。多くは事前の情報によって、美味いとか良いとか思い込んで味わうわけです。

情報とは、演出です。何らかの付帯情報を加えることで「良く見せる」。人間は初めて買うモノについては「良さそうに見える」から買います。

悪く言えば、「上手いこと言ってその気にさせて買わせる」とも言えますが、成熟市場におけるマーケティングはまさにそのものです。そのまま並べているだけでは売れないので、あの手この手で「その気になるような」演出を行います。

悪いことをしているようにも聞こえますが、商売というのは、昔からそういう面があります。有名な平賀源内の「土用の丑の日にはうなぎ」などは、最たるものです。

多くのマーケットが成熟化している現代では、この「見せ方」がとても重要になっているわけですが、意外にも、商品作りに熱心なメーカーほど、この「見せ方」についての意識が薄かったりします。